日がな一日、ひなたぼっこ。...ひなた

 

 

立てこもり中につき。 - 2005年10月30日(日)

卒論をやるために、大学の一室を占拠してみた。
そこは学生が発表や論文に忙しい時期になると人が集まりだす場所。
誰かがもう先に居ついてると思って覗いたら誰も居ないから、じゃああたしが。





大学刊行書が山積みになってる日当たりの悪い部屋の中央の空いたスペースに約2m四方の机がある。
仲の良い友人と一緒に、女二人で占拠してたら男友達からクレームがついた。
「その机にうちらの入る余地ないやんか。」
だそうです。
一応あたしと友人の中では空けてるつもりだったんだけど、ダメだったみたい。
だからちゃんと空けましたよ。
今までその机に向かい合って無遠慮に資料を広げてたから片付けて。



…その神経が自己チューなのか。納得。







まあ、切羽詰ったらみんな集まろうよ。
ってことで。あたしは一緒に締め切りギリギリまで悪あがきしてくれる仲間を探してるんだから。
締め切り日には燃え尽きてる自分の姿が浮かぶようだ。
今も日記書いて現実逃避中。


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カナダ。現代版浦島太郎?? - 2005年10月20日(木)

日本にいるときにはありえない程に、のんびりしていよいよ帰国。
もっといたいけど、まだまだ学生。
もうちょっと日本で頑張って、日本をたくさん知って、意欲もって海外にいけるようになろう。
単なる外国かぶれじゃ意味がない。







楽しかった。
世界広がったなぁ。
自分のちっぽけさに、日々あがいてる自分に、もっとどーんと構えようぜ〜って言いたくなった。
この気持ちずっと忘れなければ、もっと心の寛い人間になれるのかな。
もちろん意識的なもので変わるもんじゃないんだけど。






で、また格安ツアー恒例の、乗り継ぎたくさんの帰り道。

トロント → ミネアポリス → 成田

の道のり。
トロント → ミネアポリスの飛行機では前後に小さな子供連れた家族連れに挟まれた。
それもギリギリにチェックインしたから、友人とは離れ離れで仕方なしに本でも読むか〜と本を開いたら、前から小さな悪戯な手が伸びてきた。







実は子供ってそんなに好きじゃない。
無遠慮な視線とか、話が通じないとことか。あたしの言い分が無茶か。笑







だから最初は極力関わらないようにしてたんだけど、さすがお子様。
おもちゃを持って身を乗り出して後ろに座ってたあたしの席にやってきた。
拒みきれず一緒に遊ぶことに…。
ご両親も微笑ましげに「良かったわね〜」みたいなご様子。







内心引きまくってたものの、遊び始めると不覚にも可愛く思えてしまった。
何故だろう。覚えたての言葉の可愛いこと、可愛いこと。
約一時間半の飛行時間のほとんどを遊んで過ごし、別れ際も手を振ってくれた。
やっぱりみんな不思議なほどにフレンドリーだ。
友人はというと、その間隣の席になった人の香水の匂いにヤられてたそうで、天国と地獄。笑






トランジットの時間が少なくて、大急ぎで今度は成田行きのゲートまで走った。
さすが成田行き。日本人がたくさん。
ちょっとほっとしてみた。
で、チケットを受け取って、表示される数字の通りに2つあるうちの1つへと流れようとしたら、体格のいいCAのお姉さんに止められた。
何やらチケットをチェックすると、間違いを謝られた。
そんなに気にしなくてもいいのに〜と思って笑ってたら、友人が衝撃の一言。





え〜??
間違えってことだったらどうなるん??
じゃあこの飛行機じゃないってこと??


とにかく一瞬で混乱に陥った。
仕方ない、とにかく行ってみよう!と進むと綺麗なCAのお姉さんが迎えてくれた。
そしてシートまでご案内。
何もかもいつもと勝手が違うので困ってしまった。



だってほんまもんのビジネスクラスだったんだもん。




現況を飲み込むのにしばし時間を要した。
ドカッと座れる広々シートに座ってみたり、コートを脱ぐのを忘れてたのを思い出してもう一度立ってみたり、落ち着かない!
そんなことをしてたら、CAのお姉さんがウェルカムドリンクを聞きに来た。
急に聞かれて何が飲みたいなど浮かばず、思わず頼んだオレンジジュース。
みんなとりあえず困ったらこう頼んでたなあ。笑






