INDEX西部オフライン

2000年10月10日(火) クリーニング




「なんだこりゃあ」

少し前の週末に、武蔵は結婚式に呼ばれた。家をたてる家業であるため、人の祝い事には縁がある。身内の結婚式とは違い、親の変わりの式ともあって数日たてば記憶は薄れた。ヒル魔が手にしているのはその時に着たまま放置されたスーツ。ハンガーにかけておいたつもりだったが、掛け方が悪いとかで随分皺が寄っていた。
丁度部屋に顔を出した母親にだらしがないとため息をつかれ、クリーニングに出すからポケットの中身を出すように言われる。
面倒だったので逆さに振って、散らばったがらくたの1つに対してヒル魔の台詞が冒頭のそれだ。

「あーー……?」

切符、小銭、レシート、ライター、ガムの包み紙。何故か折り畳まれた式場の箸袋。そして、武蔵が摘まみ上げた、モノ。

よくまあ1日しか着ていないのにこれだけがらくたを詰め込んだもんだ、と。思う武蔵の目の前でヒル魔が拾った物をちらつかせる。

数枚綴りのコンドーム。

何分、1週間以上前の事なので武蔵にはとんと覚えが無い。
なんでそんなもんを背広のポケットに入れたんだろう。
着る直前までクリーニングの袋に包まれていたそれは、袖を通すまでポケットの中身は空だったはずだ。

「クリーニング店が気を利かせたのか」
「んなわけあるか!」

ヒル魔が投げ付けたそれは武蔵の顔にあたって落ちた。
相変わらずの見事なコントロール。こんな投げ難いもんをよくまあ上手い事当てるもんだと感心さえする。
身に覚えが無いのだから、隠しだてするような事も無い。大体封を切っていなかったのだから使わなかったという事だろう。改めて床の小物を拾い集めるとヒル魔が先に箸袋を拾った。
小さく折り畳まれた白い紙は、厚手でところどころに赤と金の線が見える。ああいった式場ならではの箸の袋がなんで入っていたのだろうと武蔵は首をひねる。ヒル魔の手により開かれたそれには、更に覚えの無い物だった。

「こりゃ、何だ」
「……なんだろうな」

明らかに男の物ではないような名前と、すぐ下に書かれた数字の羅列090から始まるとなれば、意味している事は1つだけだ。

「………知らねえぞ」
「随分都合の良い頭だな」

本当に、覚えが無い。同じテーブルに着いていたのは仕事の義理が絡んだような年輩の者ばかりだった。少し離れたテーブルから、ビールを持って近付いて来た女の集団がいたにはいたが、特に話す事もなかった。二次会にも出てはいないし、武蔵にしてみれば意味が分からない。

「随分もてるもんなんだな、棟梁代理」
「お前、なんか誤解してるぞ」
「じゃあなんでこんなもん入っていたんだ?」
「………知らん」

武蔵は当日の記憶を切れ切れにつないでみる。義理が終わればと早々に帰り、そうだ、この日はヒル魔の家に向ったはずだ。けれどヒル魔とは連絡がつかず、部屋の前まで出向いたもののそのまま家に帰ったはずで、そうだ、コレは自分で買ったのだ。

口に出せば殺されるだろうから武蔵は黙っているものの、ヒル魔は俺に惚れている。

好意の表現が世間と多少違っているだけで、多少攻撃的ではあるが、多少自惚れも混じってはいるが、総合的に自分はヒル魔に好かれている自信がある。学生服に欲情したと言い部室でやらかし、練習中にも服を着たままやらかしたし、押し入れから引っ張り出したガクランを羽織っている内にそうなった事もある。
こいつは案外シチュエーションに凝るのが好きで、だからこの恰好も見せたかった。見せれば当然ソウなるだろうから、事前にコンビニで用意したのだ。かさ張る箱はすぐに捨てて、中身をポケットにねじ込んだ覚えがある。

そうだそうだ、そうだった。

武蔵的には合点がいった。
思い出すために眉間に寄っていた皺が、ゆっくり弛んで強ばりが解けた。
放り込まれた箸袋には何の心当たりもないしやましい所もない。おおかた誰かの悪戯だろうが、ゴムに関しては原因が分った。スーツ姿で会えば多分ヤれると思ったから準備したのだ。そうだ、そうだと1人納得した武蔵の顔が、ヒル魔にはにやけて写ったらしい。

「エロ爺」

一言だけ言い捨てると、そのまま背を向けて黙り込んだ。
正直に言えば冗談ではなく、殺される恐れがある。本人にしてみれば隠しているつもりらしいが、周りにばればれなんだと言えば、しばらく行方をくらましかねない。
どうするのが一番無難な方法だろうかと再び武蔵が考え込むと、ヒル魔がもういいと先に会話を切った。納得した訳ではないのだろうが、追求する気も失せたのだろう。母親が入ってくる時同様、こちらに背を向けてパソコンの画面から目を離さない。背中から立ち上がる空気は見事に冷え冷えとしたもので、不機嫌なのは明らかだった。

肝心な所は適当にぼやかし、「お前に使うつもりだった」と言えばどうなる事だろう。
言い訳だと取られるかもしれない。ふざけるなと逆に切れられるかもしれない。
ヒル魔の逆鱗は妙な所にある。何がどうこじれて行くか、短い付き合いではないが未だに判断しかねる時がある。
まあ、ヒル魔が「女とヤった」と勘違いするのならば、それはそれだけヒル魔が武蔵を「もてる」と見ている意味でもある。わざわざ弁解しなくとも、それはそれで良い勘違いとも言えないだろうか。
物事を自分に都合良く判断し、武蔵も特に弁解はしなかった。


いつもなら興味が無い事はすぐに無いものとするヒル魔だったが、この時ばかりは様子が違った。

しばらく時間がたつと思い出したように引っぱり出すので、「妬いてんのか」と言えば更にしばらく不機嫌が続いた。お前は俺の部屋に何をしに来ているんだ、と思う程に背中ばかりが向けられる。
黙っていても口に出しても結局は同じ事なのだろうと思ったままを正直に言うと、一瞬惚けた顔をしてから、阿呆じゃねえのかと真顔で一蹴された。

「寝言は寝て言え」

怒っているのかと思う程に顔を歪めたヒル魔の返答。やはり武蔵に背中を向けて、パソコン画面から離れない。
けれど怒っているようではなく、3度目の不機嫌とはならなかった。
最初から素直に言えば良かったのだと武蔵は1つ学習した。












20080306


2000年10月09日(月) 兄と妹ーひな祭り

 兄として長くそばにいるつもりだが、妹のヒル魔は時々理解に苦しむ行動をする。物事に対してこだわりを持ち、一度決めると頑として崩さない。少し面倒でかなり可愛い。そんなヒル魔にも苦手とする相手が雲水で、2人が喧嘩を始めると武蔵は黙って見ているだけだ。
 2人とも頭が良く、口での喧嘩にはついていけない。最終的にはいつも雲水の「親」としての圧力が勝つ。理詰めやへりくつとズルさが混ざったソレの前にヒル魔は一応引く。どうしても引き下がりたく無い時には、阿含の膝上に飛び上がり手玉に取る。
 小さな両手を首に回し、耳元で囁けば阿含は落ちる。自分に向けて怒鳴り散らすあの鬼のような顔がヒル魔の囁きだけでどろどろに崩れる様は、同じ顔には思えなかった。争いの図式は雲水と阿含に移り変わり、当のヒル魔はすっきりとした顔で武蔵の隣で鼻唄など歌っている。家族の図式と自分のポジションを、よくわかっているもんだと武蔵はいつも感心していた。

 そんなヒル魔が風邪を引いた。見かけとは違いあまり身体が丈夫ではなく、季節の変わり目は体調を崩しやすい。発熱している状態でヒル魔が雲水に叶うはずがなく、頼みの阿含は仕事で帰らない。ベットの中で熱にうかされ、いつもより赤い顔と掠れた声と重い手足。何一つ思い通りに動かせなくて、ヒル魔はベットで癇癪を起こした。ぶつけられるのはいつも武蔵だ。

「でもなあ……」
 ヒル魔の額に冷やしたタオルを乗せながらそう呟くと、腹立たしげにタオルを振払われた。これでもう何度目か、ヒル魔の枕元はタオルの水分や涙や汗でしっとり濡れている。いつもならば溜まった鬱憤を100倍にして罵倒するヒル魔だったが、喉の痛みがそれを許さない。膨らむばかりの不満を吐き出せず、熱がもたらす不快も加わり、ヒル魔の顔はぐしゃぐしゃだった。
「もう、いいだろ」
 武蔵の顔を枕が直撃した。ヒル魔の枕はヒル魔の頭下。投げ付けているのは武蔵のものだ。枕を2つ必要としたのはこういう意味だったのか。拾え、と目だけで合図されて武蔵は大人しくそれをヒル魔の手元に置いてやる。
 動いたせいだろう、大きく咳き込む背中をさすり、乱れた布団を直してやる。いつもは暴れてばかりの妹に兄貴風を吹かせられるのはこんな時だけだ。それほど気が効く方ではなかったが、ヒル魔が熱を出す都度雲水に看病を任せられて来た。だから今はもう目だけで何を言われているのか分かる。
 布団の中からヒル魔がこちらをじっと見るのは何かの合図。少し温くなったポカリを差出し、口のそばに置いてやる。ヒル魔の眉が皺を寄せる。わかっている。欲しいものはこれじゃないんだろう。
 武蔵はわからないふりをした。

 ヒル魔のこだわりは武蔵の理解の範疇を超える。繊細なのだと当人は言うが、只の神経質と我が侭なんではないだろうか。ヒル魔がベットから動けない間に、多分雲水はアレを片付ける。毎年アレを片付ける時期を巡り、2人の喧嘩は果てなく続く。
 縁起を担ぐのが好きな雲水と、何を思ってか我を張るヒル魔。毎年繰り広げられる春先ならではの風物詩だ。

