さかざきが綴る「アンティークな日々」
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2005年04月30日(土) ほのぼの

今日は、プリンスホテルの会場にお客様がご主人と一緒に来てくださいました。いつもお顔を拝見する客様ですが、ご主人にお目にかかるのは初めて。そのお客様からは、今までにもよくご主人のお話を伺っていて、ほのぼのしたご様子から「いったいいどんなご主人かしら?」と想像を膨らませていたのですが...実際にお目にかかったその方は日に焼けたスポーツマン。素敵なカップルです。

「一度主人に坂崎さん達の商品を見せたかったから。」と言ってくださったレースが大好きな奥様は、私達の商品を念入りにご主人に説明され、その様子はとても微笑ましく、ご家庭での仲の良さが伝わってきます。やはり、お客様の一番大事な方をご紹介いただくのは、とても嬉しいことですし、何よりもそのお客様のことをより親密に感じます。

いそいそと仲良くお帰りになるおふたりの後姿を目にし、私も「せいぜい河村のことを大事にしよう!」と心に決めるのでした。え?この言い方が既に大事にしていないって?べ、べつにアゴで使ったりしていませんよ!私は。


2005年04月29日(金) “健康シューズ”



さあて、いよいよ28日から東京プリンスホテルでのアンティークショウが始まりました。まるで、海外のホテルフェアやサロンのような華やかな雰囲気のアンティークショウです。飾られた沢山の生花、ふかふかのじゅうたん、ハープのバッグミュージックが静かに流れ、思い思いのお洒落をしたお客様がいらっしゃり、一種独特の雰囲気です。

そんな中で、私達も何を着て会場に立とうか、と頭を悩ませます。そして今日は、ボルドーのシルクのブラウスにお気に入りの大きくスリットの入ったロングスカート、そしておろしたてのシューズを履いて、うきうきして会場に向かったのでした。

長時間立ち続けることの多い私達のお仕事。以前、靴といえば、買付けの際に適当にフランスで買い求めることが多かったのですが、最近、普通の底の薄い靴では体が持たなくなってきてしまいました。仕事用の靴には、細心の注意を払い、吟味を重ねます。履く靴によっては、疲れ方の度合いが全く違うので、靴を選ばない訳にはいきません。

ここしばらく愛用していたのが、ニューバランスのパンプス(スニーカーじゃありませんよ。)で、しっかりとした足のホールド感と安定性から“健康シューズ”と呼んで御用達にしていたのですが、いかんせん、デザインがいまいち。というか、上記の条件に当てはまる靴ですから仕方のないことですが。華奢でヒールのある靴が大好きだった私にとっては、悲しい選択でもあり、「華奢な靴が履きたい...。」と言う願いが捨て切れませんでした。

しかし、先日神戸へ寄った折、見つけたのです!華奢な“健康シューズ”を。さすが靴の街神戸ですね。それは、ニューバランスと同じくスニーカーメーカーのアシックスが出しているWALLAGE(ワラジからきているのでしょうか?)というシリーズ。足のことを考えた作りと私が欲していた華奢な雰囲気が合わさった、理想の靴です。ストラップ好きの私にぴったりな細いストラップ、低めのヒール、足首を支えるクッションは薄いので、あまり気になりません。専属のシューフィッターの方に丁寧に接客していただき、満足して買い求めた嬉しいお買い物でした。

本当は、もっともっとお洒落な靴が履きたいのだけど、このあたりが妥協点でしょうか。あぁ、華奢で可愛い、ヒールの高い靴が履きた〜い。


2005年04月27日(水) 流れ流れて(?)東京



自宅の庭では、沢山のバラの先陣をきって木香薔薇が咲き始めました。小さな小さな花びらの愛らしい房咲きのバラです。


さて今日は、明日の東京プリンスホテルでのフェアへ出店のため東京へ。今度は名古屋から一路東を目指し、東名高速をひた走ります。こう毎週あちこちへ移動していると、高速道路にのるのも、「普通のこと」といった感じがしてきます。そして、いつもどおり眠りこける河村を助手席に、今日もまたハンドルを握ります。

それにしても道中の新緑の美しかったことといったら!東名高速の道路上から目にする山々は、「新緑萌える、ってこういうことを言うのね。」と思えるような、まるで様々な緑色を混ぜたパレットのような美しさでした。その緑の中に煙るよな山桜のごく淡い桜色、赤紫の山つつじ。本当に日本の自然て美しいですね。こんな季節はどこかへ行きたくなりますね。