それからアメニティ・グッズの入ったポーチとスリッパとヘッドセット…。
もう何もかも与えられて至福の時であるべきだが、あたしは至れり尽くせりに歯がゆさを感じてた。
座った広々シートも全自動でリクライニングやマッサージできるし、テレビを探したら座席から出てきたし、まさにワンダーランド。






食事までに高級ナッツと食前酒が出されるし、この状況に酔ってしまいたい。
よくよく周囲を観察すると、日米間を行き来するビジネスマンがパソコンを開いて、プレゼンの報告書を作成してるし。
スポーツ選手っぽい胸板厚いイケメンが、マネージャー風の人と話してるし。
何かの記念旅行の帰りなのか老夫婦が仲良さ気にワインを飲んでるし。
搭乗前から気になってたモデル並みのナイスバディのお姉さんもここにいるし!!


少なくとも格安ツアーに参加した女子大生2人が仲間入りするような場所ではない!
あたしたちといったら、まるで社会科見学にやってきた小学生みたいな落ち着きのなさ。
我ながら恥ずかしい。
だから大人しく周りの空気に溶け込む努力をしました。







それから、自分はこの飛行機を降りたら、まったく別のわけのわかんない国に連れてこられたりするんじゃないか?!
だからVIP待遇なんじゃ?!
なんてアホなこと考えては友人に話して笑われてた。

「それじゃ現代版浦島太郎じゃん!」笑

その冗談の続きで、もらったアメニティ・グッズが玉手箱なんじゃ!?なんて言って開けずに置いといたら、そのまま忘れてきたし…。
何入ってたんだろう〜。きっと歯ブラシとかだろうけど、惜しいよー。






とにかく成田に着くまでの12時間があっという間だった。
そしてシートにしがみついて離れたくなかった。
だってその5時間後には、あたしは夜行バスで奈良まで帰らなきゃいけないのに。
この半分サイズくらいしかないシートなんて、これを体験したら座れない!!






よくスポーツ選手が海外遠征のときにビジネスクラスを使うという。
それも若手のときはエコノミーだったけど、活躍し始めるとビジネスに変わり、それ以後はエコノミーは乗れなくなる、なんて話してた。
なるほどね。
言うことは良くわかった。その通りだと思う。






ま、あたしはそんな選択肢ないけどね。
でもいいです。エコノミーのほうがあたしらしくて落ち着く。負け惜しみみたいだけど。笑
最後の締めにこんな土産話のついた旅行はこれでおしまい。
これからはちゃんと大学に通って、卒論仕上げないと。
本格的にやばいんだもん。





それから最近同期の男友達に混ざって、遊んだり飲んだり語ったりと、日記のネタになりそうなことがいくらかあったので、また追々書くとします。


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カナダ。昨日の続き。脱線編 - 2005年10月19日(水)

ねぇ、ハチ?
ハチはあたしによく言うよね?

「結婚しようなー。」

って。冗談みたいな調子で。
ありがとう。嬉しいよ。


でもときどきその冗談みたいな会話ですら返答に困る。
あたしはどうしたいんかな?




ハチと一緒に幸せな生活続けてゆきたい。
あたしが4、5年後に退職して関西に…。
でも夢は実現させてみたい。
海外で働いて、日本のことを伝える仕事してみたい。
または海外に来る日本人にその国を伝える仕事をしてみたい。


じゃあ、ハチが東京、もしくは海外に…?
でもハチの研究のお仕事はしばらく関西から離れることはないようだし。
ましてや、好きな人のために自分の仕事を投げ出すわけない、現実的な人だし。
そして、あたしもそれは望まない。



じゃあ、やっぱり、遠距離恋愛になるんだろうか。
あたし、平気かな?
ハチのことは信用できる。
自分のことが信用できない。
恋愛体質って言い方できるけど。単に一時の情に流されやすい惚れやすい性格だね。




そんな自分だから、今から遠距離になるのは怖い。
なるようになれ、って思ってるのも事実。
でも、ハチ以上の人はいない、って思ってるのはもっと事実。


ハチにはまだ言ってない、遠距離についてのあたしの意見。
互いに必要になったら、そのときに自然とつながってゆく関係が本物なのではないか。





でも、今そんなことを言う決心と勇気があたしにはない。
今に甘えて、現実から逃げてる、あたし。



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カナダ。外国かぶれとあたし。 - 2005年10月18日(火)

トロントの夜。
独りで考え事をしてたことを、ふと思い出して書いてみたくなった。
カナダに来て、ツアー客としてだけどカナダで生活してみて。
どんどんカナダっていう国に魅せられてく。