 ヒル魔の目は、武蔵に「居間でアレの番をしろ」と告げている。雲水がアレを片付けるのを阻止しろと命令している。

「ホントは今日片付けるのが普通なんだろ?」
 ばす、と音を立てて枕が武蔵の脇に落ちる。普段は抜群のコントロールも朦朧とする意識ではまともに働かないようだ。薬が効いたのか、ヒル魔はそのまま布団に潜り込んだ。少し眠れば、ヒル魔も大分落ち着くだろう。そばにいろ、と目が言っている気がしたが、武蔵は布団をかぶせて部屋から出た。

 
 居間では雲水がテレビの上から問題のアレを片付けていた。
「寝たのか」
「多分。雲水、それ、俺が片付ける」
「ああ、それじゃあ早めに飯にするか。ヒル魔は起きれそうか?」
 武蔵は無理だ、と首を振った。苺ぐらいなら食べれるかなと雲水が冷蔵庫の中を覗く。子供の癖にと言われそうだが、ヒル魔も武蔵も甘いものが苦手だった。そんな2人が唯一好きな、苺の山盛りが目に入った。
「俺、いらねえ」
「お前の分はちゃんととってあるぞ」 
「俺、いらねえ」
 雲水が片付けていたモノを箱から出してそっとシャツの中に隠す。苦笑しながら雲水は、武蔵のそぶりに気付かないふりをした。

 貧乏が悪いんだよな。多分。

 雲水から少しだけ苺をもらい、武蔵は再び部屋にもどった。寝息をたてているヒル魔に近付き、ベットの棚から本とモデルガンを静かにどける。空いたスペースにシャツの中から取り出した物を並べてみた。ギリギリ空いた残りのスペースに、苺の入った鉢を押し込む。ヒル魔の看病は武蔵がすると言い張れば、雲水は部屋には入って来ないだろう。
 普通の家ならばおしとやかに過ぎるだろう風物詩。武蔵の家で毎年行われる、もう習慣に近い大げんかの時期。今年は随分穏やかに過ぎそうだった。



 
 
 早い時間に眠ってしまい、ヒル魔は夜中に目を覚ました。喉の痛みは大分引いた。汗をかいて気持ちが悪い。枕元を手で探り、固いものを引き寄せる。ペットボトルのキャップをひねり、中身を勢い良く飲み干す。闇に目が慣れて来てから、枕元を慎重に探った。無精というからしいというか、武蔵が看病するのは最初の内だけ。しばらくすると必要な物を枕元に並べ始める。乾いたタオル。ポカリのペットボトル。冷えピタの箱と風邪薬。そうして武蔵は少し離れた所で遊んでいる。本を読んだりゲームをしたり、時にはのんきに寝ていたりもする。
 役に立っているのかどうか。
 武蔵なりには気を使っている方だろう。ヒル魔はそんな武蔵のやり方が好きだった。
 
 乾いたパジャマを探りあてて、思いきって身体を起こす。暗闇の中でもそもそと着替えると冷えた布が気持ち良かった。更に夜目に慣れ、ごっそりと置かれた品々を邪魔にならなない足下へ移動する。もう他には無いだろうと見渡した所でソレに気付いた。
 普段本やら銃やらを置いている、棚の上にいびつな人形が2つ。

 
 雛人形、だ。


 
 蜷人形はとても高い。しかし可愛いヒル魔には買い与えたいと騒ぐ阿含に押し切られて、結果として雲水が木彫りでそれらしい物を作った。武蔵がまだ小学校に入る前の事らしい。既に随分年数がたったそれは、子供の家の宿命としてあちらこちらにガタが来ていた。お内裏様と称される側は首の付け根が一度折れ、阿含が無理に接着剤でつないだ。少しいびつな形の2体にそれらしい布が巻き付いている、雲水に言わせればかなりのがらくた。
 ヒル魔が世間一般で言う「女の子らしい」行事にはあまり興味が無いとわかり、永遠に封印されるかと思われたそれは、しかし毎年日の目を見る事となった。当のヒル魔が頑迷に「飾る」と言い出し、居間のテレビの上に置かれる。
 そしてヒル魔は、桃の節供が終わってからも片付ける事を断固拒否したのだ。

 みっともないし恥ずかしいし、何より縁起を担ぐ雲水はきっちりとそれを3日の内には片付けたいらしい。阿含がいればなあなあで引き延ばせる。こんな時しか役に立たない阿含は今年は仕事で留守。情けなくも風邪まで引き、今年はもう仕舞われるのかと思っていた、雛人形。
 脇にある器から苺をつまんで口に含む。まだ時期が早いのか、酸味が口の中に広がった。唾液が溜まり、何となく口の中が腫れている気がしていたから、余計にそれは美味しかった。

 あっという間に器が空になり、ヒル魔はもう一度布団に潜った。
  
 頭上にはいびつでよれた雛人形。
 気持ちが落ちつくと、同時にまた眠気を感じた。目を閉じ、力を抜き、ぽかりと闇に落ちたその後も、ヒル魔の顔は柔らかく弛んでいた。
 


 雲水が思う以上に、雲水とは逆の方向で、ヒル魔も「迷信」を信じている。

 







20080304


2000年10月08日(日) ここんとこ最近のアイシ

 
最近のアイシ


腐意打ち
801萌えしてなかったのに突如萌えを突かれること
アニメの脇役に多い気がする


不可能を可能にする。それが腐可能!!!



練習量の差とか言ってますが、それって泥門が一番言っちゃいけないんではないか。
泥門以外のチームは最低年単位でアメフトやっているはずだし、それでいけば
今回の「パスが通る」ってやつは、王城メンバーだったら誰でも出来る事にはならないか。

今年の春からアメフトに目覚めた人に言われて抜かれるな、わたつくな白秋ライン。
白秋がどうしてここまで勝ち上がってこれたのか本当にわからないよ。

ガオがそんな欠点を欠点にしないぐらい強かったとも言える訳ですが
じゃあガオは今何をやっているのだろう。
栗田が押さえきっているというようでもなく、突然試合の中からいなくなったとしか思えない。
だって止まる事を知らないブルドーザーみたいな役割だったのに。


で、今回のドラゴンフライでパスとかが通ったのは「かろうじてでも綱がる」のは
雪先輩みたいな能力を身につけたって事なんだろうか。どこに投げるのかわかる……!みたいなの。
(厳密には違うのだろうけれど)
なんだか「うむ?」とは思うもののセナ様がおっしゃるのだから正しい気がしてきた。
だってセナ様なんだもの。(やまだはセナ様の信奉者です。多分セナ様はガオより強い。)




2000年10月07日(土) 雨宿り

 秋の長雨とはよく言ったもんだとヒル魔は軒先きから空を見上げた。薄ぼんやりと曇った空は雨の止み時をつかませない。酷暑の記憶がまだ残っている内は、気温の下がる雨が喜ばれていたが。冷えて行く気温にも慣れると止まない雨は厄介にしか思えて来なかった。
 そろそろ日が暮れるためでもあるのだろう、何度目かに見上げた空はさっきよりも重く見えた。この程度の雨であれば、ヒル魔は濡れを構わずに歩く方だ。それでもこんな狭い軒先から一歩も動けなくなっているのは荷物の中にあるノートPCのせい。間が悪いとはこの事で、今日の鞄は防水がされていない。わずかな水滴さえも致命傷になるコレを思えば、このまま止むのを待つしかなかった。
 どうせならば、駅前でもう少し時間を潰しておけば良かった。こんな所では閑を潰すような物は何も無い。古い家の前に置かれた自動販売機の狭い雨避け。下手に住宅街に近付いたおかげで、自動販売機に背中を押し付け、なんとか濡れないですむ場所しか確保出来ていない。
 つま先はとうに水が染みて冷たかった。今日に限って傘を忘れたが、呪わしいのは自分のうかつさであるようりも、止む気配のない空模様だった。
 こんな時に苛ついても仕方が無いが、眉間に寄る皺は時間と共に深くなる。知り合いの誰かを適当に呼び出し、傘でも届けさせようかと思った時。そいつはのっそりと現れた。
 夕暮れもいえる薄やみの中、熊のようにでかい図体が自販機の前に立っていた。煙草でも買いに来たのかと思ったがどうも男はこちらを見ている。自動販売機の横にもたれて雨を避けているヒル魔を、だ。傘を持っていないそいつは、しっとりと全身を雨に濡れるまま立っていた。
 不しつけにも感じるような遠慮の無い男の視線に、ヒル魔は負けじと睨み返す。雨を避けられるスペースはぎりぎりで1人分だけ。男はヒル魔よりも体格が良く、大分年上そうに見えたが、だからと言って引くつもりはなかった。
「何見てんだおっさん」
「あー。すまん、ちょっとそこどけてくれねえか」
「……てめえ、何言ってんだ?」
 随分前から機嫌は悪かった。元々、売られた喧嘩は買う方だった。湿気にへにょりと垂れた前髪を片手でかきあげて凄み返す。むしろ止まない雨に苛立つ気分をこいつで発散させたくもあった。
「いや、そういう意味じゃなくてだな」
「なんだ、ここはてめえの家か?」
「そこの場所に用があんだ」
「俺もこの場所に用があんだよ」
「いや、ちょっとで良いんだ」
「うるせえ。消えろ」
「あーー、その、だな」
「言ってもわかんねえタイプか、てめえは」
 雨に濡れる男からは、喧嘩を売るような怒気は感じられない。困ったように頭をかき、どうしたもんかと髭を撫でる。雨を嫌っているようでもないのだから、他の場所を探せば良いだろう。どうせこの男にはこの場所は狭すぎるはずだ。
「じゃあ、ちょっとお前そこから動くな」
 何を言ってもヒル魔がそこから動かないと悟ったのだろう。けれど男は立ち去ろうとはせず、そのまま頭をかきながらずいずいと距離を詰めて来た。男から喧嘩をしかけようとする空気は感じられず、それがヒル魔の反応を遅らせていた。
「てっめえ、やんのか」
「そうじゃねえから、そこから動くな」
 男との距離はあっというまに縮まった。縮まったというよりも接近された。壁に背を向けて立っているヒル魔に向い、抱きつくように男が両側に腕を伸ばして来た。顔が触れそうになるほど近い。濡れたジーンズが膝に触れた。男の髪から垂れる雫が、ヒル魔の肩や頬を濡らす。
 男の体格はヒル魔よりひと回り以上も立派だった。反応が遅れはしたが、喧嘩となるならば先手必勝。ふてぶてしいその頬を殴ろうと握った拳が、次の瞬間に凍り付いた。
 男が、ヒル魔に、股間を押し付けて密着したのだ。