そして、眠そうな河村とともに、「旅行へ行くとしたらどこへいくか?」という話題で盛り上がります。もともと山登りが趣味だった河村は「山」派、普段は「山よりも断然海!」派の私ですが、この季節だけは、やはり新緑の山へ行きたいなぁ、と思います。

「新緑の高山へ行って、温泉なんていいなぁ。」
「穂高へ行って、稜線を歩くっていうのは?」
「だったら上高地に行って、上高地帝国ホテルに泊まりたい!」
「おととし行った金沢は?美味しい魚三昧の旅は?」

と旅の話題はつきません。が、今回のプリンスでのフェアの後は、すぐに買付けが待っているのでありました。「新緑の旅」はまたの機会におあずけです。そんなことより明日から初のホテルフェア!いつものデパートでのアンティークフェアや骨董祭とは違って、ゆったりした雰囲気でアンティークが楽しんでいただけそうです。どうぞお越し下さいね!


2005年04月25日(月) そして神戸へ

骨董祭終了後、広島を後にし、神戸へとやってきました。骨董祭の終了後に名古屋の自宅まで帰るには、あまりにも遠い為、いつもどこか一泊してから帰るようにしています。前回の昨年11月の際は、倉敷のアイビースクエアに泊まり、大原美術館へ行きましたし、今回はやはり私達の大好きな街、神戸骨董祭では何度も来ている神戸へ寄ることに決めました。今日は一日オフ。久しぶりです。



今回泊まったホテル、モントレには何度か泊まったことがあり、古い建物ではありませんが、中世のイタリアをテーマにした雰囲気のあるお洒落なホテルです。ただ、生田神社のすぐ側で、便利と言えば便利なのですが、ロケーションが今ひとつ。チェックアウトを済ますと古い建物が多く立ち並ぶ旧居留地へと移動しました。



旧居留地は、今までにも何度か足を運んだこともある海沿いの一区画です。イギリス人によって計画的に設計されたこの街は、今もなお整った街並みを守っています。今までも、このあたりの古い建物探訪をしては喜んでいた私達ですが、アーケード街好きでもある私達、今日は元町アーケードへ。



知らない街の、知らないアーケード街。すずらんの形をかたどった街灯もラブリーです。広いアーケードの中は、まるでイギリスのショップのような素敵なオーク材で出来たショウウィンドウの紳士服店、歴史を感じさせる渋い雰囲気の喫茶店、私達にとっては魅力的なお店がいっぱいです。

そういえば、震災が起こってから今年で10年。私が一番初めに神戸骨董祭へ出店のため訪れた8年程前は、まだ青いビニールシートを掛けた住宅が珍しくなく、骨董祭会場の六甲アイランドには、ずらりと仮設住宅が並んでいました。そして、あっという間に青いシートは無くなり、毎回来るたびごとに仮設住宅は少なくなり、今では全くその跡すらありません。本当に良く復興したものだと、そんなことを思い出して胸が熱くなりました。

そして、今日列車事故の起こった尼崎の事故現場のすぐ近く、名神高速を通って、無事名古屋へ帰ってきました。それにしてもなんという痛ましい事故でしょう。亡くなられた方達はどんなにか無念だったろうか、事故に遭われた方々は、どんなにか悲痛な思いをされたろうか、と事故現場と思われる場所の上空を旋回するヘリコプターを眺めながら、無事故で帰ることが出来ることを感謝せずにはいられませんでした。亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。


2005年04月24日(日) 広島のこと



赤、ピンク、赤紫、白、広島では様々な色が美しいつつじが満開です。

広島は、私達のお気に入りの街です。というのも、骨董祭の場合、夕方5時にはお仕事が終了することが、大きな理由かもしれません。私達にとって、まだ日が明るいうちに帰ることが出来るのは、稀有なことなので、ルンルンしながら帰り路につきます。

昨日の場合は...骨董祭終了後、泊まっている街の中心のホテルへ戻り、そこからは、珍しく自由行動。私達は(好むと好まざるとにより?)ほとんど24時間一緒に行動する場合が多いので、とても稀な出来事です。建築に興味のある河村は、ピースセンターを見に行くと言い、私は広島の繁華街をブラブラする為、街の中心にあるアーケードで別れました。

広島は、街の中心にアーケードが巡らされている興味深い街です。知らない街が大好きな私、思うがままに歩き回ります。広島の街には、お洒落なセレクトショップがいくつもあり、普段日本ではなかなかウィンドウショッピングする時間の無い私は、嬉々として、そんなショップの一つ一つを覗きます。そして、足を踏み入れたのが2階建ての大きな古本屋でした。