それから帰ってきてからもしばらく、外国かぶれのまま。
でもただかぶれてるんじゃなくて、将来について考えるようになった。
来年の春にはあたしも就職して社会人の仲間入りをする。
そのことを考え始めたら、就活してたときのことを思い出した。



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就職活動を始めた当初明確な目標だった旅行業界。
でも次第に、自分が思い描いてた旅行のお仕事と、実際の旅行業界のお仕事の違いがどんどん見えてきて、
自分に向いてる仕事って、内容というよりもスタイルなんだってわかった。






それまで見てた旅行業界やIT業界は、本当に気が強い人たちが多かった。
その人たちの中に揉まれちゃって、気後ればかりで就活に疲れてた。


あたしは完全な利益主義ではないから、売り上げに貢献できるわけじゃないかもしれない。
でもそれらを度外視してでも、優先したいものがたくさんある。
就活中はそんなの甘いんだろうなぁって思って、考えを改めようとまでしてた。


人と接する機会が多くて、話をすることが出来る仕事。
人っていっても、それは直接に物を手にとってくれるお客様がいい。
そこから浮かんだのが、小売業界やホテル業界だった。






その軌道修正は大正解だった。
その後、偶然見つけた成田空港での販売のお仕事。
ただ面白そうな仕事だから見に行っただけだったんだけど、一目ぼれだった。


日本以外の国の人々が多く行き交う場所で。
日本らしさを物販を通じてお客様に伝えることが出来て。
英語の力も伸ばすことができるんだ。



関西に残るハチには申し訳ないけど、迷うことはなかった。
卒業後実家に戻って実家から会社に通う未来予想図はくっきり浮かんだ。




今は、その仕事もステップとして、いずれはもっと旅行に関われる世界で働きたい、そう思う。
現地ガイドみたいな、実際に旅行に携わる人になりたい。



大切な人のそばで幸せな家庭を築く、っていうのは出来ないかもしれない。
ハチと一緒にいるようになってからは、それを望んでみたりもした。
でも、あたしの夢はやっぱり諦められない。



4年くらいで仕事を変えようと思ってることはハチに話した。
それを聞いてハチは4、5年のうちにあたしと結婚するつもりでいる。
そのあとの本当の夢はまだ伝えられてない。
話しづらくなっちゃったな。




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この旅行に来て、ますます夢への想いが強くなった。
これがトロントのホテルで夜独りで考えてたこと。







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カナダ。アイスワイン他。 - 2005年10月17日(月)

トロントからナイアガラの滝を観光できる、ナイアガラ・フォールズっていう街に移動。
トロントは日差しがあるとぽかぽか暖かい、けど風が冷たい。
こんな日に滝の目の前にわざわざ行くのか。
物好きだ。







なんて思いながら移動しつつ、現地に到着した。
滝は轟音を立てて、地上何十メートルもの水しぶきを上げていた。
早速観光船に乗り込んで、滝のすぐそばまでいくツアーに参加した。
案内されて進むと、青いビニール製のカッパを手渡されて。
着てみて可笑しくて可笑しくて腹を抱えて笑った。

さながらドラえもんだもん。笑







ゆっくり進む船が次第に波に揺られ水しぶきをかぶり、視界が狭まってゆく。
しぶきで目を開けられない。
カッパの裾から水が入り、もうびしょびしょ。
何でもいいから早く陸に上がりたい。
船が動き出して10分でそう感じられた。
この観光は夏限定だ。
完全なシーズン外れを身をもって知りつつ、船が岸に着くまで必死に船体につかまってた。







見上げる滝も、轟音を立ててた滝壺も、あれだけ滝を楽しみにしてた友人も、まったく見る余裕なかった。
でも思い出には残った。
帰国して驚いた。
カメラに映ったナイアガラの滝は、シャッターの瞬間に滑ったおかげで、真っ青な空と友人の絶叫する姿だけだった。







そのあとに訪れた、ナイアガラ・オン・ザ・レイクという街。
街全体が観光地として整備されていて、目抜き通りに並ぶショップはどれも可愛らしい。
お店に入ると店員さんが笑顔で挨拶してくれて、買わずとも店を出るときに挨拶を笑顔で交わしちゃうようなフレンドリーさ。
ここは一日いても飽きない!!
待ち合わせ時間も迫り、惜しまれつつその街を後にした。