「っ……ぐえっ……!!」
 叫んで離れたのは男の方。反射的にヒル魔が跳ね上げた膝が、腹に綺麗に刺さったせいだ。
「てめえ、ホモかこの糞変態!!」
 本気で鳥肌が立ったヒル魔は男に向って中指を立てた。雨の中で男は膝をつき、苦しそうに呻いている。
「俺がそんな好きもんに見えたか!」
「ち……が……」
「ふざっけんな!」
 怒りに言葉の端が震えた。垂れた髪もまた立ち上がるかと思えた程に怒りで頭が沸騰していた。そんなように見えたというのか。丁度良い位置にある男の顔につま先を蹴り出そうとした所で、ふとヒル魔は視線を自分の背後へ移した。呻く男の右腕が、そこを指さしていたからだ。
 ヒル魔の背後。自販機と家の壁。90度になった狭い隙間には、何故か傘が刺さっていた。
「な……んだ……?」
 雨から逃げてここに駆け込んだ時。そんな物はそこには無かった。コンビニで売られているような、安物の白いビニール傘。男は腹をさすりながら立ち上がり、ヒル魔の背後からそれを引き抜いた。泥や埃に汚れたそれを、近くの深い水たまりに転がし始める。適当な所でそれを引き出し、ぶんと振って水気を飛ばした。
「そこ、俺の傘入れてんだ」
 傘のビニールがお互いに貼り付いていて、男は丁寧にそれを開いた。金具を奥まで押し込むと、傘を軽く1回転させる。
「そんだけだ」
 男は腹をさすりながらそう言うとヒル魔に背を向けた。

 ぽかん、と突っ立ったヒル魔の視界の中から、男の背中はゆっくりと消えてた。気がつくと雨垂れがヒル魔の肩を叩いており、急いでまた背を壁に押し付けた。
 濡れない場所を確保してから、首を捻って背後の隙間に目を向けた。さすがに2本目の傘は無かった。
 何だったんだろうと記憶を反芻し、男の腹を膝で蹴った直後の顔を思い出した。崩れた男の顔めがけて、数発殴ってやるつもりだった。痛みに呻いて開いた男の、口の中から見えた歯並び。
 ぽか、と1本欠けていた前歯。
 余りの間抜けなツラに気が弛み、とっさに手が出なかったのだ。
随分変な奴だった。冴えない顔で、冴えないおっさんで、前歯が1本、欠けていた。そういや、ホモってのも特に否定はしなかった。

変なやつ。

他にやる事もない。ヒル魔はぼんやりと男の風貌を頭の中で反芻した。
雨は当分止みそうになかった。






2000年10月06日(金)

 
「寒い!」
 喉が乾いたからと武蔵がベットから起き上がるり、同時にヒル魔が声を荒げた。起きているとは思わなかった。
「冬だからな」
 ほとんど半裸でも武蔵が平気なのは今の今迄暑くなるような事をしていたからだ。布団の中、裸で密着していれば武蔵にとっては暑過ぎる。冷蔵庫から冷えたビールを何本か取り出し、ベットに戻っても中には入らない。腰掛けて喉を潤し、布団の中に潜り込んだヒル魔にも1本振ってみせる。
「いらね」
 言葉と同時に目を閉じるヒル魔の顔は、端々が赤い。頬や目尻や耳の先はまだあの熱を残しているのだろう。布団の中に顎まで潜り込み、不満そうに目がこちらを見ている。
「寝ねえのか」
「目、覚めちまったからな」
 布団から覗くヒル魔の目端が眠いのだと主張している。眠いなら寝りゃあいいだろう。出した後、ヤった後に来る落ち着きのおかげでヒル魔を見下ろす気持ちは静かで穏やかなものだった。
「寒いなら、服着ろ」
「面倒くせえ」
 それきり大人しくなっったから、寝たのだろうと勝手に思った。2本目を空け、音をつけずにテレビをつける。いつもなら見ないような深夜の番組。音が無ければ余計にそれらは陳腐で滑稽でつまらなかった。明かりをつけるとヒル魔が唸るように寝返りを打つ。本格的に文句を言われるのも嫌だったので早々に明かりを消してテレビも消した。
 ベッドに入りゃあ眠くなるだろうと布団をめくり、そこで武蔵は困惑した。さっきまで端に寄っていたヒル魔が今はベッドの中央で伸びやかに眠っているのだ。
「おい……ちょっとどけろ」
「ん……」
 ヒル魔の手足を折り曲げて、奥へと押しやるがうまくいかない。
「おい、ヒル魔」
「うる……せぇ……」
 寝ぼけているのか何なのか、ヒル魔に武蔵の意図は通じない。
「俺が入れねえだろ」
「入らなくて……いい……」
「おい!」
 意識しているのかそうでないのか。武蔵がヒル魔を押し退けると、開いた場所に細い手足がするりと伸びる。遊んでいるのかそうでないのか。
「お前、ちょっと起き……」
「嫌だ」
「ああ?」
 起きている自覚は薄いのだろう。妙に機嫌が良いらしいヒル魔はまどろみながら武蔵の腕にじゃれる。悪い光景ではなかったが、付き合い続けるには時間が悪い。さっさと布団に潜り込んで朝までの時間を温く過ごしたい。ベットを諦めてソファで眠るか。それはそれで起きた時にヒル魔の機嫌を損ねさせる気がする。
「おい」
 返事が無い事を確認してから武蔵はヒル魔の耳に口を寄せた。
「お前、ほんとに態度悪いぞ」
 ヒル魔の耳先が少しだけ揺れた。ような気がした。
「素直じゃねえから可愛げもねえし」
 遊んでいるようなヒル魔の動きが止まる。布団の端からシーツを引っぱりだし、勢い良く真上に持ち上げる。ヒル魔の体がころりと奥へ転がった。
 ヒル魔が文句を言う前に、武蔵は素早くベッドへ潜り込んだ。シーツを剥がれた敷布団は今の武蔵には心地よい冷たさ。悪くねえ、と思いながらそこに寝そべり、ヒル魔をシーツごと引き寄せた。
 布越しに不満そうな気配が伝わる。文句を封じ込める意味も込めて、武蔵な布の塊に抱きついた。ヒル魔の頭があるらしい場所を大雑把に見当をつけ、そこを片手でぽんぽんと撫でる。
「嘘だけどな」
 シーツの上から頭を探り当て、そこを何度も撫でてやる。頭から肩。肩から背中。目に見える反応は無い。ヒル魔の周りに尖る空気は感じられない。ようやく回ったアルコールが、武蔵の意識を眠りに誘う。
「嘘だからな」
 弁解したい気持ちも乗じ、少しはっきりと言い直した。
「何がだ」
 意外にも反応があった。何が、と問われているのだから答えるべきなんだろう。が。
 いくら布越しとはいえアレの否定形はそうそう口に出せるもんじゃない。ごまかす意味も込め、武蔵はヒル魔の頭を引き寄せた。いつもであれば、近寄れば暑いと文句を言うヒル魔。黙っているのは答えを促しているのだとはわかる。
 わかるが、なんとも返事をし辛い。
 幸いな事に武蔵は大分眠気を感じていた。
「後で、な」
 答えになってない答えを返し、シーツの上から抱きつく腕の力を緩めた。眠いのだという意思表示をして武蔵は眠気に意識を預けた。まあ、夜なんだし寝とけ、寝とけ。ゆっくりと闇に滲んで行く意識と共に、武蔵の体が脱力する。
 すとん、と落ちる寸前の武蔵はヒル魔に気がつかない。

「……ッ!!痛ぇっ!!!」

 胸に感じるシーツ越しの尖った痛み。凶器はヒル魔の歯なのか爪なのか。考えながら武蔵はもう一度シーツを撫でた。



そして、部屋は静かになった。



20080221 0157


2000年10月05日(木) プリッキュア!

一体どこから語ればいいのか。ともあれプリキュア5は「変身女の子5人が世界守る」物語です。

主役5人テーマ=希望
敵チームテーマ=絶望
主役を変身させる商品アイテムを持ってきたキャラ3匹

これらで構成されているアニメです。
とりあえずこのアニメ。やまだにとっての主役はキャラです。
もふもふ。ぬいぐるみ。手乗りサイズ。2等親。ラブリー。

もふもふ3匹はココ(攻/人間に変身可)・ナッツ(受/人間に変身可)・ミルク(女の子/未変身)という内訳。
とにかくこのアニメ、どこまで計算されつくしているのか訳がわからない。

主要な話はもふもふの1匹と主役が恋に落ちつつ
希望を忘れず戦うのですが、そのメインのストーリーがかなり弱い。
普通に見ていてもどうにも感情移入がしづらい。薄い。

代わりに手に汗握るのが主役5人の内緑頭と青頭の百合っぷるだったり
もふもふ同士のじゃれあいだったりして、
メインのストーリーが彼らのカモフラージュ用な建前にしか見えて来ない。

特にやまだの目にはもふもふ2匹のじゃれ合いがたまらんのですが
ココ(天然鬼畜)×ナッツ(ツンデレ)
ココ(王子)×ナッツ(王子)
ココ(語尾がココ)×ナッツ(語尾がナツ)
ココ(馬鹿)×ナッツ(クール)
ココ(楽天家)×ナッツ(悲観的)
ココ(だーいじょうぶだって!)×ナッツ(泣くor拗ねる)
ココ(アットホームな雰囲気)×ナッツ(不愛想。言葉遣いは辛辣)
ココ(好物はシュークリーム。食い過ぎて太る>腹が出た)×ナッツ(好物は豆大福。食べすぎない)
ココ(声が草尾毅)×ナッツ(声が入野自由)
※草尾毅さん:ラムネス(NG40) 遼(トルーパー) 桜木花道(スラムダンク)
トランクス(ドラゴンボール)西園寺(ウテナ) パーン(ロードス島戦記)
※入野自由さん:小早川セナ(アイシールド) ハク(千と千尋)
※やまだメモ草尾さんはテリーボガードで小林君で秋海洞威なんだぜ!!
※やまだメモ入野さんは小狼!小狼!