ここ数年、縁の無い古本屋でしたが、「学生の頃は、よく古本屋巡りをしたなぁ。」と思いながら、美術書、デザイン書を開け、まったりとしたディープな時間を過ごしました。そうしているうちに、アンティークに近い雰囲気の場所が!そう、心を奪われたのは「初版本コーナー」と書かれた一隅でした。ガラスケースの中には、三島由紀夫の豪華本「黒蜥蜴」や「金閣寺」。どちらも革張り、特に「金閣寺」は革張りに美しい金箔の箔押しが施されてる魅力的な装丁です。「三島由紀夫の肉筆サイン入り」との表示があって、サインのコピーが一緒に展示されています。そのゆったりとした筆跡に、「三島由紀夫ってこんな人だったのか。」と、ほんの少し彼を身近に思うことが出来ました。「鏡子の家」なんて、いったいどんな装丁がしてあったのでしょうか?「紫のクロス張りなんてぴったりよね。」などと思いつつ、古本屋を後にしました。

その後、「晩御飯は讃岐うどんを食べてくる!」と出掛けていった河村を尻目に、広島にお住まいの方なら誰でも知っているお店アンデルセンで美味しいパンと前菜のセット、そして赤ワイン一瓶を買い、ホテルへの帰路についたのでした。
広島最終日は、骨董祭終了後、東へ走り、神戸に一泊することになっています。


2005年04月23日(土) ボタン

今日は広島の骨董祭二日目。いつもは、遠く広島からはるばる神戸や京都の骨董祭へ来てくださるお客様も、今回はご自宅近くの広島の会場に来ていただき、嬉しくお顔を合わせます。以前、「体調が今ひとつ」とおっしゃっていらしたので、お元気でお目にかかれるとほっとします。
はたまた、いつもメールのやり取りだけのお客様とも始めてお目にかかることも出来ました。最後の最後まで、お名前を名乗られないので、やや緊張気味でお相手していたのですが、最後にお名前を知らされて、「やだ〜!○○さんだったんですか〜!?」と嬉しいご対面でした。



さて、今日は、最近新調したストレッチのベルベット素材のジャケットのボタンを、アンティークのボタンと付け替えて出勤です。少し大きめのイギリス製のヴィクトリアンのガラスのボタン、ラスターというシルバー色の金属性の塗料で着色してある為、まるでメタルかのように見えるガラスのボタンです。それまでジャケットに付いていたプラスチックの平凡なボタンより若干大きめだったのですが、何といってもストレッチ素材!ちゃんと伸びて、問題なくボタンを掛けることが出来ました。



とてもガラスとは思えない、繊細な細工のプレスドグラスのボタンです。残念ながら、ホームページには掲載していませんが、実はこのようなボタンも色々扱っております。エナメルのボタンも同様ですが、こんなボタンをひとつだけ、お洋服の裏側から安全ピンで留めて、ピンブローチのようにお使いいただくのもおすすめです。なかなか楽しいですよ!


2005年04月22日(金) 指輪の思い出

今日から広島での骨董祭が始まりました。広島へお邪魔するのは、今回で3回目、お馴染みのお客様、ようやくお顔を覚えたお客様、遠い広島までやってきて、皆様がお顔を見せてくださるのは、何よりも嬉しいことです。

そして今日、やはりインターネットでのお客様が親子で来て下さり、初めてお顔を拝見しました。そんな折、お母様の気に入ってくださったのは、私がはめていたリング。中央にカボッションのガーネットが埋め込まれ、その周囲をぐるっとシードパールが取り巻く、ジョージアンらしいリングです。普段、自分の所有している物をお客様にお売りすることはあまりないのですが、今日は気に入っていただいたことでもあり、ちょっとした“ひらめき”で、お譲りすることにしました。

私がこのリングを手に入れたのは、もう7年以上も前のことだったでしょうか。出会った瞬間に、存在感のあるこのジョージアンのリングに夢中になり、私の元にやってきました。その間ほとんど毎日のように私と一緒に過ごしてきましたし、このリングのお陰で(?)いつも、楽しくお仕事を続けてくることの出来た、私にとってはお守りのような存在でした。

このリングには十分長い間楽しませてもらいましたし、今回はご縁があって、愛してくださる方にお譲りすることにしました。「長い間、私と一緒にいてくれてありがとうね。」という清々しい気分で送り出しました。お譲りしたその方にも、いいえ、いつもアンティークをお譲りするお客様皆様にも、「どうぞ良いことがありますように。」との思いで送り出しています。