今日の裏メイン・イベント!
ワイナリーの訪問。アイスワインの試飲。
アイスワインというものを、それまで知らなかった。
あのワインの渋みが少し苦手で、さほどワインにも詳しくなかった、あたし。
アイスワインの甘さに一気に酔いが回るようだった。
迷わずアイスワインを買ってしまった♪
50mlが12本入って、約1万円。
命の次に大事な土産物が出来てしまった。






ちびちびと飲むのがこれからの楽しみ。
記念日に少しずつあけてゆこうかな。
本当に本当にお勧め。






帰る頃にはもう一日はしゃぎすぎでヘトヘトに疲れてた。
帰ってからはもうホテルに帰ってばたんキュー。


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カナダ。ラブレター from カナダ。 - 2005年10月16日(日)

格安・超短期間のカナダ旅行。
今日は移動日。






何度も言いますが、格安航空券。
カルガリーからトロントに行きたいだけで、通常その移動にパスポートはいらない。
なのに、行程には

カルガリー → ミネアポリス → トロント

ミネアポリスって…アメリカじゃないっすか。
わーい。意外な形でアメリカ初入国!!
…って。また入国審査やその他諸々と面倒な審査が待ってるじゃん。
ま、いっか。
初めてのアメリカだし。







カウンターのお姉さんのお話だと、何やらアメリカへの入国審査はカナダ出国時に済ませてしまうらしい。
アメリカとカナダを往来する人が多いために、そうしてるらしい。
他にもいろいろ教えてくれたけど、詳しい話は良くわからない。笑
だって英語早すぎて。







で、審査のおじさんが超陽気だった。
まあ、日本と比較すると全般的に皆さん陽気なんだけど。
指紋を採取するとき、あたしの指の指紋がなかなか映らなかったようで、即興の歌を口ずさみながら

♪なぜ〜?もしや、あなたはどこかの国のプリンセス??

みたいなことを言ってる。
思わずこっちも笑うと、ほんとに観光客かとか、プリンセスを知ってる?とか聞かれて、
世間話をしながらの審査だった。







その後も飛行機でも別の黒人の陽気なお兄ちゃんと隣同士になり、いろいろ話しかけてくる。
よくわからないんだけど、みんなこんなにフレンドリーなのか。
日本で見ず知らずの人と話を始められるのは、関西のオバちゃんだけだと思ってるんだけど。







とりあえず話し相手には困らずに、カナダ最大の都市、トロントに着いちゃった。
トロントのピアソン空港で出迎えてくれたガイドさんも陽気なオジちゃんだった。
日本人の名前だけど、イントネーションとか感覚は現地の人っぽいし。
流暢な日本語を話す外国人て感じの方だった。
ときどき飛び出す不思議な関西弁で突っ込まれたし。







驚いたことに、トロント中心地にもかかわらず日曜日にはほとんどの店が閉まってる。
夜ご飯のあてがないうちらは、ちいさな食料品店みたいなとこに入った。
バンフにいたときから気になってた現地の人のおつまみ。
トルティーヤ?みたいの。
何しろどれも大袋で食べきれる自信がなかったから、手をつけてなかったけど、そのお店にはお手ごろサイズがあった。
カップスープとトルティーヤに、ディップするチリソースを買った。






帰ってから食べたが…。
着色料がすごそうで、はじめの一口に勇気が要った。笑
食べたら辛くて口から火を吹けそうだった。
辛いものは結構好きで、大概トライするんだが。
このとき和食が懐かしくなった。






食後、あたしがのんびりスーツケースの整理をしてたら、早寝早起きの友人はさっさとお風呂に入ってもう寝てた。
それまで共に行動して3日目。
ひさしぶりに独りでぼーっとしてたら、ハチが懐かしくなった。
前日に購入したポストカードを出して、ハチに手紙を書いてみた。






お久しぶりです。
もう4日会ってないんだね。元気してますか?
あたしは毎日が新鮮で目にするものすべてが色濃くて、毎日楽しいです。
昨日はバンフと言う高地に観光に行って、スキー客をたくさん見かけました。
それを見たらスキーの大好きなハチを想ってしまいました。
今年の冬は、あたしもスキーに連れてってください。
全然滑れないから雪だるまになるかもしれないね。笑


今日は移動日で、カナダ東部のトロントに来ました。
明日はナイアガラの滝だよ!大きいかな?寒いかな?
すごく楽しみです。
この旅の間、あたしは人と接するのが本当に好きなんだってことを再認識したよ。
来年からする空港での販売のお仕事がますます楽しみになったし。
来年からなかなか会えないようになっちゃうんだから、それまでにハチと一緒に旅をしたいなぁ。
これからも仲良しで、手をつなぎながら、いろんなところを旅したいな。
それでは。