2人は同室
2人は仲良し
ちなみにココは主役ともナッツは緑頭とくっつくようなんですが
それぞれデートしても二人で歩いても会話は常にナッツとかココの話ばっかりです。

カップルとしてくっつく兆しがちらりとも見えない。
東映はどこまで属性を盛り込むつもりだ。


プリキュア5のサブタイトルは2匹はプリキュア。もう間違いない。
つうかココはたまに眼鏡!眼鏡!!
絶望先生だってオススメのココ×ナッツ。

そういうアニメです。


ちなみにココとナッツの擬人化(※これ、アニメのオープニング絵です
当然ながら左ココ 右ナッツ 普通に考えてもおかしいだろ


本来のもふもふ姿


CDになるとこうなる 普通に考え(略)


東映は、腐女子を殺るつもりだぜ‥‥。


とにかく妄想のしようがないぐらいの盛り込みぶりです。
つうか毎週オープニング見るだけで癒される。
ちなみに、上記でガンガン語っておりますが主役娘が5人ということで
もふもふにあまり焦点はあたりません。
このチラリズムがまた心地よいです。


さて。前置きが長くなりましたが現在プリキュアめっちゃピンチ。
頑張って集めてきたなんとかってアイテムを敵に奪われて使われました。

絶望するもふもふ女の子(ミルク)。

敵は絶望した人間に「絶望の仮面」をつけて支配します。奴隷にします。

ミルクも仮面を付けられました。

敵の手に落ちました。




一体どうなる‥‥!!!っていうか面白すぎるだろこのアニメ。
敵が「絶望させてやる‥‥!」等と叫ぶ都度、こみ上げてくる笑いといい
あと2週ぐらいで終わりそうなプリキュアですが早起きする価値はあるアニメです。

そりゃ久米田先生もファンになるよ。






2000年10月04日(水) 泥門の部室にエロい本



まず、まっ先に部室に入って来たセナモンふご。
机の上にあるそれを見て赤くなる。
思わず「うわっ」とか口に出しちゃう。
しばらく遠巻きに見ているものの、度胸マックスがまず開く。
うわあうわあ言いながら中をめくり、後ろからそっと覗き込むセナ様とふご。
(鬼畜モード発揮して、顔色変えずにふうんてぺらぺら見るのも素敵ですね)
途中でモン太も言葉を失い、静かに見入る。



そして、3兄弟がちいーっすとか言いながら入って来て
びくうううっっっと大きくリアクションしながら机から離れる。



のけぞった時に床に落ちた本を拾い上げる戸叶。
脇からひょいと首を突き出す黒木。
黒木「ほほう。こりゃあ……」
戸叶「中々の……」
一番後ろから首を伸ばしてじっくり注視。

十文字「なんでこんな所にこんなもんあんだ」


一度は離れたチビーズ達も、一見冷静、しかしほんのり赤くなりつつ
本を凝視している3人に近寄り。
やや遠巻きにしながらもちらちら、本に目が向う。



「何固まってんだ、糞ガキども!」



ヒル魔様御登場。
フィールドにまだ誰も出ていない事から、全員が部室で何かやってると推測して
足でドアを蹴破る勢い。もちろん後ろにはおっさんと栗田。

慌てて本から離れ、それぞれが練習の支度をする。

「なんだ、こりゃ?」

かなり冷静に本を拾い上げて、中身をべらべらと雑に眺める。
脇から覗く栗田と武蔵。

栗田「わあぁ……エッチな本だねぇ」
武蔵無言。
肩ごしにさりげなく武蔵の反応をチェック。

ヒル魔「てめえのか、糞爺」
武蔵「んなわけあるか」
ヒル魔「てめえらのか」
全員が慌てて首をぶんぶん振る。

ヒル魔「全員これに興味があるようだな……」
彼らの消極的な反応と、部室に入った時の様子を思い出してヒル魔がにやりと笑う。
ヒル魔「最後に部室を出た奴のメットに、こいつの見開き張り付けんぞ!!」

鬼の声とは良く言ったもので、全員が部室から飛び出して行った。
中には下着姿でユニフォームを掴んで飛び出た者もいた。
後に残ったのは武蔵と栗田とヒル魔の3人。
「こんな凄い本、誰が持って来たんだろうねえ」
特に気にした様子もなく、栗田が皆の後を追い掛ける。

後に残ったのはいつもの2人。

興味を失ったようにヒル魔が本を机上に放り投げた。
着替えを始めるヒル魔の後ろで、武蔵が落ち着いて本を眺め出す。
「まさか本気でてめえの持ちもんか」
「そう思うか?」
「………。あり得るだろ」
「…………多分、違うぞ」
曖昧な答えにヒル魔が肩を竦めた。糞マネが来る前に隠しとけよ、と声をかける。
「お前のか」
「はあ?」
「昔と違って、随分冷静に眺められるようになったじゃねえか」

武蔵がヒル魔に見せているのは大部分が肌色で埋められた折り込みのポスター。

「昔は首まで真っ赤にしてたじゃねえか」
「覚えちゃいねえな」

ヒル魔は一切顔色を変えずにどぎついポーズのそれを眺めた。











武蔵が言っている「昔」の出来事。それは彼らが中学の頃。(中1ぐらいが良い)
教室のゴミ箱に押し込まれたそれを、武蔵が拾い上げヒル魔が覗き込んだ。
「こういうのが好きなのかよ」
「男なら、そんなもんだろ」
頁をめくる都度小さく反応の声をあげる武蔵を、ヒル魔は少し引いて眺める。
「興味ねえのか」
「てめえ程はな」
それでもヒル魔の頬は少し赤い。
武蔵は本を閉じてヒル魔を観察した。
同年代の年頃ならば、十分騒げる内容の1册。それに対してヒル魔のこの大人しいまでの静かな反応。
同じ男として、少し不安にさえなってしまう。
「大丈夫なのか」
武蔵があと少し経験を積めば。
それがヒル魔の必死の虚勢だと、表情を顔に出さないようこらえているのだという事に気が付いただろう。
けれど知り合いまだ間もない武蔵は、ヒル魔の本意を見抜けなかった。
これだけ興奮出来る物を目の前にして。
冷静でいられるのは、男としてどこかおかしい。
口に出すより、観察するより、武蔵の片手がまっ先に動いた。

ヒル魔の股間を無造作に掴んだ。

「なんだ、ちゃんと勃たってるじゃねえか」

ヒル魔の硬直が解けた数秒後。
叫びにならない叫び声と連射される銃、それらに追い立てられる武蔵のわめき声が
人気の無い後者に響いたのだった。









練習が終了した後、最後にヒル魔が部室に戻るとそこに残っていたのは十文字。
今日はやけに遅くまで、念入りに練習を繰り返していた。他の者は帰ったのか、少なくとも部室にいるのはヒル魔と十文字の2人きり。
黙ってヒル魔もロッカーに向い、汗に貼り付く練習着を脱ぐ。
「………あれ、捨てたのか」
十文字がぼそりと尋ねた。
何を示しているのかをわかった上で、ヒル魔は尋ねた。
「何の事だ?」
「部室にあった……本、だよ」
「ああ。お前のか」
「ちげーよ!」
馬鹿な事を言ったのだ、と十文字は口を噤んだ。苦さを払拭するかのように、手荒に支度を整えて帰ろうとしたその目鼻先にヒル魔が雑誌を突き付ける。
「なっ……」
「急いで帰るこたあ、ねえだろ」
指をずらして、突き付けたまま頁をめくる。
雑誌を通して、十文字の顔が真っ赤に染まるのをヒル魔は楽しそうに眺めて笑った。
「嫌いじゃ、ねえだろ?」
真っ赤になったまま十文字が後ろに下がる。
「遠慮すんなよ」
逃げられないように退路を絶ちながら、ヒル魔はゆっくりと十文字に近付く。
「………!!!」
目を逸らしても意味が無い程顔の目の前に押し付けると、さすがに十文字が両手で払った。
「誰も持ち主って名乗りでねえ。持って帰るか?」
「いっらねえ!」
伺うようにからかうように、ヒル魔が十文字を下から見上げた。
「あっんたは、平気なのかよ!」
ヒル魔の視線から逃げるように顔を背けて十文字が叫ぶ。
「そこまで過剰な反応はしねえよ」
からかうヒル魔の口調に背を向け、十文字は足音高く部室から出て行った。

普段は生意気。
最近は態度もでかく、口も達者になって来た。

そんな、十文字がうろたえる様子を久しぶりに見たとヒル魔は思った。

狼狽する様、及び腰の様。顔を赤らめて裏返り沿うな声。
そこまで追い詰めて眺めるのは、実に楽しい遊びだった。

数年前の微妙な記憶はおかげで払拭出来た。
同時に、武蔵のあの行動の意味がほんの少しだけ納得出来た。





少し腹がたつ事ではあったが。
普段は対等である同性を、追い詰めるのは実に楽しい。

今度は武蔵に仕掛けてやりたい。
最近ではめっきり表情に乏しくなった、ふてぶてしさをたずさえた老け顔。
あれをひきつらせてやりたい。


生半可にはいかないとわかっていながら手段を模索し、ヒル魔は1人、静かに笑った。


2008 0117 AM0:10


2000年10月03日(火) 兄と妹 10年後

 
「暑いな」

室内では口に出すのも阿呆らしい程熱気がこもっている。
雲水が嫌いで未だにこの家にはクーラーがない。そろそろ勘弁してほしいと思う。
たらいに張った氷水に足をつっこみうちわで仰ぐ。
こんな原始的な涼み方でどうにかなるような昨今じゃあない。
そもそも雲水は今ここにいない。
阿含の仕事についていっている。一度出て行けば1ヶ月は帰って来ない。
今年の夏はこのままで終わるのか。
武蔵は汗をぬぐいつつため息をついた。

