* たいよう暦*
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2005年01月08日(土) 暁の寺

「ワット・アルン(暁の寺)」と呼ばれるお寺が、タイのバンコクにある。

暁の頃、シルエットが美しく浮かび上がるその姿から名づけられたお寺で、チャオプラヤ川のそばにある。6年前、生まれて初めてバンコクを訪れた時、一番最初に連れていかれたお寺だ。

バンコクにはくさるほどお寺があるのだけれど、その中でもこの色とりどりの陶器で飾られたこの派手さというよりは可愛らしさの残るこのお寺が、一番気に入っている。
許されるわけもないけれど、その大仏塔にはられている小さな陶器を、自宅でお小皿にしたいな〜なんて思うほど、はられた陶器はそのひとつひとつが可愛らしい。

今回も、旅のはじまりに、このお寺を訪れることができた。
久しぶりにやってきても、やはり派手さがなく、佇まいが落ち着いていて、それでいてさびれたふうもない。
いつ来ても、こうしてかわらぬ寺でありつづけてくれるのだろう。
また、何年後かに、こうしてタイを訪れ、このお寺を訪れたいな。


2005年01月07日(金) 異国の二人

「おぉ〜い!」

夜中近くにタイの空港にたどり着くと、出口には見知ったようで見知らぬ顔が・・・?!
暖かい国をずっと旅してきた二人は、日本にいる時と比べるとずっと日に焼け、そして顔も体もひきしまっていました。

「こっちこっち」

夜の異国の空港で、人の間をすいすい通り抜け、歩道橋からいきなり、細い階段を降り?地元の人たちが一定方向を見る道路脇へ?ん?

「ここにバスが来るんだよ〜」

もちろん、観光客が乗るエアコンバスではなく、地元民が乗る地元バス。
小一時間で宿まで着くらしいのだが、値段はわずか5.5B(=¥16.5)。
まだこの国の通貨すら手に入れていない私たちのために、切符おじさんから切符を買って、手渡してくれる。バスの中で、席をとって座らせてくれる。

ここが、異国であるのに、ここを、しっかり自分の居場所としている二人。

「元気だった?」
「なにしてた?」

七ヶ月ぶりの再会に、宿までの小一時間はとても短く。
明日ゆっくり話しましょう。と、それぞれの部屋へ。
にぎやかな通りのそばで、異国の言葉が窓から聞こえてくるのを聞きながら眠りにつく。
ああ、こんな夜は、ほんとに「旅にきた」という実感にひたれる。

明日からの四日間が、楽しみだ。


2005年01月06日(木) 旅先の空港

会社に勤め始めて5年目くらいに、ぷっつり切れたことがあります。

それまで4人でやっていた仕事を、一人の突然の退社と、一人の突然の入院で二人でしなくてはならなくなり、毎夜夜中まで・・・ペアの同僚は明け方まで・・・という生活が、約一ヶ月半続きました。

もう、最後は朦朧となり、不平不満はたまりまくり・・・
「私、ぜったいあの子が退院したら、お疲れ休みをとるっっっ!」
と宣言し、それだけを心の支えに、がんばる日々。

3月末に退院の日取りが決まるやいなや、HISに走り、友達のいるシンガポールへの飛行機チケットを衝動買いしました。はい、まさしく、衝動買い。出発2週間前に突然決めたお疲れ休み。
そんなわけで、普段ならありえない4月半ばのある日、関空から一人飛び立った私。
初めての一人での外国への出発に、シンガポール航空のお姉さんの色っぽさにくらくらしながらも、ちょっとどきどき。

異国の空港に着くと、出口で友人が迎えにきてくれていました。
旅先で知った人が空港で待っていてくれるというのは、こんなにもわくわくして、こんなにも安心して、こんなにも楽しいことなんだなあ。としみじみ思ったあの時。

あれから、空港で友人と待ち合わせたことはありません。
一緒に行くことはあっても。
それが、明日久しぶりに実現します。
また、あの時と同じような、なつかしい、うれしい、気分になるのでしょうか。

七ヶ月ぶりに会う二人は、どうなっているのでしょう。
楽しみ、楽しみ。


2005年01月05日(水) 荷造り

いろんなところで、いろんな人に話しているのですが。
あれだけあちこち出かけるというのに、私は荷造りがほんとうにほんとうにほんとうにほんとーに苦手で、荷造りをしなくちゃいけないかと思うと出かけるのをやめようかと思うぐらいうんざりします。
(もっぱら思うだけで、結局は楽しく出かけるのですが・・・)

たとえ一泊でも。一週間家を明けるときも。
荷造りをする疲労度は、おなじ。
いつもいつも、でかける前は憂鬱で、二、三日前までは、うう〜。とか、ああ〜。なんて言いながら、荷造りを忘れたふりして、時を過ごします。

「荷造りから旅が始まるのだから、荷造り大好きだけどなあ」
と友人は言います。
何を持っていこうか。どこでこれを使おうか。
そう思うと、わくわくしてくるのだとか。

そう思えたらどんなに素敵か!
でも、何を持っていこうかと考え始めるだけで疲労してき、
どれをどうしようかと思っているだけでうんざりしてくるのだから仕方ありません。