Love,ひなた





なぜか敬語で。
人生最大の赤裸々発言か。
ベッドに入りすでに寝てる友人がそばにいることを思い出し、独り赤面してみた。
たまにはそんな風に気持ちを伝えないといけないね。
彼だって不安なんだろうし。
彼からの一方通行ではないんだよってことを伝えて安心させてあげたい。
それから、あたしにとっても大切で必要な人であることを今一度認識するんだ。


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カナダ。温泉で混浴、ほか。 - 2005年10月15日(土)

前日のバーでのハイテンションが残る中目が覚めた。
思い出しては楽しかった思いと、ちょっと恥ずかしい思いがこみ上げた。
あのテンションは日本じゃありえない。
日本であんな場にいたら、きっと冷めた目で飲んでるから。







今日は自由行動日。
朝10時にホテルを出たけど、日本の北海道よりも緯度の高いし、それも高地のバンフでは、まだ7時くらいの気候。
太陽は低く、まぶしいオレンジ色の日差しが斜めにさして、空気は澄んでて、空は青い。
ちょうど週末だったこともあって、人通りも少ない。







通りをランニングする人、自転車にまたがり颯爽と駆け抜ける人、湯気立つコーヒーを片手に歩く人。
キョロキョロと視線も落ち着かず街を歩くあたしを、友人が手を引く。
ダウンタウンを外れて、川沿いの林道に入った。
あちこちからチチチチッとかキキキキッとかリスの鳴く声が響く。
カサカサと葉が擦れる音がする方を見ると、リスがいた!!!
日本ではケージに入ってないリスにお目にかかれる機会はそうない。







歩いてゆくにつれて人気は消えて、見知らぬ鳥や姿は見せない動物たちに囲まれてた。
途中からは乗馬をする観光客に出会ったり、家族で散歩する人たちにすれ違う。
ぱっと目を合わせて、自然とGood morning♪と声をかけたりできる。
日本じゃ時間がないことを理由にそんなことしないのに。
日本でもトレッキングにでかけると自然と挨拶できたりするし、やっぱり人間、自分を休ませる時間を作って余裕をもたないと。
人間的に磨り減ってしまう。







散歩して周辺施設を巡って、バスに乗って温泉へ。
…なのに、バスに乗り間違えた。
ドライバーさんに事情を話をして、乗ったバス停でまた降ろしてもらった。
どのバスに乗るかも詳しく教えてくれた上に、無料乗車チケットをくれた。
マジでありがとう。







やっとの思いでついた温泉は、水着着用での混浴。
温泉プールみたいな感じだった。
外気温は約13〜14℃で、水温は約40℃
外に出ると寒いけど、ずっと浸かってるには熱い。
それを繰り返してるとのぼせる感じ。







硫黄を意味するサルファーの名を持つ、サルファー・マウンテンの中腹。
先住民の時代から存在する温泉が湧出する山で、今は温泉施設がある。
バンフの街を囲む山々が間近に迫って、迫力は抜群だった。







それと同時に、皆さんのスタイルの眩いこと。
若い人はバランスよくお肉が付いてて、ウエストはキュッて感じ。
でもそれはほんの一部分で、横におっきい人の多いこと。
そしてそれを惜しげもなく見せてくれます。
洋服を着ると隠れるものも、水着になって見せられちゃうと、こっちが恐縮いたします。
ダウンタウンの洋服屋さんでMサイズ(日本でのLサイズ)すら探すのが難しいのも納得。
引っ張り出しても、引っ張り出しても、Lサイズの上を表示するXが並ぶわけだ。






自分のことを棚に上げてそんなことを思ってると、向こうからおじさんが。

「やあ、君たち観光客?」

と話しかけられた。
友人と2人で、この人誰だろう?といぶかしげな雰囲気で返事をした。
なんだか馴れ馴れしく話を始めてくるから、お湯が熱いことを理由にプールの縁に腰掛けて逃げた。





こんなスタイルの悪い女の姿の何がいいんだい??苦笑
東洋人フェチですか?







気味が悪くて倦厭がちに会話をしてると、写真を撮ろうと言い出した。
うんざりして、友人と2人だけで話がしたいから、もう2人にさせてくれと、強めに追い払った。
そしたら最後に写真だけ撮って、どうやら諦めたようだった。
なにやら彼も観光客だったようで、出身はスロバキアと言ってたっけ。







…もしあたしと友人の水着写真がスロバキアで出回ってたら国際問題で訴えてやるぅ!!