「部屋の中、暑くねえのか」

返事が返って来ないとわかっていつつ武蔵はヒル魔に声をかけた。
声の代わりに飛んで来たのティッシュの箱を片手で受け止める。
武蔵が涼む玄関には、ヒル魔がそれまで投げ付けたものが散乱している。
乱雑で異様な並びの中心で武蔵は慣れたようにくつろいでいる。
今日の夕飯は何がいいかと武蔵がぼんやり考えているとその後頭部にクッションがあたった。

「おい、何食う?」

返事は無い。
武蔵はあまり気にしない。

「こう毎日暑いと、何も食う気しねえよな」

裏の井戸に冷やした西瓜。
そうめんばかりの食事にも飽いた。
そろそろしっかりしたもんが食べたい。

ボス、とまた後頭部に柔らかなものが投げ付けられた。
みしり、と床板が小さなきしみを立てた。
ふりむかなくとも、ヒル魔が近くに来たのだとわかる。


家の中には2人きりだからだ。


「たまには店屋物でも取るか?」

ばさり、と頭上から降ってくる布。
視界を遮るそれを確かめ、武蔵はおお、と声を上げた。
洗い晒しの木綿の浴衣。
蒸れるTシャツなどよりも、それは余程涼しそうに見えた。

「そういや、今日は祭りがあったか?」

ヒル魔が武蔵の周りでごそごそと物をあさっている。
武蔵に向って投げ付けるものが品切れになると、こうして補充を繰り返す。
あたりに積み重なった物を見て、武蔵は苦笑する。

柔らかなもの。
軽いもの。
小さなもの。
無くなっても困らないもの。

八つ当たりや不機嫌以外の目的でヒル魔は武蔵に物を投げ付ける。
そこに何も言葉は無い。


雲水が家をあけてから、ヒル魔は段々と無口になった。
始終不満そうに振る舞いながら、武蔵のそばから離れもしない。

「今日は、どっか外で飯食うか?」

浴衣をかかげて、ヒル魔に訪ねる。
目があうと逃げる。そばに寄ると避ける。
それでも、距離を置いてそばにいるヒル魔。

理由は1つ。
きっかけも1つ。
原因は武蔵。
だから武蔵は何も言わない。
武蔵はヒル魔に何も言えない。
謝りたくはない。
どう思っているのか聞く事さえ出来ない。
あった事。起きてしまった事。それを口にすれば何かが壊れるような気がしたからだ。

ヒル魔には耐えられない事なのかもしれない。
逃げようとして、逃げ切らない。
それがヒル魔の精一杯の足掻きなんだろう。
だから武蔵は何も言わない。

本当に言いたい事は口に出してはいけないからだ。


「こっちの方が、まだ涼しいぞ」

物をどけてスペースを作る。
空いた板上をぽんぽんと叩いた。
ためらうような時間が過ぎて、ヒル魔がゆっくりと近付いてくる。
三和土の床にヒル魔の小さな足が乗った。
ひやりとするその温度が良いのか足をそこから動かさない。

手首をつかんだ。
べっとりと汗をかいている武蔵の手のひらにヒル魔の肌はひやりと冷たい。
ヒル魔の身体が一瞬震え、一瞬逃げかけ、そしてすぐに大人しくなった。

武蔵の隣にすとんと座る。
細い身体はそれきり動かない。
ヒル魔の口は、何も語らない。

「お前の浴衣、どこにあったかなあ」

武蔵が足をつっこんでいるたらいにヒル魔の片足が潜る。
さぷ、という小さな音を武蔵は気がつかないふりをした。

「ソースもんが食いてえな」

水の中で肌が触れた。

「お前も好きだろ?タコやきとか、焼そばとかな」

何度かためらう様子を見せながらヒル魔の足が武蔵に寄り添う。

「甘いもんは、嫌いなんだよな」

武蔵がだらしなく開いた足の間。
そこにヒル魔が足を挟んだ。
何度触れても、何度確かめても、武蔵より少し冷たい肌だ。

「りんごの飴なんか、食べねえよなあ」

武蔵の口から出る発言はどうでもいいような事ばかり。
意識はヒル魔に集中している。それが良い事か悪い事か。
わかっている。
でも、止められない。
胸が泡立ち、喉が渇く。
頭の中が熱を持ち、口だけがただ意味もない言葉を列ねる。

ヒル魔の足指が、武蔵の足をゆっくりと撫でる。

「そういや、昔一緒に遊んだ栗田ってヤツいたろ」

ヒル魔の尖った爪先が足の甲を撫でながらつま先まで移動する。

「あいつ、どうしてるかなあ……」

ヒル魔の片手が武蔵の太股に乗る。
大気の暑さが飛んで行った。
見なくともわかる、わかる気がした。
ヒル魔の鼓動。ヒル魔の空気。ヒル魔の気持ち。

ヒル魔の願い。

うつむいた細い首筋に伝うひとすじの汗が、押し殺している武蔵の衝動を崩して行く。
匂いたつ、とでも言うのだろうか。
とうてい言葉では言い表せない何かがヒル魔の中から溢れている。

目も合わせない。
口にも出さない。
ただ、隣に座っているだけ。

顔を見たい、と武蔵は思った。
逸らした目線を追い掛ければ逃げるように背けられる。
かろうじて見える頬や耳先。
うつむく肩の小さな震え。


全身から流れてあふれる、声にもならないヒル魔の言葉。
武蔵に向けてのヒル魔の叫び。


武蔵はヒル魔の髪を撫でた。
シャワーでも浴びた後のような湿り気を含んだ柔らかな髪。
数度撫でるとヒル魔の首の角度が変わる。
けして、目は合わせない。
だからこそ、一層ハッキリと汲み取れる要求。

真っ赤に染まった目尻から頬には薄く涙が浮かびかけている。

ヒル魔には、叫びたい程の衝動がある。
むろん、武蔵の中にもある。
誰にも知られてはならない、許されない衝動。

わかっていながら押さえられない。
口に出す事さえ許されない。
これはタブーだ。
それは禁忌だ。
破ってはならない。超えてはならない。
あってはならない。
間違っている、事。


髪を撫でる動きが止まるとヒル魔のまつげがふるり、と揺れた。
ぱちぱちとまばたきを繰り返しているのはその「衝動」を押さえているからだ。

武蔵は、押さえていたくはなかった。



撫でる指が髪から首へ、首から肩へと流れて落ちた。
ヒル魔はそれを拒まない。
武蔵が手に力を入れずとも、違いの距離はゆっくりと縮まった。

泣き疲れたような、ヒル魔の目。
肌を重ねるほんの瞬間、いつも伏せたままの瞳に見とれる。
すぐに閉じ、意識は柔らかさばかりに気を取られる。

すぐに逃げてしまう感触を逃したくなくて武蔵は無理に追い掛ける。
手に力がこもる。びくつくようにヒル魔の身体に力が入る。

追い詰めている事はわかっている。
禁じられた事だと知っている。
喘ぐためか、嗚咽のためか、ヒル魔の首が角度を変えて大きく口を開いて息を吸う。

そのわずかな隙さえ。
ほんの瞬間の齟齬さえ惜しくて武蔵はヒル魔を追い掛けた。

ばた、とヒル魔の手が板に落ちる。

背中に手を回せばいいだろう。
そうしたいんだろう。
そうすればいいんだろう。

近くにより過ぎたヒル魔の表情は武蔵にはまったくわからない。
それでも伝わる、互いの気持ち。
それでも伝わってしまう違いの気持ち。

口に出す事も、形に残す事も、行動で示す事さえ全てがタブー。








逃げる事しか、さける事しか、否定する事しか許されない。


禁じられて抑圧された押さえ切れない衝動を、
2人はこうして無言で語らう。








どうあがいても、どうなったとしても、
もう止められないと2人は思った。






2000年10月02日(月)


何度もジャンプを読んでいます。
前半にも書いていたんですが、ヒル魔ってのはあんまり自分の苦労を語らない人であり
QBがどんなポジションなのかを自分の口や目線からは語っていないんですよね。
(そういう所もあってやまだは「アイシの主人公はヒル魔」とあまり思わない人です)
(物語を中心で引っ張って行く人の1人ではると思うんですけれど)
セナ様が「QBは大変だ!」ってのを実感しているわけなんですが
それが全部ヒル魔に置き換えて見たりするとじわっと来るんです。きゅんとするのです。

あーー、3人組の中学時代とか、ヒル魔がやり始めたばっかりの頃とか……。
思う通りに栗田とヒル魔の間だけでさえボールのやりとりがうまくいかなくて
チッ!とか言いながら練習、してただろうなあ……。

何もうまくいかないのに馬力ばっかりあふれていた時の彼らが見たい。
失敗して悔しがってる所。
うまくいかなくて歯噛みしてる所。
何も面白い事なんてないのに顔あわせると笑っちゃってる所。

そんな彼らを見たいと思います。
贅沢を言えるのであれば、ヒントくれヒント!
直に見せられるよりその方がずっとはあはあする。


[小結]

頑張れ若者!!!!

栗田がきちんと立ち直ってくれる以外の想定が無いので
ここは小結の心意気にぐっと来ました。
この心意気に答える栗田はきっと来週滅茶苦茶かっこいいぞ!



勝敗の問題でいけば神龍寺の時の方がもっともっと絶望的な気持ちでした。
でもここまで来て、まだ白秋が負ける可能性がやまだの中ではゼロであります。
どうするんだろうなとは思うけれど。神龍寺の時は本格的に「やっばいよ!」と思った。
今は状況は深刻であってももなんとなく安定感を感じます。予定調和?
なんていうか、天下一武道会?

