月に舞う桜

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2022年12月31日(土) 2022年のまとめ

今年は1月に子宮内膜症と診断され、12月に新型コロナに感染と、病気で始まり病気で終わった一年だった。
去年に引き続き、ライブには一度も行かず。行かなかったのはコロナ禍のせいではあるけれど、ライブをはじめとした遊びの遠出をしなくなって3年目、もうライブ等々に行く気力がないんじゃないだろうか。行くのを想像するだけで、面倒だなと思うし疲れてしまう。たとえコロナ禍が終わったとしても、このままフェードアウトしそう。
まだぎりぎりToshloveではあるけれど、Toshlの歌を聴いたり出演番組を観たりしても、あまりワクワクしなくなった。他のアーティストに関しても、そう。
とにかく人生に対してやる気がなくて、本ばかり読んでいる。私にとって、読書は現実逃避。
今年良かったのは、7月にnoteを始めたこと。詩と短歌、歌詞、小説。新型コロナに感染してつらかった期間を除けば、土日と祝日は欠かさず投稿している。来年も続けたい。
詩の月刊誌『ココア共和国』に、2回だけだけど詩を応募した。来年は毎月応募して、一度でもいいから誌面に掲載されたい。
それから、11年ぶりに電動車椅子を買い換えた。当初、コロナの影響で半導体の供給が遅れているから完成まで半年くらいかかるかもしれないと業者に言われたけれど、蓋を開けてみれば3ヶ月で納品された。

●今年読んだ中で特に良かった15冊
・ジョージ・オーウェル『ビルマの日々』
・瓜生崇『なぜ人はカルトに惹かれるのか――脱会支援の現場から』
・アルベール・カミュ『転落・追放と王国』
・デイヴィッド・ベネター『生まれてこないほうが良かった 存在してしまうことの害悪』
・リチャード・ドーキンス『神は妄想である 宗教との決別』
・ミラン・クンデラ『存在の耐えられない軽さ』
・齋藤純一、田中将人『ジョン・ロールズ 社会正義の探究者』
・藤原彰『餓死した英霊たち』
・小笠原慧『DZ』
・スタンレー・ミルグラム『服従の心理』
・東直子『とりつくしま』
・村田沙耶香『信仰』
・熊谷徹『ドイツは過去とどう向き合ってきたか』
・染井為人『正体』
・川内美彦『尊厳なきバリアフリー「心・やさしさ・思いやり」に異議あり!』

今年はベネターとドーキンスを読めたことが大きな収穫だった。どちらも、私にとって貴重な出会いだ。
とは言え、ドーキンスはまだ1冊しか読んでいないので、来年は彼の本をもっと読みたい。
オーウェル、ハクスリー、カミュ、カフカ、ロールズは、読みたいものはあらかた読み終えた。カミュは、『ペスト』も良いけれど、実は『転落』が一番好き。
村田沙耶香の小説は読破。
ル・クレジオ、サガン、東野圭吾、金田一耕助シリーズは、来年も引き続き読破への道を進める予定。

●今年観た中で良かった映画
・チョコレートドーナツ(アメリカ、2012年)
・悪は存在せず(イラン、2020年)
・コレクティブ 国歌の嘘(ルーマニア、2021年)


2022年12月30日(金) 12月の読書

★合計16冊
163. 岩渕功一編著『多様性との対話 ダイバーシティ推進が見えなくするもの』
164. 染井為人『海神』
165. 加藤直樹『九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響』
166. 砂川文次『臆病な都市』
167. 最果タヒ『死んでしまう系のぼくらに』
168. 石垣りん『表札など』
169. 町田康『パンク侍、斬られて候』
170. ル・クレジオ『逃亡の書』
171. 穂村弘『はじめての短歌』
172. 穂村弘『ドライ ドライアイス』
173. 横溝正史『仮面舞踏会』
174. アルトゥール・ショーペンハウアー『孤独と人生』
175. フランソワーズ・サガン『すばらしい雲』
176. 俵万智『かぜのてのひら』
177. 東野圭吾『むかし僕が死んだ家』
178. 今野敏『アキハバラ』

※数字は1月からの通し番号

新型コロナに感染して寝ていることが多かったわりには、たくさん本を読めた。
ショーペンハウアーが『孤独と人生』の中で、ラ・ブルュイエールの「われわれの災いのすべては一人でいることができないことから生ずる」という言葉を紹介している。
ラ・ブルュイエールの言葉はその通りで、一人でいることができないのは本当に不幸なことだ。
でも、ADLの多くを他人に頼らなければ生きられない私は、いったいどうすればいいんだ……。
ショーペンハウアーは、幸福になるために孤独をすすめてくるけど、孤独でいたくても孤独でいられない人間もいるのだよ。
ショーペンハウアーの本はときどきとても面白いことや頷けることが書いてあるのだが、いかんせん、女性蔑視が激しいのがなあ……。

というわけで、今年は178冊の本を読んだ。それ以外に、浦沢直樹の『20世紀少年』を図書館で借りて読み直し、なぜか急に読みたくなって『白鳥麗子でございます!』の電子版を大人買いした。それから、江國香織と湯本香樹実の絵本を数冊。


2022年12月08日(木) ついに

ついに、新型コロナに感染した。
母からうつった。母は、たぶん歯医者で感染したのだろうと言っている。歯医者ではマスクを外さなきゃいけないし、逃げ場がないもんなあ。仕方ない。
母は先週末から倦怠感があり、月曜に発熱、家にある抗原検査キットを使ったところ陽性反応だった。おととい火曜に発熱外来を受診して、正式に新型コロナ陽性と診断された。
私は月曜の夜から喉がイガイガし始めて、火曜の夕方に発熱。母が受診した病院に昨日電話したら、今日受診できることになった。いまはもう、高熱が出てもその日のうちに受診できない世の中になってしまった。
受診する前に、病院のLINEアカウント宛てに保険証の画像を送り、症状などの質問に回答しないといけない。両親のぶんは私がやった。独り暮らしの高齢者には無理なんでは?

病院で検査したところ、やはり陽性だった。看護師は慣れたもので、「しっかり陽性ですね」と淡々と教えてくれる。その淡々さが、妙に心強かった。
新型コロナ用の薬ではなく、普通の風邪のときに処方されるような薬を何種類も出された。
熱は38度台後半、他には喉の痛みと咳と倦怠感がある。幸い味覚症状はないので、食事はできる。家族全員が感染して外出できないので、災害用に備蓄してあった非常食を解いた。

両親は高齢者なので病院から保健所に陽性者の連絡が行くが、私は高齢者でもなければ基礎疾患者でもない(脳性麻痺は基礎疾患ではない)ので、自分で県の陽性者登録サイトで申請しないといけない。スマホだとなぜかうまくいかなくて、パソコンから申請した。具合悪いなかパソコンを立ち上げなきゃならないのが面倒で、イライラしながら。
面倒だから陽性者登録しない人もいるんだろうな。私は、新規陽性者数をきちんと把握してほしいし、その中に私もいるということを知ってほしいから、登録したけど。

この日記は、後日、体調が少し良くなってから書いた。


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