温泉ののぼせとわずらわしさで、余計に疲れた。
温泉とは言っても、公衆温泉プールのようで塩素がきつかった。
塩素の匂いがいつまでも取れなくて、余計にお肌カサカサ…。泣
景色は良かったけど、いい経験をさせていただきました。
英語であんなに語調強くしゃべる機会はそうないと思うので。








ダウンタウンに戻ってお買い物♪
その前に腹ごしらえとして、ファストフードのサブウェイに入った。
通常サイズのを見せてもらったら、日本の約2倍。
友人と度肝を抜かれて、それを半分にしてもらった。
そのおかげでリーズナブルに済んで、ちょっとハッピー。
よくあるカルチャーショックですね。






そのあとはお買い物して、今日は昨日とは別のバーへ。
昨日と同じバーに行ってみたい気持ちもあったけど、もしもまた彼らに会えてまた話をすることができたら、今度こそ依存してしまいそうだから止めた。
旅のいい思い出に留めておこう。







今夜のバーは、落ち着いててしっかり料理も楽しめるレストラン・バーだった。
カナダのビールを片手に、友人とのんびりおしゃべり。
そこでふと考えてたこと。
離れている間に、あたしは随分と大人のオンナへと背伸びする性格になった。
理論的な裏と感情的な表がはっきりしたオンナになった。








独り暮らしを始めてからの大学生活、こんなに連日おしゃべりする時間を持ったことがなかった。
一方の友人は、今も家族と一緒に暮らしていて実家から大学へも通っている。
同じ部活で3年間共に練習に励み、一年の約350日は一緒にいた仲間。
こんなにも違っちゃうんだ。
独りで考える時間て、重要なんだ。
でもそれを独りで抱え込むようになっちゃいけないんだ。







もっと素直にありたい。
カナダに来てまでそんなことを考えてた。
そして、酷いことにこの日久しぶりに彼氏のハチのことを想った。


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カナダ。バーでの出会い、ほか。 - 2005年10月14日(金)

7年前、まだ中学生のときに、地元の中学生短期留学の応募に合格して、カナダでホームステイや観光をしたことがある。
そのときは西海岸のバンクーバーや、お隣アルバータ州のバンフの観光だった。






7年経って、大学生になって、自分のお金でカナダにまた来れた。
今回バンクーバーには行ってないけど、またバンフに来れた。
そのときに見た山々を再び目にして、ちょっと感慨に浸る。
そのときから変わったことと言えば…ホテル。
当時は、ハイここです、と言われて何の感謝もなく泊まってたけど、実は超高級ホテルだったんだ。
今回は、もうちょっとエコノミー。ダウンタウンからはちょっと外れるけど、静かな通りは恰好の朝の散歩コースになった。







一日観光は、変わりやすい天候に翻弄された。
晴れたり、風が吹いたり、雨が降ったり、その雨が雪に変わったり、そこに風が強まって吹雪になったり。
寒さが増すにつれて、あたしもどんどん着膨れてゆく。笑
ガイドさんによると、マイナス10度らしい…。
そりゃ寒いわ。
この寒さ、去年行ったサンクトペテルブルクでの吹雪並み。







一日かかった観光を終えて、ホテルに戻ってきたらもうヘトヘトだった。
寒さって結構体力消耗するんだ。







さて。
夜ご飯。
今日は同行の友人の誕生日だった。
というわけで、どっかで乾杯しようってことになった。







事前にガイドさんから教えてもらってた地元の人が行くっていうバーを教えてもらってたから、
迷うことなく Let's go to the bar!!
カナダのお酒ってどんなんだ?
イギリスのパブみたいにビール?
それともショット・バーでくいっと飲むのか?







お酒を飲む場の雰囲気が好きだ。
自分が飲むのはもちろん好きだけど、みんながお酒に酔うのが好き。
みんなで盛り上がれたり、こんなときにしか話し出せない話とか。
そういうのって日本だけじゃなくて、きっと世界も共通なはず。







そんな社会科見学くらいの気分で、ちょっとおしゃれして出かけた。
階段を上り扉を押して、薄暗い空間が広がった。
目が慣れると、そこに4人掛けの丸テーブルがいくつかと、パーティもできそうな長テーブルがひとつ見えた。
恐る恐る進むと、明るい場所にカウンターが見えた。
陽気な長髪なバーテンさんが話しかけてきた。
外見はジョニー・デップみたい??