ただし勝つのはすっごく難しいと思うんですが。

まず、点差が開いているだけでも大変っすよね。
なのにそれを埋めるだけでは勝てないわけですよ。
たとえイーブンに持ち込んでも
泥門が7点入れても白秋が8点入れる状況こそが問題であり……。
白秋の、いえ、ガオの突進を止めなくちゃならないわけであり
それは可能なのかって事ですよね。


頑張れ、若いの!!!!




ところで展開として「頑張れ!」とは思うのですが
(栗田に関して「びっとしろ!」という意見は試合始まる前に言い尽くしたので今は平気っす)
(ガオに対抗出来るのは1人だけだ……て誰かが言った時に「え、誰、誰?」って言ってたあれ)
(あの時に「ああ、この子はまたびびるんだね……」と諦めがつきました)
ちょっと悲しいな、と思うのは。


これが来年の泥門チームなんですよね。


それが、ちょっと、切ない。
栗田が元気なくて、武蔵はフィールドの外で、ヒル魔はいない。
これが、多分来年からの彼らの日常。

一応今回の試合終わってクリスマスボウルに行く事で
アイシって漫画は1つの大きな区切りがつくと思う訳です。
そしてその区切りの先に、あの3人はいないんですね。
ここで泥門というチームが活躍するのは、色んな意味があるんですよね……。


でも、寂しい。


セナが2代目のQBだっつーのはわかるんですが
ルーキーとか2代目とかそんな言葉が色々な意味で重たいです。

3人にとってアメフトを真剣勝負するのは、この試合含めて2回……。
そういうのがが強く見えるから、この展開はちょっと寂しいし
そういうのがが強く見えるから、小結やセナの活躍がとても眩しくてちょっと寂しい。



[如月というかガオというか白秋]

ヒル魔と一緒に医務室に並んでいるんでしょうか、如月さん……。
もしかして彼の出番はこれだけなんですか?
それともヒル魔と保健室イベントあるのでしょうか。

如月が怪我したのは作戦というか自分の意思ですが
彼はマルコからのアイコンタクトでガオのために時間稼ぎした訳で
マルコは如月に「ちょっと犠牲になれっちゅう話よ」とか言っていた訳で。

でもガオさんは誰とも何もアイコンタクトしていなかった訳です。
(お前達の努力は無駄にしないぜって笑うガオさんも好きですけれど)
(マルコの提示した「大丈夫か如月」っていうガオさんは全然キモくないんですけれど)
(それでは駄目だったのですか、稲垣先生……)
ガオの目的「潰すぜ」のためにナチュラルに身を投げる如月と
それを指示するマルコの意図はわかるんですが
ガオの意図がさっぱりファンタジー。


やっぱりガオさんの試合における最大の目的というのはQBなのでしょうか。
そのQBを守る事が出来たバンバンは尊敬に値する相手であり
誰にも守られない事を選んだ孤高のQBとの対決は楽しかったのでしょうか。

西部とはその他、心折れない陸君との対決も楽しかったようですね。
心折れない選手との対決という新しい楽しみを覚えたようですね。
だから、今回はQB対決の他に心が折れない人との対決を望んだのでしょうか。

でもなあ、ガオさん。本命は決めた方がいいんだよ。

もしもこれで泥門が棄権してたら一体どうするつもりだったんだ。
ヒル魔狙いなのか栗田狙いなのか、ちゃんとはっきりさせないと。
あいつも倒してこいつも倒す!って。それはちょっと二股すぎる。

というか本当に栗田と闘いたければ作戦を変えた方がいい。
栗田が望む程の力を出してくれないんだったら、
ヒル魔を倒すのは逆効果だって誰か教えてあげないとさあ……。

栗田狙いだったらばヒル魔は人質に取らないと。

ラインのメンバー全員を振り切ってヒル魔の目の前でわざと止まってみせる。
ヒル魔がちょっとだけ痣作ったり怪我したり血が出たり勢いで倒れたり的な
軽傷をたくさん背負わせて、ふらふらになるのを見せればいい。

「お前がしゃっきりしなければ、こいつはもっと痛い目にあうぞ……?」

その方が、余程被害も少なくて余程ヒル魔が痛々しくて
ヒル魔の白い肌の痣とか流血とか荒い息遣いとか
ジャンプ見ているこっちもキャー、だ。
そういうので良かったのではないか。
そういうのが良かったのではないか。
童話で言う所の北風と太陽だ。(え?)


でもまあ、そんな「栗田が余計に本気モード入りやすくなる」作戦なんて
マルコがとらせる訳が無いからこの方法になったんでしょうかね。
そういや、白秋の風呂シーンでそんな会話していたようだし。
(こうなってくるとあれはマルコの暗示で作為だった)

でもなあ……。
ガオはもう少しできる子だと思ってたんだけどなあ。

ガオの登場回数が増えるごとにその個性というか内面がちらりちらりとプラスされますが
プラスはプラスでもプラスチックなんじゃねっすか?
(ダメダメな駄洒落ってますがそのぐらいやまだのモチベーションがダメダメです)
(察してあげてください……。心のやる気がへんにょりダウン中)
それ、燃やしたら有害な物質とか出そうじゃないっすか?
やまだはガオさんにはもっと自然に優しい人であって欲しい。
踏み付けた花にちょっと寂しくなるような。
でかい身体でも優しい心とか。
雨の日の捨て猫をみつけたらレモン石鹸で洗ってくれるような。

そんな柔らかいガオさんの一面がこれから現れる事自体が期待にもならん奇態なんですが
どうにかならんでしょうか。どうにもならんもんなんでしょうか。


過大評価なのかもしれませんが
あのへたれ前髪とへにょんな顔と雰囲気の陰で
随分とえげつない事してますね、マルコ。

「マルコ君、強い……とか思ってくれたらっちゅう話だよ」
「本気なんて出さなくていいから」

相手の実力を過大評価する事なく、
ちゃんと実力を持っているくせにあくまで自身は最小評価。
相手の勘違いや思い込みを最大限に利用するなど
心理戦にたけた人らしいですが、なんとも憎み辛いのが困る。

ううん……。やっぱりこの人は嫌いになれないなあ。
ヒル魔と見方だったら相当面白い事になっていたと思うのですが。
アメフト以外だったら阿含とは別の形で非常にマブダチになれたと思う。
つうか今も尚ガオマルヒルへの望みを捨てていないつもりなんですが
それにしても原作はマルヒルとかガオヒルに厳しく冷たく接してくるなあ!
畜生!



さて、QBを守り切る事も出来ず、他の誰よりも早く心が折れてしまった栗田ですが
ガオはまだ栗田を見限ってはいないようです。
神龍寺の時だったか、あの眉毛が太くなってごしゅーって湯気を出す
顔の右と左で違う顔になるあの栗田を待っているのでしょうか。
まあ、確かにあの栗田は気合いだけで様変わりしたもんなあ……。
他のチームの誰に対しても特に興味はなさそうな彼でしたが
栗田に関してはしっかり研究しているようですね。

つうかその研究熱心さでもう少しちゃんとルール覚えてくれ。
アメフトじゃなくて、世間のルール。
簡単に人とか怪我させたら、アウトだから。
それ、スポーツ以前の問題だから。


ええと、ガオさんはお話が進むごとに
だんだん縮んで来たように見えますけれど……。
最後にはこれ、栗田と同じサイズになるんだろうか。
巨大に見えていたのは「ちびっ子でも態度がでかければ大きく(3mぐらいに)見える」現象で
覇気に気押されていた、というやつなんでしょうか。



[呼び捨て]
こないだの週では十文字が武蔵を呼び捨てにしてたっぽいですね。
あれはモン太と台詞を半分こしただけであって
呼び捨てではなかったように感じていたんですが
今回戸叶はしっかり「栗田」って呼び捨ててる。

十文字はヒル魔に対して過去に「先輩」とは言ってなかったはずだし
3兄妹も武蔵に対しては「おっさん」と呼び掛けていたと思います。
そういう呼び方が好きだったんだけどなーー。

呼び捨ては、あれ?とも思うのですが
でも他に良い呼び名はないっぽいしなあ。

ちょっとだけ欲しいな、と思ったのですが
3兄妹が小結にちょっと一目置くシーン見たかったな、と。
普段は散々張り合う彼らですが、根本ではしっかり認めていて
むしろこんな時までも前に向って行く小結に3兄妹から
愛の蹴りとか入れてくれたら、な。なんて。



[今週2つ目のヒル魔さん]
綺麗ですね。
某どこかのサイト様でヒル魔のあの顔にあのタオルは
まるでピーみたいだから止めて欲しいとあったのですが
(確かアイシサイト様ではなかったはず)
こういう回想等されても、ほんとにピー的に見えるから恐いです。
やめてやめて!
あんまり「もう戻って来ない人」的に扱わないで!!!

それにしてもセナの中における「いつものヒル魔」の
またなんと輝いて笑顔で美しく優雅な事でしょう。
指先の美しさ、肩ごしに振り返る笑顔、目線、頬の赤み、
思い出の中でボールよりもヒル魔さんにピンが合ってますが
貴方、ボールに集中しなさい。

この回想シーンではあまりにもヒル魔に集中し過ぎだ。

それとも、ボール取りに行くと見せ掛けて、
ヒル魔の細腰に抱きつくつもりですか?
セナ様のターゲットは常に大好きなQBですか?

武蔵もそうですがセナ様も、他のメンバーも他チームさん達も
ヒル魔を好きって気持ちが前に出過ぎだ。
皆さんヒル魔に一極集中し過ぎですよ!
落ち着いて!!!!
(やまだが一番落ち着いてねえよ)



[武蔵]

今回ガオという名のダンプカーに吹っ飛ばされたのがヒル魔さんだったのですが
もしもこれが全然逆で、栗田がガオさんに撥ねられたとしたら。
そしてヒル魔が呆然として思わず心が折れちゃったとしたら。




武蔵はヒル魔の両頬を「パンパン!」と軽くビンタするぐらいはやる。




ね。やるよね。
「しっかりしろ」とか言うよね。偉そうに。
動揺してんのはてめぇの方だろうが!とヒル魔に蹴っ倒されますよ。
この人、今回の「QBを誰がやる」トークでもそうでしたが
「俺は動揺なんてしてねえぜ」的な顔と態度しながら
中身が動揺しまくっている、そんな風だと思います。
で、上記の状態だったらヒル魔を叩く事で冷静になろうと
セルフコントロールとかしそうです。

武蔵って家が火事になったらちゃんと大事なもの持って逃げられるかなあ。
枕とヒル魔を抱えて逃げそうです。
いや、それはある意味非常に大事なもんだけど。
大正解なんだろうけれど。
やっぱ通帳ぐらいは持っていて欲しいのさ。

ま、その場合肩に担がれたヒル魔がきちんと
印鑑通帳、貯金箱にブタブロスとパソのバックアップ持ってる事でしょう。
よく出来た2人だ!!