あぁ、また私にも、どこからか次の子(リング)が来ないかなぁ。アンティークって、本当に出会いなんですよね。


2005年04月20日(水) 冒険商人

「そう、私達は“冒険商人”。遥か地球の裏側、地の果てまでアンティークを探しに行き、日本国中を巡っては、アンティークを売り歩く...。」

と、日頃冗談で言っていたのですが、今日はまたしても“冒険商人”らしい事件が...。広島での骨董祭出店のため正午に自宅を出た私達、広島は今回で3回目。車で行くには遠いことを重々承知していたので、なるべく早く家を出たのでした。

広島まで車で走るのには、1回の給油では足りません。まず、自宅近くの名古屋のスタンドで給油し、タイヤの空気圧も一緒に見てもらいます。高速で長距離を走る前には、必ず空気圧もチェックしてもらうことを習慣にしています。そして、名古屋高速、名神高速、中国道、山陽道、と高速道路を次々と乗り継ぎ、山陽道に入った頃でしょうか、愛車“デリちゃん”(※4月4日の日記を参照のこと)が異常に振動していることに気付き、サービスで給油をするとともにチェックをしてもらいます。どうも「足回りがおかしい。」ということで意見の合った私と河村、再度タイヤの空気圧をチェックしてもらいますが、特に問題ナシ。仕方なく、またもや山陽道を走り始めたのでした。でも、振動はますますひどくなるばかりです。これはエンジンのトラブルか?と、どんどん悪い方へ想像が膨らみます。

そして、広島まであと50キロに迫った頃、山陽道はトンネルが多いことでも有名ですが、この時も5つ続くトンネルの4つ目に差し掛かった時のことでした。トンネル内を走行中、車の後部から「バーン!!」と大きな音が!「爆発!?」とびっくりした私達は、トンネルとトンネルの合間の小さな路肩に車を止め、恐る恐る見てみると...右後部のタイヤは既に破裂し、裂け裂けの状態でした。

私自身、高速でパンクするのはこれで3度目。2年に一度の割合でパンクしていることになります。パンク慣れ(?)している私は、すぐさま近くの非常電話でパンクした場所を告げ、JAFの依頼を頼みます。そこから1時間、JAFの到着を待ち、「車に乗ったままJAFのトラックで運ばれる」という貴重な体験を経て、JAFの爽やかなお兄さんにタイヤ交換をしてもらいました。毎度のことなのですが、JAFの方の感じのよさ、手際の良さには感動してしまいます。原因は、まだタイヤの溝も十分でしたので、どうやら「何か」を踏んでしまったようなのですが、実際には分からずじまいでした。

そんな訳で、スペアタイヤに履き替えた“デリちゃん”で再び高速を走り、午後9時無事に広島へ到着しました。やれやれ。こんなことが起こっても、今の生活が止められない私達。その理由は、「アンティークと旅が好き」だからかもしれません。

明日は骨董祭搬入、明後日から骨董祭です。どうぞ広島の皆さん、是非是非いらしてくださいね!!


2005年04月19日(火) はたまた明日は広島へ

明日からはまた広島へお邪魔します。広島の方々、待っていてくださいね!本当にこの4月は出張が続きます。年に1ヶ月か2ヶ月ぐらいでしょうか、こんな出張続きは。

今日は、久しぶりにサロンでたまっていた仕事を片付けます。サロンは、お客様をお迎えするアンティークをディスプレイしているスペースの他に、事務所スペースがあって、ふだん名古屋にいる時は、毎日こちらでお仕事をするのが日課です。お客様へ送る商品の発送準備をしたり、パソコンに向かったり、撮影をしたり、様々な業務はこちらでこなしています。

今日のメインのお仕事はDMの撮影。この4月末に東京プリンスホテルで始まる「美術骨董ショー」のDMの為の撮影です。こちらは、DMを手にするお客様以外の皆様にも、メニューページの画像でご覧いただけるかと思いますので、どうぞお待ちくださいね。

以前、私が一人で仕事をしていた頃、DMの撮影は愛用の一眼レフ、ポジフィルムで撮っていましたが、ここ最近DM用の撮影は、河村と二人、あれこれ相談しながら(意見を戦わせながら?)進めます。事務所スペースの一角は、私達が「撮影ブース」と呼んでいる一隅があるので、まず、私がこちらでだいたいのセッティングをし、その後、二人でデジカメのモニターを覗きながら、微妙に調節していきます。「毎回毎回、マンネリよね。」とも思うのですが、結局自分達の好みの写真はというと、こんな風になってしまいます。それを、さらに河村のMacで加工して画像を作ります。

