月に舞う桜

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2021年09月30日(木) 9月の読書記録

★合計13冊
・ル・クレジオ『物質的恍惚』
・伊藤計劃『ハーモニー』
・東野圭吾『白鳥とコウモリ』
・ジョージ・オーウェル『動物農場』
・マイケル・サンデル『これからの「正義」の話をしよう』
・古沢良太、松田美智子『ゴンゾウ』
・渡邉琢『障害者の傷、介助者の痛み』
・鴻上尚史『不死身の特攻兵』
・ジョージ・オーウェル『空気をもとめて』
・横溝正史『華やかな野獣』
・横山秀夫『臨場』
・横溝正史『魔女の暦』
・横溝正史『支那扇の女』

他に、図書館でマーサ・ヌスバウム『正義のフロンティア』を借りて読み始めた。500ページくらいあるので貸出延長して4週間で読むつもりだったけれど、予約待ちの人がいるので延長できない。2週間で読み終わるはずもなく、一度返却して、再度予約待ちすることにする。
ロールズの『正義論』でこぼれ落ちている障害者、外国人、動物に焦点を当てている。とりあえず、障害者と外国人の章を優先的に読む。


2021年09月10日(金) 福祉職に、断りもなく身体を動かされた

交換した機器のことで、業者の人と福祉職の人が来た。
家の中で立ち話しているとき、私は右手を車椅子のハンドリムの外へ出していた。
すると、福祉職の人が、何の断りもなく、急に且つ勝手に私の右手を掴んで、私の膝の上に置いた。
移動中ではないからハンドリムの外に手が出ていても危険ではない。しかも、その人は私が自分で手を動かせることを知っている。私が、姿勢が苦しそうなそぶりを見せたわけでもない。

なぜ、相手が障害者だと言うだけで、緊急時でもないのに一言の断りもなく身体に触って動かしてもいいと思うのだろう。
相手が健常者だったら、そんなことするだろうか。
その福祉職の人は、仕事は有能だし、気さくだし、親身にやってくれる。それでも、必要もないのに他人の身体に勝手に触って動かしてはならないという常識が吹っ飛んでしまっている。
福祉職を続けるうち、感覚が麻痺して、他人の身体に触れるハードルが下がってしまうのだろうか。
けれど、それは結局、障害者を対等な人格と見なさず、舐めているだけなのだ。

思いも寄らない行動に驚いて、とっさに「何ですか?」としか言えなかった。
「相手が求めてもいないし必要でもないのに、他人の体を勝手に触って動かすのは、すごく失礼だから、やめたほうがいいですよ?」
と毅然と言えればよかったが、言葉が出てこなかった。

勝手に体を触られ動かされたことに、夜になってもずっとモヤモヤしている。
しばらく忘れられないだろう。
忘れられないどころか、こういう一つ一つが降り積もって、憎しみとなりかねない。

ちなみに、福祉職の人というのは、ヘルパーさんではない。
ヘルパーは、介助で必要があって体を触る際も、つど声掛けするよう、教育を受けている。


桜井弓月 |TwitterFacebook


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