その原因の一因には、”足らなかったらどうしよう”という「心配性」。
あともうひとつは、「優柔不断」。

日ごろ、自分が使っているものの中から取捨選択して選び出して準備する・・・という作業がどうも下手なのです。
そして、その自分の選択が足らなかった場合、後悔するのがいやなのかもしれません。
ようは、とっても”おこちゃま”だということです・・・はい。

「何かが足らなくてもそれが旅の醍醐味」とは
最近ようやく思えるようになってきたこと。
ちょっとは、おこちゃま脱出の一歩を踏み出してきたのかな。
それと比例して、荷造り時間もずいぶん短くなりました。

というわけで、お正月休み以来ずうっと忘れたふりしてきた
今回の荷造りは記録的な速さでした。
・・・・・3時間。

えーっと、えーっと、まあ、これが精一杯。
一歩づつ、一歩づつ・・・・!
めざせ、脱おこちゃま。


2005年01月04日(火) か、と、こ。

小さなことにこだわったり、ささいなことに腹を立てるのはやめよう。
と、心に思いました。
でも、きちんと実行するのはムズカシイ。

その昔、紅葉の薬師寺を訪れたときに、
「かたよらない心、とらわれない心、こだわらない心」
という説法をきいたっけ。
あの時一緒に説法を聞いた二人も、きっとあの場所を、あの時間を、あの話をはっきり覚えているに違いない。
私も、はっきり覚えている。

でも、とってもムズカシイ。
でも、ちゃんと心の片隅にとどめておいて、いかしていきたい、な。


2005年01月03日(月) 勝尾寺へ初詣

友人宅の裏山を登って、勝尾寺まで初詣。
のぼり初め(ぞめ)にふさわしい、気持ちのよい山でした。

山を登っての初詣は今年で3年目という友人ふたりに連れられ、山に入る。
旧参道ということで、何人もの人と行き交う。
勝尾寺は有名なお寺で、特別なお寺というイメージが強かったけれど、
地域に密着したお寺でもあるんだなあと思い、なんだかうれしくなった。

数日前に積もった雪が残っているのを見たり、
そのぬかるみに気をつけながら登ったりしているうちに、
空気のきん!と冷えた勝尾寺に到着。
境内はほんとうにいたるところにだるまが置いてあって
あっちをむいても、だるま。
こっちをむいても、だるま。
こんなにたくさんの「だるま」をいっぺんに見たのは初めて。
なんだか妙におかしかった。

心をこめてお参りし、厄除けの鐘をごぉーん、と鳴らし、
一年の無病息災を祈る。
そして、広い境内のすみっこで、いつものごとくおにぎりと塩らーめんを頬張り、
シアワセなひと時。

夜は、温泉に入ってから、友人の家で新年会。
あっという間に帰らなければならなかったのだけれど、とても暖かい
ひとときでした。

いい一年のはじまりだなあ。
シアワセシアワセ。

ん?
やっぱり何かを忘れてる・・・?


2005年01月02日(日) まったり

おせち料理とお雑煮と年賀状とまったりした時間。
絵にかいたようなお正月。
こんな時間の流れも、いいなあ〜。

・・・・ん?
なにか忘れてやしないかい?


2005年01月01日(土) 新年あけましておめでとうございます

「一年の計は元旦にあり」

という言葉を、小さい頃は、
「元旦にしたことは、のちのち一年間ずうっと響く」
という意味だと大きく勘違いしていました。
だから、元旦には大きな失敗をしないように。
たとえば、お餅を人数分もち箱からとってくるときに、数え間違いしないように。
初詣に行くときに、つまずいたりしないように。
どこかちょっと、どきどきしながら、どこかちょっと、慎重に、一日を過ごしていたような気がします。
今だから笑える話だけれど、小さな頃は真剣だったなあ。

本当の意味は
「その年の計画は元旦に立てるべきである。まず初めに計画を立て、事にあたるべきだ」
と知ったのは、ずいぶん大きくなってからです。
どうやら「一年の計」の「計」を、「計画」ではなく「集計」と取り違えていたみたい。
わかればおかしい、なんということはない勘違い。

ほんとうの意味を知ってからも、「よい一年になりますように」とか
「年末に今までより楽しい一年を過ごせたと思えますように」とか
願望ともつかない漠然とした計画をたてることはあっても、
ちゃんとした計画を立てることはなかった。
へんなところで負けず嫌いな所がある私は、
「あれもできなかった、これもできなかった」と年末に思うのがいやで
いつの頃からか意図的に避けていたように思う。

だけれど、今年は違う。
年末の忘年会の時に、私の目標を6つも(!)友人が考えてくれたのだ。

なんだか、かわれる第一歩。
この目標を大事に、一年を歩んでみよう。

今年も笑って、一年を始められた。
これが、とてもうれしい。
あけまして、おめでとうございます。
今年もよい一年でありますように。


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