今回は、エンジェルのジュエリーをメインに、パレロワイヤルのソーイングセットを組み合わせてみました。どんな写真になるか、どうぞお楽しみに。


2005年04月18日(月) 帰ってきました

昨日まで横浜で開催されておりました「横浜骨董ワールド」を終え、無事名古屋まで戻ってまいりました。今回も、インターネットのお客様に初めてお目にかかれたり、仲良しの仕事仲間のアンティークディーラー達に会えたり、実りの多い3日間でした。

さて、今日は久しぶりの名古屋。夕べ遅くに戻ったこともあって、午前中はゆっくりして過ごし、午後はサロンでフランス語のレッスンでした。私達のフランス語の先生は、関西出身名古屋在住、リヨンへの留学経験があり、フランス人のご主人と結婚されている20代後半の大変チャーミングでしっかりした日本女性です。

大学時代に第二外国語としてフランス語を専攻した私ですが、買付けでフランスへ出掛けるたび、「もう一度勉強し直したい。」とずっと思っておりました。ですが、国内外を問わず出張が多く、不規則な生活の私達、一般の外国語学校へ行くことは到底叶いません。そんな時、幸運にも不定期でサロンまで、わざわざ出向いてくださる先生に出会い、レッスンを受けられるようになりました。私達が名古屋にいるごく少ない時間の合間に、レッスンに来ていただいています。
今日も早速、横浜でフランスからのお客様のお相手をしたことを報告。その時の分からなかった言い回しを教えていただいたのでした。

教えていただくようになって二年近く、なかなか勉強のはかどらない私たちに、辛抱強くお付き合いして下さる先生。習ったことは、レッスン後、河村と二人で暗唱。そんな時には、学生にかえった気分になり、学ぶことの楽しさを再認識しています。


2005年04月16日(土) フランスからのお客様

今日は「横浜骨董ワールド」二日目。なんとフランスからのお客様のお相手をしました。京都の骨董祭でも外国人のお客様に接することは多いのですが、こちら横浜でも、沢山の外国人のお客様にお目にかかります。

ガラスカースの中をの覗きながら、なにやらお話をしている外国人の女性二人。よく耳を澄ますと、お話しているのはフランス語です。興味津々でガラスケースの中を見つめる彼女達に、思わず“Vous parlez Anglais?(英語を話せますか?)”と聞いたのが始まりでした。逆に彼女達は“Vous parlez Français!?(あなたフランス語話せるの!?)”と顔を輝かせ、そこからは片言のフランス語でお話ししました。エナメルのブローチを見たいと言う彼女達に「これは銀製で、1900年頃の物で...。」と簡単に説明すると“C'est guilloche?(ギロッシェなの?)”というなかなか専門的なお尋ね。結局、気に入っていただいたブローチ1点をお買い上げいただいたのでした。

“Merci beaucoup. Au revoir.”と二人を送り出し、「買付けの時にフランス語でお買い物をすることはあっても、まさかフランス語で物を売るとはなぁ...。」となんだか不思議な気持ちになったのでした。もっともっと沢山フランス語でお話し出来たらいいのになぁ。これからもより勉学に努めたいと思います!


2005年04月15日(金) 今日から横浜



今日から、横浜パシフィコで開催されております「横浜骨董ワールド」に出店しています。一昨日までは大阪、そして昨晩、横浜へやってきましたが、出張続きの私たちに、今日は嬉しいことがありました。

今日は骨董祭終了後、以前からお誘いを受けていた同じアンティークを扱っているローズコテージの小泉さん宅へお邪魔しました。ローズコテージさんは、食器やカトラリーを扱うアンティークディーラーで、プランタン銀座のアンティークバザールなどでもお馴染みですから、ご存知の方も多いと思います。

ブリティッシュテイストの素敵なインテリアの小泉家、私も河村も思わずキョロキョロしてしまいます。今日のメニューは、ご主人のお手製の鶏肉と玉ネギのカレー、水を全く加えない、という特別なカレーです。まず、前菜にチーズとご自慢のオーストラリア特産のシラー種のワイン。シラー種はオーストラリアだけで作られている発砲ワインで、すっきりと飲みやすく、でも赤ワイン特有のコクのあるワインです。その後、美味しいカレーとナンをいただきながら、アンティークのこと、イギリスのこと、夢中になっておしゃべりをしているうちにすっかり夜が更けてしまいました。