まあ、さておき。


ヒル魔が心折れたり動揺したら
当たり前のように説得とか言葉かけとか抱き締めて背中さするとかする筈です。





なんで栗田には何もしないの……?





なんで栗田にはフォロ−しないのだ。
お前ら3人、花火も恋も遠い日の事ではなかった仲だろ。
神龍寺の受験失敗の時もそうでしたが、栗田が心折れまくっても
武蔵はただ穏やかに見守るだけなんですね。
少しはアニシを見守ったらどうだ。

………
(アニシのあのシーンを思い出している)

いや……。
うん……。
いや、いいよ。
ジャンプの武蔵は今のままで、いいか……な………。

人のデート邪魔するために缶をコンクリにめり込む勢いで蹴り飛ばしたり
夜の町の中走り回ったりしなくても……いいさ………。

で、今ちょっとコミックスの20巻を読み直しましたが
また武蔵の髪型、毛先が細かったです。(どこ見てんのよ!!)
過去の武蔵の前髪、房の細さがキュウだとすると
今の武蔵はウーブみたい。魔人ブウの生まれ変わりの人。

話がどこに行けばいいのか分からないぐらいそれてしまいました。
うん。武蔵が栗田を元気づけない事ですよ。ええ。

お前、ヒル魔に対して王城戦の雨の中
「闇雲に信じて来たじゃねえか」ってごっつ優しい目ができるんだから
その一割でも栗田に回せよ……。
何黙ってみてるんだよ!!!

そういや栗田と武蔵が熟熟お話してるシーンて
あんまり無かったような気がするんですが
それはこれから出てくるんでしょうか。
何にせよ、君たちもっと語りあってくれ。

ところで、ふと今気になったのですが武蔵ってパワフル語は通じるのかな。
ヒル魔には通じてるっぽい気がしてるんですが
武蔵は……。何巻だかは忘れましたが傍役外伝で工務店の若い大工さん達がでてた時の
あのエピソードを思い出すに「大工語」っぽいのはぺらぺらっぽい。

ま、武蔵の発言て普段から「武蔵語」と言えるような
独特のニュアンスを含んでいると思われますが。
そして武蔵ってば、「ヒル魔語」がわかんねえんだぜ!
で、わかんねえもんだから「ちゃんと目を見てわかるように話せ」とか言っちゃって
むかっと来たヒル魔が武蔵の真正面からずいっと顔突き出しだ!!

さあ、先に恥ずかしくて目背を逸らすのはどっちだ!!

どっちでも良いよ!!!!
愛しいからな!


さて、野球のバッターボックスでさえ足を使う武蔵さんですが
この人、アメフトのルールとかはちゃんと知っているんだろうなあ……。
前回QBは俺がやるとか抜けた事言っていましたが
もしも実現したとしたら栗田からもらったボールをそのまま敵陣に蹴り飛ばす以外
何をやるのかさっぱり想像が出来ません。
おっさん、かっこいい事口に出すのもいいけれど
できるかどうかちょっと考えようぜ。

その考えずに口に出しているっぽい所が武蔵の武蔵たる所以だと思う訳ですけれども。ね。

あと、なんかこのやりとりはあの人に似てるなーと思いました。如月。
記念すべき如月さんの初登場は「選手入場でガオがいない」
>「ガオがいないと大変(ガオ君が恥をかいてしまう)」
>「じゃあ僕が出る」

とかいう何とも微笑ましい三段活用。
割りと武蔵の行動もこれに近いような気がします。

ヒル魔が出られない
>じゃあ俺が出る

うん。やっぱりこの武蔵の発言はちょっとどっかぶっとんでる。
シンキングがどっかすっ飛んでる。ラブ。



やまだは武蔵が色々とアレであいたたなお話を幾つか書いておりますが
これです。こういうのが武蔵だと思っております。
言うなれば「本人が自覚していないだけで本心は別の所」もしくは
「口に出した事、思っている事が本音とか本意ではないのに気付いて無い」所。
それを凄く武蔵だなあ、と感じております。

武蔵って人は口でどんだけヒル魔を拒絶しても
態度がどんだけ極悪人であっても
否定が強い程、態度が悪い程、その強さに比例して
自覚してないけどヒル魔から離れられないという
そういう性質を持っている人だと思っております。
言うなれば素直じゃない。

ヒル魔は武蔵に相当依存していると思いますが
武蔵だって本人の自覚以外の所では
ヒル魔にべったりでずっしりなんですよ。

「二人で最強」「それがあやつら」

これだ。これがムサヒルなんだ。




[貴重なヒル魔さん3コマ目」
ちょっと、なんか、あの、あ、あ、あ…………



肩出TEる・Yo!?



もうユニフォーム脱いだ?
その下のタンクトップが見えてる?
おっさんぽいランニングなんかを愛用してる?

その布団の下は、ヒル魔の素肌か!?



過去に中学生がエロ漫画に質感を出すため、素肌に色を塗った、という
実話に基づくエッセイ漫画読んだのですが、なんかこう、やまだも色を塗りたくなった。
むしろスキャンしてパソに取り込んで線を残して紙の色飛ばして
その小さな面積を肌色に塗りたくなった。

ふごがーーー!!!










2000年10月01日(日) 260感想


というわけでアイシ感想。
尚、やまだの都合の良い脳内では「ヒル魔さんが怪我した」という状況を
棚の上に上げております。こんな深刻な時に浮かれてんじゃねえよと思われる方。
お気を付け下さい。普通に浮かれてます。(すごく、普通に……。ナチュラルに……)

[表紙]
あれ……?
セナってまだヘルメットに色つけてるんだ……?
赤羽と対戦して正体ばらしてからは色抜いているんだと思いました。
(お前、その間にどれだけカラーページと試合があったと思っているんだ)
凄く今さらなんですが、驚いちゃいました。へえ、そうだったんだ。

プラスチックに色をつけるのは眼精疲労とかの申請が必要だったはずで、
あれをつけると顔が見えないって事は、選手の目線とかも見えづらい筈ですよね。
それではQBの人が顔ゴーグルつけると作戦的に有利だって事にもなるんでしょうか。

それにしてもかっこいいですね。セナ様。
胸板とか触りたくなった。

余談ですが今週末は年下の子の見合い婆する予定になったんですが
当人以外の子と「若い男の子来るぜ」「いじりがいあるな」「触りてえ」など
婆属性マックスの会話をしてみました。
自分的に危険ゾーン。

というわけで解決策で武蔵が役に立つ訳です。
武蔵だったら年下だけど老けてるし高校生だけど可愛く無いし!
触ろうと思う気持ちは婆属性ではないはずだ!
無難な解決方法ですね!
(無難じゃねえよ)
(婆属性の前に困った人だよ)


[2P目]
あ、フォーメーション戻った。

素人考えなのですが、ロンリーセンターってもしかすると
泥門よりも白秋の方が向いてるフォーメーションなのではないでしょうか。
だって、ガオ1人で敵のラインなんてぜーーんぶ吹っ飛ばせそうなんですよ。
何枚あったって紙屑ですよ。それは番場さんとかでやっていたはず。

だったら、真ん中にガオさんだけポツーンとさせてみてはどうでしょう。

アメフトのルールでは、ラインがボールをキャッチしてはいけない筈。
とすれば、キャッチして良い人は4人だか5人で、
ガオに全部任せて暇になったラインの人が
パスターゲットをがっちりマンツーマンしておけば
パスはかなり封じられる上にランにも人員避けるでしょう。
どうなんだろう。

それにしても白秋は律儀すぎる。
ロンリーセンターの時はそれに合わせて。
普通のフォーメーションの時はそれに合わせてくれていますよ。
もしかすると白秋ってガオの力と如月のなんたらとマルコのなんとかに頼って
他の人達はあんまりアメフトの事を考えていないの……かな?
まあ、上でやまだが言っている事も素人考えなのでルールとかで阻まれそうですが。



[今週のヒル魔さん1]
今週の生ヒル魔さんはお休みです。
数少ないヒル魔さんの出番はすべてセナ様の脳内だけで終了します。



セナ様も大概にヒル魔の事大好きすぎると思います。



タンカで運ばれた先輩が妄想力でくっきりと現れました。
さすがジャンプの主人公様は想像力が逞しくていらっしゃる。
まもりさんはヒル魔さんの実況中継してくれないみたいなので
今のヒル魔の様子を知るにはセナ様にすべてがかかっております。
頼みます。
よろしくお願いいたします。


そしてセナ様がQBというポジションの厳しさを体感されていらっしゃいますが
そこにずっとヒル魔がいたのかと思うときゅんてしました。
全員がヒル魔の動きを見ていて、全員がヒル魔を潰しに来ていたのですね。
なんて総受けなポジションなんでしょう。
今迄あの子がそこで大笑いしていたかと思うと
なんていうか、こう……。


西部がガオと向かい合った時に取った戦法がQBぽっつーん作戦で
それがほんとに「ガンマン」ってイメージだったのでどきどきしたんですが
QBというポジションそのものがガンマンでもあるんだなーというか
今迄だってずっと危険と隣り合わせだったんだなーという訳で
そんな所でイキイキしていたヒル魔さんが、なんていうか……。


もっと好きになった。



なんていうか……。
今この場にいなくなってから、改めてヒル魔がそこで何を思っていたのかとか
ヒル魔がどんな気持ちでサックされていたのかとか
(進にサックされながらパス投げてる顔が焼き付いてます)
そのヒヤヒヤ姦じゃなくて感を楽しんでいたんだなとか
ヒル魔がそのポジションでどんだけアメフトを楽しんでいたのかなとか
改めてガオの馬鹿!アホ!折るにしても
もう少しやり方があるだろう!とか(ねえよ)
なんか色々と胸がぐっと薄くなりました。いや、薄くなってどうするよ。


[シュルボロリア〜ン]
ナイス擬音。

擬音が好きです。
ジョジョのゴゴゴにしかり。
カイジのざわ……ざわ……にしかり。
携帯メールのメルメルにしかり。
女子大生とすれ違う時のこんしゃーすにしかり。
ちなみにメルメルは久米田先生の性作物もとい制作物(著作権フリー)ですが
おお振り等でも使われているナイス擬音です。もっと普及すればいい。

セナ様の入りまくった気合いに反比例する素敵な音ですね。
力の入る後のこの気の抜ける音。思わず左肩のナンバーが

へー

って読めてしまうのも仕方ありません。

しかしやまだは個人的にこの擬音、左下コマのマルコに張り付けたい。
マルコは悪人顔とか悪巧み顔とか悪の台詞とかが多いのですが
どうにもちょろい。なんか、軽い。そこがいい。そこがいい!!
そんなマルコにこそ、この擬音がお似合いだ!
この人は本当に表情が多彩ですねえ……。
ニンマリしてる!見ているこっちも笑っちゃうぐらいの素敵なニンマリ!

