カゼノトオリミチ
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2012年08月30日(木) 三面鏡


彼女は言う
だれも私のことなどわからない

鏡の向こうの彼女は言う

私がどれだけ大変か
だれもわかってくれない

鏡と鏡が作り出す
その向こう側の彼女は言う

あなた

自分が世の中で
一番ツライと思ってるの?

その彼女を映した
鏡のその奥の彼女は言う

翼がほしいんでしょう?
どこへ飛んでいくつもり?

砂浜には誰もいない
何をしに、どこへいくの?

彼女たちは言う

夢の中で泣くよりも
土に種を蒔きなさい

私たちは言う

それから
一日の終わりに

金色のビールを飲みましょう

それがいい
アカネの風に吹かれて

それがいい









2012年08月17日(金) 夏の朝




チチチチ ピイピイ
夏の朝が明けて

子供たちは
プールバックを手に
もくもくと 学校へ向かう

日に焼けた
のびやかで
健やかな素足

歩くたびに
その足もとから

草が生い茂るかのように

生命力に満ちている

だまって下をむいて
時に 幾人かで

微笑みあって
小さい声で 会話して

たくさん泳いで
はしゃいでおいで

そして
帰ったら

たくさんたべて
たくさん寝るんだよ






2012年08月12日(日) 平凡なことだけど

最近のこと
布団に入り
目を閉じる時

今日も
布団のぬくもりの中へ
帰ってこれたことを
しあわせだと

感じるように
なりました

特別では
けしてないけど
自分なりにちいさなこと

重ねてきて
上がったり下がったり
くりかえして

今日も
いちにちをこうして
閉じられることが

ふたたび夜になり
布団の肌触りを
感じられることが

しあわせだと
しみじみ思える今を

この先
時がすぎても

忘れないでいられるように

そう 思います








2012年08月10日(金) 存在


思い返せば
いつもいつも

石ころ 拾ってる

いま ほら
頭に 漬物石
乗せているとして

じゃ その石が
無かった頃を
思い出してみて


やっぱり 肩に
別の石が 乗っている

この漬物石が とれたとしても

また
石ころ 拾うだろうか
拾って 頭に
乗せるだろうか

いつもいつでも
頭に石を 乗せている

その重みで
自分の存在を
確かめているのか

ふわふわと
何処かへ
飛んで行かないように

そんなのって
そんなのって

ワタシはばかものだ







2012年08月08日(水) 上昇




あがってさがって
あがってさがって

いつまで続くの

さぁ
元気出そう ね

老犬は
くふんくふんと
暑さの中 

文句も言わず
ひたすら黙って
目を閉じている

今朝の風を
思い出してごらんよ

きっとまた
夕方には
涼しい風が吹く

チュンチュク
スズメたちが遊んでる

落ちろ落ちろ
落ちるとこまで落ちたら

あがれ
あがれ って

さぁ
コップの中に
沈んでいる時間は

とりあえず おしまい

二本の足で
歩き出せ







2012年08月02日(木) 月光




頭の中がぐるぐると

洗濯機のうずのよう

喋りたくないと思うのに

勝手に口から

言葉がどんどん出てゆく

うるさい 自分でうるさい

理由はそう

たぶん 制御された

タイムスケジュールが

日常のリズムが

崩れたから

なんとか保とうと

頭の中で ガチャガチャと

情報整理の音がする

そうだ

ベランダへ出よう

涼しい風に吹かれよう

今夜 お月さまは まんまるだ

ありがとう

頭の中の 大騒ぎも

だんだん

静まってくる

月の光をながめて

しばらくは

ぼうっとしていよう

月の光を 浴びていよう

ほら

何も 変わっていない

すべてがいつもどおり

こんなこと 誰にもあるさ








2012年08月01日(水) 復活してよかった


エンピツが再び動き出したのですね!

良かったです
ありがとうございます。

7/28だったでしょうか

あれ?
開かない…
昨日は書き込めたはず…

となって、
それから毎日訪れましたが
動いていなくて…



でもイザ、
使えなくなると

エンピツさんが

自分を動かす、一つの軸に
なっていたこと、

痛感いたしました。

ネットで
何か情報が得られないか
みてまわる毎日…


エンピツさん、
復活してほんとよかった。


ありがとう。

また、
お世話になります。







natu