出張で外食続きの私達、束の間の家庭の味と暖かい雰囲気に、すっかりくつろいでしまいました。お客様と同様、こうした仕事仲間達も私達には大切なものです。





2005年04月14日(木) さくら、さくら



夕べ遅くに、ようやく大阪から自宅のある名古屋へ戻ってきました。年に数回の買付けや、国内出張などで、年間半分以上は自宅以外のベッドに寝ている私。「枕が変わったから眠れない...。」などということはまずないのですが、久々の自宅は、やはり良いもの。好きなお茶はあるし、嫌がる猫を抱きしめながらほっとしてしまいます。

そして、また今日は、明日からの「横浜骨董ワールド」に出店の為、横浜へ。ここ最近、あまりにもハードなスケジュールは止めよう、と自重していた私たちですが、この4月はお陰様で毎週あちこちへ行く予定になっています。

昨日までいた大阪では、お花見が出来ず残念だったのですが、今朝、朝食をとろうと自宅のベランダ(あえて私達は「テラス」と呼んで、パラソルの下、朝ごはんを食べるのがお気に入りです。)へ出た途端、母が大事にしている枝垂桜が満開でした。ソメイヨシノとは少し趣の違う、ほんのりピンクの可愛い花房です。やっとやっとお花見が出来て、とても嬉しかったので、これで思い残すことなく横浜へ出かけられそうです。


2005年04月13日(水) さらば大阪!

いよいよ大阪のお仕事も、今日が最終日。せっかく大阪の街やお客様に少し慣れてきたのに、もうおしまいなんてとっても残念です。でも、これがいつものこと、私達の宿命というか、いつもその土地やお客様を惜しみつつ、旅から旅への生活を続けています。

昨晩は、やっとお花見が出来るのを楽しみにしていたのですが、結局、花冷えと雨の為、残念ながらかないませんでした。でも、きっと今晩、車で名古屋へ帰る際には大阪の環状線上から、大阪城の桜が見えるのではないかな、と少し楽しみにしています。

さて、大阪デビューの今回でしたが、公私ともども楽しく過ごさせていただきましたので、(実は毎晩、大阪の美味しい物ばかり食べ歩いて、幸せなひとときを過ごしました。)またチャンスがあれば、是非次回もお邪魔したいと思っています。大阪の皆様、お世話になりました!

さぁ、明日の晩は名古屋へ帰り一泊して(自宅なのに「一泊」なんて...)翌日「横浜骨董ワールド」に出店の為、横浜へ向かいます。どうぞ横浜の皆様、待っていてくださいね!


2005年04月10日(日) オレンジレッド その2



近頃、オレンジレッドのコーラルに惹かれているお話は先日も書きましたが、時を同じくして、母が祖母から譲られた珊瑚の帯留めを持っていたことを思い出し、私も使わせてもらうことにしました。

もともとは帯止めだったものですが、祖母が亡くなってから、母が貴金属業者に加工に出し、今ではペンダントトップの形をしています。今となっては詳しい年代は分かりませんが、明治生まれの祖母が愛用していた帯留めですから、昭和初期ぐらいでしょうか?けっして立派な物ではありませんが、小さな桜の花の彫られた今の季節にぴったりの優しい帯留めです。繊細で、こなれていて、アイボリーやコーラルなどの彫刻のジュエリーをお客様におすすめする時にもよく言っていますが、ヨーロッパのアンティークと同様に和の物でも、「彫り物なら断然古いもの!」という感じがします。今日は、この「元帯留め」ペンダントにアンティークの9Kのチェーンを合わせてみました。

祖母が亡くなったのは私がまだ2歳の頃でしたので、私自身の祖母の思い出は、ほとんどと言っていいほどありませんが、身内の女性達が愛してきた物には、何か暖かいものが宿っているような気がします。


2005年04月09日(土) ロイヤルウェディング

チャールズ皇太子、とうとうカミラ・パーカー・ボウルズさんと結婚しましたね。なんと30年の付きあいといいますから、「よくもまぁ、長かったわね。」「あら、本当に結婚したのね。」と思ってしまったのは、私だけではないはず。そのうえ、ローマ法王の葬儀で結婚式の日取りが一日延期になるなんて、「よっぽどついていないのね。」とも思ってしまいます。