やまだが付けたいマルコの擬音
チャラペローン

やまだが付けたい如月の擬音
スペランカー


余談ですが、今回のタイトルがルーキーってんで、初めてのQBってんで
米軍基地ヒル魔さんの初QBシーンと重なりました。
あの時のヒル魔はきっともっとドキドキして
もっともっともっともっと、すごくわくわくしたんじゃないのかな。
そいで次頁のセナ様と同じような擬音を経験されたんではないかな。
ちょっとお遊び的な雰囲気のあった基地のチームだったから
みんなに茶化されたり、笑われたり、無言で尻とかべちっと叩かれたりしたんじゃいのか。
栗田の後ろにボール投げるのもうまくいかなくて、
そんな所でぼてぼてになったんじゃないのか。
2人がかなりボロボロになっていましたが、改めて思うのは
アメフトって最初のボール移動が上手くいかないと何も出来ないスポーツっすね。
サーブが入らないバレーボールと同じぐらいつまらなさそう。

あの米軍基地での彼らの活躍は2人のわくわくに反比例して
メタメタで試合そのものにならんかったのではと思っていたのですが
そんな時にも立ち去り際にヒル魔と栗田に笑顔を送ったジョンソン(仮名)他多数……!

栗田もヒル魔も、アメフトとの出会い、触れあい、始まり、それが
全部最高だったんだなあ……と思うとほんとにぐっときてはっときて
どうしてここにヒル魔がいないのか(略)

なんかこう、流すコマではあると思うんですが
思わず見入ってしまいました。シュルボロリアン。

あと、セナ様の小指が綺麗だったんで、QBをやると手が綺麗になるというのは
そろそろ都市伝説化すればいいと思いました。



[原尾様]
いらっしゃった。後ろの方恐かった。
というか、過去のほとんどのキャラを出すおつもりなのでしょうか。
すっごいいろんな方々出てきますね。コタとかにも会いたいなあ。
サイゾーさんから見るとガオさんてのはどうなんでしょうか。
アウト?恐い人には興味ない?でもマルコはストライクゾーンだと思う。


[『は』と『も』と『を』]
助詞の違いが来ていますね。
こういう事されるとコマとコマの間に日本語を
ぎっちぎっち押し込めたくなります。

栗田に関してはスロースターターなんだし
セナ様は滅茶苦茶攻撃的でやる気になってらっしゃるし
そうだね。でも頑張れ!と思うんですが。
武蔵……武蔵はなんだか最近毛が増えてませんか。
頭の方が。もさもさ。パイナップル。ふさふさ。

ヒル魔を。
ヒル魔を

ヒル魔を。


…………文法的な問題ではあるのですが
なんかヒル魔が物扱いされているような気がしてしまったり
いや、しかしこれが十文字の台詞だったらきっとキュンてするんだろうから
やまだの武蔵に対する頭ってのが片寄ってるだけなのかもしれません。

先週の武蔵についても色々とまだ考えがまとまってないんですが
あれはあれですっごくかっこ良かったし
敵からもヒル魔の事は武蔵に聞け、ぐらいに見られているっぽかったし
冷静そうに見られている(本心はどうだかわかんないけど)のも美味しいとは思うんですが

武蔵は、黙っていても馬鹿みたいに自信が溢れてて
ふっとい両足でずどんと立っていて、何をしても揺るぎなく
ヒル魔の事は何でも知ってるというとんでもねえ発言をさらっとしてくれて
周りから「何この人………」と思われるような事も
「ん、今何かしたか」というつらっとした具合で

笑う時にはにかにか笑い、
悲しい時には背中を向けて
怒る時にはオーラをみなぎらせ、
出番は少なくとも存在感を溢れさせ、

丈夫な身体を持ち、
性欲の固まりで、
意外に感情任せだったりして、
時には静かにコーヒー飲んで笑って、
一日にヒル魔と抜かずの4回
エロと少しの真面目な顔をして
あらゆるヒル魔の隣に居座り
自分を勘定に入れ
よく見聞きしてるようで人の話を聞かず
そしてヒル魔の事だけ忘れず

公園の松の林の陰の
小さな茂みのそばでやらかし

東に病気のヒル魔がいれば
行って看病してやり
西に疲れたヒル魔がいれば
行ってエッチしてもっと疲れさせて
南に倒れたヒル魔がいれば
俺がついてるとぬけぬけ言って
北に喧嘩や脅迫があれば
くだらないからやめろと言い

日照りの時は汗だくでエッチ
寒さの冬は室内でエッチ
ヒル魔にエロ爺と呼ばれ
褒められもせず
時にはうざく
そういう人で

あってほしい。


つまりですね。
何かっていうとですね。
やまだみたいな一介の読者が
けなしたりなんだりしても心が痛まないぐらい
こっちの言い分が負け犬の遠ぼえであるぐらい
ふてぶてしく、そして揺るがず力強く
何よりも誰よりもヒル魔の事をわからないようでわかっていて
そういう人であってほしいと。
(やまだの勝手な理想で言えば、大工の武蔵がまさにそれだったと)

武蔵のばーーか!って言った後で
「あ、やべ、言い過ぎ……た?」なんてこっちが思っちゃうような。
思わせちゃうような武蔵なんて見たくないんだわ!!!

先週の武蔵には、「あ、なんか、ごめん……。貶して悪かったよ……」的な。
なんかそういうのが漂って入るように見えちゃって。
何ともほんとにあれでした。
武蔵もヒル魔がいなくなって見た目には出ない所で動揺してんのかと。
I山さんがおっしゃったように永年連れ添った夫婦状態かと。
Tロさんがおっしゃったように(つうかTさんですが)空回りしてんのかと。

うかつに悪口も言えんわい、な武蔵に思えたのですよ。
そんな感想だったのです先週の武蔵。
普通そうに見せておいて、揺らいでた。
武蔵、動揺してた。ものっそく地に足がついてなかった。
何かはかなかった。
パンツはかないとかそういうんじゃなくてちょっと霞んでた。
人の目がなかったら泣いてたかもしれない。
なんか、そんな風に。すごく精神的にダメージ大きそうだった。

もともと乳じゃない父が倒れた時にもその重圧を背負っていた武蔵。
血を流してもそれを外に表さないような武蔵。
でも先週の武蔵はそうしようとしてそれが万全じゃなかったように見えた。
見えました。

お父さんが倒れた時とはポーカーフェイスが上手になったかもしれませんが
(比較対象:高校1年のあの春の短髪の時の武蔵)
でも、やっぱりぐらぐらしているように見えた。
隣にヒル魔がいないから、余計にそんな風に見えました。
それが、先週の武蔵の感想。発展途上中。


そいで、今週の武蔵。
なんか、随分と冷静にセナ様を分析されてるんですが
そこはフィールドの……外?
ぐぐっと両目が真ん中によってますが……
それは、フィールドを、テレビで見てる……?

まさか1人病室に駆け寄ってヒル魔の手とか握ってる……のか?


まさかね。うん。それは腐ったやまだの脳内の見せたビジョンです。
残像です。幻です。偉い人にはわからんのです。
(いや、その発言の流れ方は何より自分がわかんねえよ)
またもや武蔵にもやもやさせられてるんですが
貴重な今週の唯一の武蔵。大事に味合わさせていただきます。

でも、なんか試合に参加してないように見えるんですが
キッカーてのはそういうもん……なんでしょうか。
1人欠けても、まだ尚泥門には余裕あるんでしたっけ?






[この男も殺せば目覚めるのか]




殺して目覚める男なぞこの漫画におらんわ!!!!!




ああもう、このガオさんて方にはあれです。あのです。
アイシールド21というジャンプコミックスの23
202thあたりを開いて顔に叩き付けてしまいたい。


読め!!!!


お前の過去に取った行動を振りかえろ!!!!



えーーんえーーん、
ガオさんがなんかよくわからないギア入れたまま帰ってこないよう。
番場を笑った室にぷんすかするガオさんに会いたいよう……。

あと、目覚めたいのでしたら他の漫画行ってやってください
顔でコンクリな地面掘る漫画とかさーー。
(上記の漫画は☆矢のつもりですが時代的にはハヤテでもありです)

このガオさんは、中ニ病なのかなあ。
何かお相手様に御立派な設定(仲間が倒れたらパワーアップ)を押し付けてますが
自分もマルコがやられたらパワーアップすんの?
中ニ病とはまた意味合いが違うかもしれませんが
なんかアイシという世界観の中で、
ガオさんだけ違う設定で動いてる感じがします。
室にぷんすかしたガオさんはどこに行っちゃったんだよう……。




やまだ