月に舞う桜
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| 2026年01月31日(土) |
2026年1月の読書記録 |
◆合計12冊 1. グレアム・グリーン『事件の核心』 2. 遠田潤子『アンチェルの蝶』 3. 中村文則『銃』 4. 月村了衛『対決』 5. 横関大『再会』 6. 安田浩一『地震と虐殺 1923-2024』 7. チャールズ・ディケンズ『大いなる遺産(上)』 8. チャールズ・ディケンズ『大いなる遺産(下)』 9. 安堂ホセ『DTOPIA』 10. エドワード・アタイヤ『細い線』 11. ピエール・グリマル『セネカ』 12. 黒猫ドラネコほか『陰謀論と排外主義』
今月は小説が中心ではあったけど、関東大震災直後の朝鮮人らの虐殺と現代まで続く民族差別や排斥、ヘイトスピーチの問題をまとめた安田浩一のノンフィクション『地震と虐殺 1923-2024』がとても良かった。
うんと小さい頃から、医学界で効果が否定されている民間療法(生活のほとんどの時間を奪われる)をやらされていた。 小学校からずっと、健常者の世界で頑張ってきた。 仕事だって、特例子会社で働いていたときも健常者と同じ仕事をしていた。 ほとほと疲れた。 もうこの人生から解放されてもいいんじゃないかと、ずっと思っている。 日常生活の多くを他人に介助してもらわないと生きられないことも、煩わしくてしかたないし。
以前も書いたかもしれないが、福祉職の人間は、他人の機微な情報を平気で聞いてくる。 その情報が支援業務において本当に必要なのであれば、こちらも快く答えるが、その情報は本当に必要なのか、なぜ必要なのか尋ねても、明確な答えは返ってこない。
移乗用リフトのスリングシートを買い替えるため、関係機関が状況を見に来た。 一通り話をしたところで、最後に、ある機関の人が他の人たちもいる前で私の体重を聞いてきた。 「それ、いつも聞かれるんですけど、その情報って必要なんですか?」と尋ねると、「カルテに書かないといけないんです」と。
はあ?
カルテに書かないといけない、は全く答えになっていない。なぜカルテに書かないといけないのか、つまり、支援機関としてなぜ私の体重を知らなければならないのかを答えたことにはならない。 こちらがなおも突っ込むと、「桜井さんのお体の状態を知っておく必要があります」と言っていたが、その機関は支援対象者の健康管理をするところではなく福祉用具の相談や情報提供をする機関だ。 スリングシートの耐荷重を気にしているなら、耐荷重以下であることが分かればよく、体重を具体的に尋ねる必要はないはずだ。 私が「耐荷重は問題ないですよ」と言うと引き下がったが、結局、なぜ私の体重という情報が必要なのか明確な答えは得られなかった。
例えば、以前病院でMRIを撮るとき、「造影剤の量を決めるので体重を教えてください」と言われたことがある。こちらが理由を尋ねなくても、最初から理由込みで質問されたのだ。だから、こちらも納得して答えることができた。 こちらの機微な情報を必要があって聞くとき、それが普通ではないだろうか。
体重を教えたくないのではない。 真に必要とは思えない利用者(被支援者)の機微な情報を、訊ねる理由を明確にしないで、さも当然のように平気な顔で聞いてくるから腹立つ。
長年登録している支援機関がまったく役に立たないことは、以前の日記にも書いた。 (例えば2024年10月10日の日記や2025年10月9日の日記参照)
障害者の支援機関のくせに、身体障害者(というか車椅子ユーザー)が直面している社会の様々な問題をほとんど知らない。 何を話しても、「そういう問題があるんですね」とか「いろいろお話しいただいて、こちらも勉強になります」と言われるばかりだった。 私も就労移行支援事業所で働いていたから、支援者が利用者さんから学ぶことがたくさんあることは知っているが、それにしても、あまりにも「勉強になります」としか言われないので腹が立って仕方かなかった。 被支援者は、支援者を啓蒙するために存在するわけではない。 相談したことに関して、何ヶ月経っても一年経っても、有意義な情報ひとつよこさない。その相談事に先方から触れるでもない。こちらの話は真剣に受け止められていないのだ。
地域に住んでいる人を日常生活の見守り要員として選定する件も、蓋を開けてみれば以前から知っている団地内の人で、しかも両親と同年代か年上だった。 親亡き後も安心して地域で生活するために……というコンセプトでやっている支援制度なのに、親とどちらが先に死ぬか分からないような人を見守り要因としてあてがってくる(だいたい、「見守り」って何?)。 もう本当に呆れ果ててしまった。
今は役に立たなくても繋がっておけばいつか何かいいことがあるかもしれない、と利用を続けてきたが、やはり意味を見出せないし腹が立つばかりなので、利用をやめることにした。 新年早々、先方の営業初日に、利用をやめたい旨とその理由をメールした。 登録終了の届け出用紙が郵送され、今日返送した。
これで一つすっきりした。 断捨離した気分だ。
この2,3年、友人から誘われることが皆無というわけではないが、食事に誘うのも新年の挨拶をLINEするのも、私のほうからだ。 改めでそのことに気づいてしまい、今年はこちらからあめおめLINEをしないでみた。 すると、見事に誰からも新年のLINEが来なかった。ただの一人も。 私は、節目に思い出してもらえるような存在ではないんだろうなあ。
| 2026年01月02日(金) |
うんざりしながら、それでも |
相変わらず人生にやる気がなくて「あと何十年、生きなきゃいけないんだクソ!」とうんざりしながら生きてるけれど、それでもまあ、振り返ってみれば去年はKindle本を4冊出したし、noteで小説を連載したりもしたので、それなりにやることはやったかなという感じである。
| 2026年01月01日(木) |
2025年に読んだ中で特に良かった本 |
◆2025年に読んだ中で特に良かった本
・小説 モートン・ルー『ザ・ウェーブ』新版 呉勝浩『爆弾』 中村文則『R帝国』 村田沙耶香『信仰』文庫版
・ノンフィクション アマルティア・セン『正義のアイデア』 高橋哲哉『反・哲学入門』 スティーブン・レビツキー、ダニエル・ジブラット『民主主義の死に方 二極化する政治が招く独裁への道』 ジーン・マーモレオ、ジョハンナ・シュネラー『安楽死の医師 自ら「死」を選んだ患者と家族に起きたこと』 雁屋優『マイノリティの「つながらない権利」 ひとりでも生存できる社会のために』 米本和広『カルトの子 心を盗まれた家族』 朱喜哲『〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす 正義の反対は別の正義か』 横道誠編著『みんなの宗教2世問題』 安達正勝『物語 フランス革命 バスチーユ陥落からナポレオン戴冠まで』 村上春樹『約束された場所で underground2』 稲葉剛ほか編『ハウジングファースト 住まいからはじまる支援の可能性』 江川紹子『「カルト」はすぐ隣に オウムに引き寄せられた若者たち』 松岡宗嗣『あいつゲイだって アウティングはなぜ問題なのか?』 ロビン・ディアンジェロ『ホワイト・フラジリティ 私たちはなぜレイシズムに向き合えないのか?』
読んだ冊数は小説とノンフィクションで同じくらいだけれど、こうして選び出してみると、あとあとまで心に残る本はノンフィクションのほうが多いようだ。読むのは断然、小説のほうが好きなのに。 ただ、一人の作家を何冊も選ばないようにしたのでこういう結果になったが、中村文則の『遮光』『私の消滅』『列』も良かった。 あと、上に入れなかったものの櫛木理宇の『骨と肉』も結構良かったように記憶している。
2026年も、面白い本をたくさん読めますように。
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