そして、今回チャールズ皇太子と結婚したことで、ダイアナ元妃が使っていた称号「プリンセス・ウェールズ」でなく「コーンウォール公爵夫人」になった(将来、皇太子が国王に即位しても「クイーン(王妃)」の称号は使用しない。)カミラさんが、いかにも「イギリスのおばちゃん(!)」という雰囲気なのも手伝って、イギリス本国でもどうも盛り上がらなかった様子。(そんなことはご本人達にはどうでも良いことかもしれませんが。)

そのイギリス本国ですが、今だにダイアナ元妃の住まいだったケンジントンパレスに行くと、ゲートには彼女へ奉げられた花束が沢山置かれていますし、ロンドンの郵便局ではダイアナが微笑む切手がメモリアルとして売られていて、実際の彼女がどのような人だったかはともかく、イギリスでのダイアナ人気はいまだ健在なようです。そして、何よりもあの離婚騒動で連日イギリス中の新聞を賑わせていたことや、例のパリでの悲惨な結末を思い出すと、今回のチャールズ皇太子の結婚について「何だかねぇ。」と思ってしまうのは自然な感情のように思います。

果たして今回の出来事、ダイアナは天国からどう捉えているのでしょうか?次回の買付けでは、率直で現実的なイギリス人達がどう思っているのか、イギリスの知人達に是非インタビューしてみたいと思います。

英国王室についてはこちら



2005年04月08日(金) オレンジレッド



今日も、昨日同様、メールだけのやり取りをしていたお客様に初めて出会えた嬉しい日でした。それまではメールやお電話だけのお付き合いでも、お目にかかると、ぐっと近しく思えてしまうところが、アンティーク好き同士の仲かもしれません。

最近、春の陽気のせいでしょうか。明るいオレンジ色に心惹かれます。今日は、アンティークのシルクのブラウスに合わせて、商品のコーラルのピアスを少々拝借してしまいました。明るいオレンジレッドのローズの彫刻がチャーミングなピアスです。日本の珊瑚ですと真っ赤な色合いが好まれるようですが、アンティークの物は地中海産のオレンジレッド、イタリアで細工された物が多いようです。普段、レッド系の真っ赤な口紅が大好きな私ですが、今日はコーラルに合わせて、シャネルのオレンジの口紅74番と合わせてみました。


2005年04月07日(木) 今日からフェア始まる!

いよいよ今日から大阪の阿倍野近鉄本店での「アンティークバザール」が開催致しました。初めての大阪、初めてのデパートで、ドキドキしている...と先日も書いたのですが、今日はホームページをご覧いただいているお客様が何名が来て下さり、とても励まされました。

特に今までメールのやり取りしかお付き合いの無かったお客様と実際にお目にかかれることは、もう“感激モノ”で、単純な私は嬉しくなって、ついつい舞い上がってしまいます。そんな訳なので、もし会場にお越しになられましたら、是非是非さかざきにお声を掛けてくださいね。

拘束時間の長いデパートのお仕事ですが、明日も頑張ります!


2005年04月05日(火) “デリちゃん”



いよいよ明日、近鉄百貨店阿倍野本店で開催されるアンティークバザールに出店するため、車に荷物を詰めて名古屋から大阪へ向かいます。私の愛車“デリちゃん”ことトヨタ・デリボーイは、可愛いグリーンのワンボックス。私の元にやって来て8年余りになります。私と一緒に北は北海道、南は福岡まで、全国を行脚し、走行距離は既に14万キロを超えました。この“デリちゃん”、私にとっては、大事な大事な仕事仲間、パートナーの河村よりも昔からの仲なのです。
そして、車に乗るとすぐ眠くなってしまう河村を助手席に、運転大好きな私がいつもハンドルを握っています。

実は、今まで神戸、京都など数え切れないほどの関西方面のお仕事をこなしてきましたが、なんと大阪は今回が初めて!少しドキドキしています。大阪の方々、是非是非遊びにいらしてくださいね。そして、どうかお手柔らかにお願いいたします。(笑)


2005年04月04日(月) 二部咲き



ついに桜が咲き出しましたね。今日、外出した際に二部咲きの桜を見つけ、嬉しくなって思わず近寄って見に行ってしまいました。自宅の庭では、ウグイスの声も聞こえますし、暖かい日差しに、思わず心も浮き足立ってしまいます。

さて、昨日のことですが、私達の知人が名古屋の清水口という場所に、小さなお店をオープンさせ、お祝いにお邪魔しました。北欧の雑貨が大好きな冨田はるみさんは、私達よりもずっと若いけれど、とても聡明で素敵な女性です。彼女が自分の足で北欧で見つけてきたアンティークやビンテージの数々が素敵にディスプレイされた清潔感溢れるスペースは、とても初々しく、思わず自分が今のお仕事を始めた頃が思い出されました。