カクテルを注文して乾杯。
サラダとビーフシチューとポテト。美味しい。
イギリスのパブの雰囲気に似てて、ちょっとごちゃごちゃした感じが落ち着く。
気になったのが、テレビのホッケーの中継にみんなで盛り上がってること。
地元チームが点数を入れるたびに、みんなで乾杯してる。
そして、見ず知らずの日本人観光客のうちらも巻き込む。
あれよあれよという間に、みんなと一緒に飲むことになった。







ホッケーの試合は負けてしまったけど、その頃にはすっかり打ち解けることができた。
スポーツに国境はなし。
ジャズライブが始まると、自然とみんなダンスを始めてなんだかロマンチック〜。
そしたら、なんとエスコートされてしまった。
一番最初に話しかけてきてくれた2つ上の男性。
ヤバイ。こういうシチュエーション弱いんだなぁ。
お酒の力も相まって、トロトロにとろけちゃいそうな気分。






ダンスなんてしないからぎこちない感じだったけど、旅でなきゃできない。
1曲終わると、今度は彼の友人と思しきやんちゃな笑顔の男性にチェンジ。
日本じゃ経験しないような事に気分は盛り上がってた。
それからも少し話をしたりして、また会えるといいね、と言って別れた。

ホテルに戻ってからも友人とバーでの出来事について、誰が一番かっこいいとか、好みは誰であるとか、酔っ払い2人は好き勝手言い合ってた。






好き勝手言いつつも随分冷静にいろいろ考えてる自分もいた。
他人と比べては凹んでみたり、自分にオリジナリティを見出せなくて悩んでばかりいるせいか。




バーで同年代のカナダ人と話をしてても、自分を客観的に見ててそれを明瞭に言葉にできるとことか、聞いててどんどん自分が恥ずかしくなる。
彼はあたしのことも聞いてくれた。
今大学でしていること、将来働きながらしてゆきたいこと、今回旅行にでて考えたことを話した。
彼はあたしに対してもっと続けていくほうがいいと言ったり、あたし以上にあたしらしさを理解してる感じだった。







思わずこっちまで笑顔にしてもらっちゃった。
まだまだ自信もてるまでには至らないけど、あたしはあたしって言えるようになれたかな。
ときどき会って元気をもらいたい存在だ。近所のお兄ちゃんみたいな。






酔っ払ってたからそんな話も気軽に出来て、後腐れなくてほんとにハッピーな時間だった。
住所も電話もアドレスも聞かなかったのがちょっと惜しかったけど。
サンキュー、アンディ♪


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カナダ。出発編 - 2005年10月13日(木)

カナダ旅行に出発します!
って、実はそう書きたかったんだけど、バイトや卒論や旅行の準備で結局書かず仕舞いで出発しちゃいました。








だから、これからその旅行記をつらつら書き綴ってゆきます。
実質的に言うと、これが大学卒業記念旅行になるのかな。
もっと落ち着いた時期にしたかったんだけど、季節的に今が絶好のチャンスだったんで。
でもその通り、雄大なカナディアン・ロッキー。哀愁漂うメープル・ルート。壮大な水量を誇るナイアガラ・フォールズ。カナダの大都市トロント。
ま、それ以外の移動時間にもハプニングやら、トラブルやら。
マジで良かったぁぁ。あぁ、ラヴ♪カナダ





さて、今回の旅の相棒は高校時代の友人。気の置けない、とはこのことかな。
それはそうと、出発まで結構大変だったんだ。
パッキングはどうにかこうにか、福岡卒論調査旅行の荷物をそのまま詰め替えればいいから。
それより、重くなったスーツケースを引きずって成田まで行くのが大変だった。
出発は13日の午後だったんだけど、あたし奈良住まいだし。
12日の夜行バスで京都―東京を移動して、早朝実家で風呂に入り、慌しく成田に向かった。







格安航空券だから、

東京(ノース・ウェスト航空)―シアトル(アラスカ航空)―カルガリー

の経路をたどった。
関係者の方には申し訳ないけど、アラスカ航空は初めて知りました。
提携してるトランジット専用の小型機っぽい。
ファーつきの防寒服を着たネイティブの首長さんみたいな人の顔がデカデカと機体の垂直尾翼のとこに描かれるし!
思わずカウンターの金髪のお姉さんに間違ってないか確認したし。
どっかツンドラの極寒地に飛ばされるんじゃないかって、真剣にビビってた。笑