沢山のお客様やお花に囲まれた彼女、きっと昨日という日は、彼女の中でずっと忘れられない日に違いありません。彼女のお店perchはサイトもあります。興味がある方は是非一度遊びに行かれて下さい。


2005年04月03日(日) エンジェルコレクションのはじまり(私自身のこと)

さて、なぜアンティークのお仕事を始めるようになったかというと...。話は約10年前へさかのぼります。学生時代、日本画を専攻し、卒業後も東京在住の師について制作活動を志し、働きながら絵を描く生活を送っていた私は、当時、日展という公募展に出品したり、絵を描く仲間でグループ展を開いたり、(今思うと「なんと大胆な!」と思うのですが)そういったグループ展を銀座の松屋や大阪の大丸で開催したりして制作活動を行なっていました。

日本画というのは、岩絵の具という顔料を膠で溶き、それを麻紙と呼ばれる麻の繊維で出来た和紙に描くのですが、絵の具にしても、紙にしても、画材は油彩以上に非常に高価です。また、昼間は仕事がありますから、制作活動は毎晩夜遅く、世の中が寝静まってからになります。「仕事をしなくては絵の具も買えず、仕事をしていては描く時間が無い」というジレンマに陥った私は、自分で働く時間をコントロールできる仕事は無いものかと考え、趣味で作ったアクセサリーを雑貨店に卸していたことも手伝って、「アンティークを仕入れてみよう!」と、後先を考えず、思い立ったのでした。そして、当時フローリストの勉強にイギリスへ留学していた友人を頼って、アンティークの買付けに日本を飛び出したのが、エンジェルコレクションの始まりです。その後、お客様を含め、様々な方々お世話になり、現在のエンジェルコレクションとしても私が存在しています。

その時お世話になった友人は、その後日本へ帰り、フローリストとして活躍していましたが、現在ではなんと三つ子の男の子のお母さんとして毎日忙しい日々を送っているようです。かくいう私は、エンジェルコレクションを軌道に乗せるまで、あまりにも忙しく、本末転倒というか、結局もともとの理由であった絵を描く時間など、これっぽっちも無くなってしまいました。大切だった画材は、すべてしまってしまいましたが、いつの日かおばあさんになって、アンティークの仕事のかたわら、また絵の具を溶いたり、絵筆を持ったりすることが、私の夢です。

現在、絵を描くことはなくなってしまいましたが、アンティークをセレクトするという行為、物を選ぶという行為は、絵を描くこと、物を作ることととてもよく似ている、と感じています。


2005年04月02日(土) エンジェルコレクションのはじまり(カフェ・リヴゴーシュのこと)



エンジェルコレクションの始まりは、とあるカフェの一隅でした。蔦の絡まったレンガの外壁、表の葡萄棚、静かな音楽が流れ、小説家がカウンターで原稿を書く、そんなカフェの一角を借りて、買付けてきたアンティークの展示会を始めたのが約10年前のことです。

もともと「店を持つ」という概念の全く無かった私は、その後も展示会形式を手段として、ギャラリーやカフェ、デパートや骨董祭など様々な場所で、様々なお客様のお世話になり、ようやく昨年サロンを構えることとなりました。

「左岸」を意味するカフェ・リヴゴーシュは、そんなエンジェルコレクションの発祥の地です。パリの左岸にあるような、そこだけずっと時間が止まっているような、アンティークにぴったりの独特の雰囲気を持っていた空間でした。20余年もの間、多くの人々に愛されたカフェ・リヴゴーシュですが、残念ながら数年前に幕を閉じ、この世からは煙のように消えてしまいました。

そこで出会った人々、過ごした時間は、私の中では、忘れられない人生の一コマです。


2005年04月01日(金) まずは簡単にプロフィールから...


 
まずは簡単にプロフィールから...はじめまして。アンティークのお仕事「エンジェルコレクション」を始めてはや10年。やっと「この道10年」に突入したアンティークディーラー、魚座の女さかざきです。

魚座は、12星座の中で一番「境界線を定めない星座」なのだそうです。21世紀を迎えた現代からアンティークが実際に使われていた19世紀まで、自由に時間を超え、国境を越え、皆さんにアンティークをご紹介することを喜びにしています。これから、日々のこと、アンティークのこと、つれづれに綴っていく予定ですので、どうぞ宜しくお願い致します。


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