実際、雲ひとつなく下界が望めて、雪をかぶったカナディアン・ロッキーが続くもんだから、カルガリー国際空港に着くまで安心できなかった。
あとは、飛行機中泊を無事に終えることができてほっとした。
前日の狭い夜行バス中泊のことも考慮すると、人生において今が一番心臓に悪い状況なはずだから。
若いから平気だ!とは思ってるものの、やっぱりエコノミークラス症候群はちょっと怖い。
トイレに行ってみては、体をちょっと動かしてみたり。笑






着いてからは楽チン。
今回はHISの食事なしの送迎付きのツアーだったから、特に団体行動もないし、自由時間多いし。
フリープランとかのほうが断然いい。
人任せにすると全然楽しめない。
決して語学力があるわけじゃないけど、どうにか強くなれるし。






13日は長かった。夕方日本を発っても、着いたら現地は当日昼間だから。
時差ボケは対処できるんで平気だったけど、寒さに驚いた。
カナダは真冬でした。
それからアラスカ航空、荒っぽい。
友人のスーツケースに15cmもの裂け目が…。
結局修復不可能ということで、新品と交換してもらってました。
そんなことしてもらえるんだ。グレーの一般的なのが、黄色のカワイイのに変わっててビックリ。







ホテルでは食事が付かないから、その日はスーパーに買い物に行ってみたり、現地での生活が始まりました。
高校時代、英語を専門に勉強する過程を設置する高校に通って勉強してたにもかかわらず、英語力はすっかり落ちてました。
買い物をして、レジで会計をしていると、










はい、当たり前ですね。
買い物してて、ブラッド・ピットが出てくるわけない。
ちゃんと会計を済ませ帰ってきました。
同行の友人に話しても笑われるし、ホントここまでわからなくなってるなんて。あぁ、ショック。
でも、あとからだんだん勘が戻ってきたです。そのおかげで、どんどんカナダの奥深さに引き込まれてゆきました。
続きはまた後ほど。




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旅。 - 2005年10月10日(月)

旅行から帰ってきました。


今回の旅は、ハチの運転がとにかく怖かった。
急発進・急ブレーキが多くて車に乗ってる間、ずっとハラハラしてた。
…こんなに無謀な運転だったっけ??





本人曰く、周りの運転が荒いそうな。
…確かに。みんな合流地点でも進入させようとしない。
直進する車が来てるのに、急に交差点に入ってくる。
高速では走行車線・追越車線に関わりなく右に左にカーレース状態。






怖いわけだ。
あたしは乗ってるだけだから気楽なものの、ハチはイライラ。
ずっと広島弁で怒ってる。
ハチの運転も怖いけど、怒ってるハチのほうが怖い。





調査はお寺にいいもてなしをしてもらい、十分満足のものだった。
これからこれを卒論に生かさなくちゃ。





ハチともずっと仲良くいられたし、いい旅だった。
ハチありがとう。


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ハチと。 - 2005年10月07日(金)

やっと書ける!!
ずっと書けずに、ひたすら読む側に徹してました。
だってお金を振り込むの遅れちゃってたんだもん。
ペットのハチはご機嫌斜めかぁ。






今日の夜から福岡に卒論の調査に行ってきます。
ハチがドライバーをかってでてくれたので、2人で。
4泊もする旅は初めてだ。(内2泊はフェリー中泊)
というか、丸々4日間もずーっと一緒にいること自体が初めてかもーー。






だって、人ってずっーと一緒にいるとさ…。
特にあたしは。この辺も帰ってきてから報告できることでしょう。







あとはー。
実は調査を言い出したのはあたしなんだけど、全然進まないから最近やる気が起こらなくて。
ハチはどうもそんなあたしにイライラしているような。
ハチはそういう感情的な部分は切り離して進めてゆく人だから、

「何で、はよやらんのん??」

って広島弁でやんわり怒る。
わかってる。
あたしが巻き込んだ話だから、あたしが一歩前へ出て進めなくちゃいけない。
ハチもハチで、現地の車の調達や、宿、フェリーとかもろもろ予約してくれたし。予定組まなきゃだし。







甘えきってたよなぁ。
そう思うと申し訳なくなって、さらに何も言い出せなくなって、ああネガティブ・スパイラル…。
やっと話を進めても、要領の悪いあたしにいい加減イライラしてる様子。
あたしがやっと決めたスケジュールを見ながら、

「遅いんよ…」

とボソリ。


ごめんなさい…


こんな空気は一触即発の危険状態。
たいていあたしがこらえ切れなくなるんだ。
今までのこと戒めて、この旅行はどうにか仲良く、仲良くね。




行ってきます。
今から落ち着かないや。


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