あなたへ...mai

 

 

雪 - 2004年12月31日(金)

今日は雪予報が出ていたので朝から仕事に行きました。
けれど最後まで居るわけにいかず、13時には会社を後にしてとりあえず昼食をとりました。少しは体重戻さないと体力が厳しい。

丁度会社を出る頃に雪が本降りになりました。
しんしんと積もってくる雪に不安を覚えながら待ち合わせの喫茶店に急ぎます。
店内はがらんとしていたよ。
まだスーツも夏物を着ていた頃、あなたと早朝お茶をした喫茶店。
仕事の不安で眠れない夜を過ごしたあなたの疲れた顔が私を見つめて笑顔に変わる。私と逢うことでそんなに笑顔になるあなたを見ている私の方が幸せを感じたよ。

窓の近くの席に座りアメリカン珈琲を注文すると、雪が降る景色を眺めて楽しんだ。見ている分には綺麗なものだね。
約束の時間を20分過ぎたころだろうか、あなたからの連絡で来れないとのこと。そん予感はした。
やはり顔が分かってしまうとリアルになるもの。私も怖い。
午前中くれた電話でもあなた言っていたものね。
電話を切った後、年末の残りの買い物を済ませるために家路についた。

帰りのバスの中でまたあなたからの電話。
一人きりになったバスの中、小声で話す。
”良いお年を...愛してるよ”と言ったあなたに、同じ思いを言葉に出来ず黙ってしまった。”言ってみろよ”とおどけるなたたがいじわるだった。
だけどあなたの明かるい声を聞いたら元気になった。

私も愛してるよ。



...

約束 - 2004年12月30日(木)

今日、本当は午後から会社に行こうと思っていたけれど、「たまには休みなさい」と言う言葉に、休むことにした。
31日が雪の可能性もあると分かっていたこともあるし、今朝は寒さで仕事が忙しい状態になったことも分かっていたので出勤は31日に変更した。
明日は早朝から出勤だ。
ぼんやりと布団の中で温かさを楽しんでいると、あなたからの電話。
”おはよう”の声にふんわりとした安心感が広がる。
昨夜、私が送ったメールを読んでか、未来に対する不安を持っていることについて、安心するようにと言ったね。

いじわるだったと思う。
けど、本当に未来はどうなるか分からない。
英の生活する状況も変わり、もしかすると気持ちも変化するかも知れないから。そうなった時に私はどうなるのかな。
そう考えたら不安で居た堪れなくなり思わず涙が溢れてきた。

けれど、あなたはたとえ未来が良い状態であったとしても私を選んでくれるという。それは変えられないことだと言う。だから安心して欲しいと。
言葉だけの不確かなことで信用しろなんて虫が良いけれど信じて欲しいと。だからもう泣かないで笑って頑張ろうと言ってくれた。

きっとまた私と逢えるようになると約束をくれた。

明日、先日会うはずだった方と、明日改めて会うことになった。
あなたも来るという。
一人で頑張らなくちゃいけない。


...

安心 - 2004年12月29日(水)

今日、4時間程話し合いのために喫茶店に居たけれど、目的の人は来なかった。雪になったり雨になったり忙しい風景をぼんやり眺めていたよ。
不思議と退屈ではなかった。
あなたとの思い出や、これから話し合うための心の準備を何度もしていたから...。
でも3時間半経過した時点でふと不安になった。
何か事故に遭っているのでは無いか?
更にケンカが進んで大変なことになっているんでは無いか?
だって、昨夜のあなたの電話の声、あきらかに憔悴しきっていたもの。
一度不安に思うと堪らなくなってお兄さんに連絡を頼んでしまった。
それしか方法が見つからなかった。
幸い無事に居ることが分かって安心した。
けど呼び出しているのだから変更の連絡くらいくれても良いだろうと思う。
私、不安に思わなかったら閉店するまで居たと思うよ?
丁度夕方から友人との約束があって4時間に留めておいたけど...。

友人と合流して食事をした。
皆私が痩せ過ぎてしまっていることを気にしていたけれど、今は胃が受け付けない状態。少しずつ量を増やして少し元気に見えるようにしないといけない。
失恋したことは友人に話した。
もっと我侭を言えと叱られた。
我慢してばかりでお利口さんやってるなんて良くないと。
そうなのかな。
詳細は話していない。話せない。

友人は奪えと言うけれど、どうしてもあなたの事、仕事の事を考えると今は我慢するしかないもの。
信じている私を馬鹿だと言っていた。
だけど今は1%の確立しかないことでも縋りたい心境なんだ。それが無いとせっかく自分で立っていられる支えが外れてしまうもの。
あなたの言葉を信じることで今は前を向いていられるのだから。

食事の最中にあなたの電話。
ケンカしていて来れなかったそうだ。
別に頭には来ていなかったので、そうなんだと軽く聞いていた。
それより、昨夜より元気のありそうなあなたの声を耳にして安心したよ。

食事も終えて帰宅途中、またあなたから電話が鳴った。
やっぱり普通に話すあなたに少しいじけて”逢いたいよ”と文句を言ってみた。仕方ないことは十分分かっている。
けど、少しすねてみたかったの。ごめんね。

バスが来たので途中で電話を切ると、すかさずメールを入れてくれたね。
愛してるって、頑張ろうってメッセージが嬉しかった。

あたしも愛してる。





...

明日 - 2004年12月28日(火)

今日は仕事納めでした。
簡単な納会を1時間程度で抜け出して会社を後にしたよ。だって、早く帰らないとあなたが心配するもの。
変える途中、あなたに逢いたくて堪らなくなった。
長い年月の間、あなたの気持ちが私から離れたらどうしようって。もし、その時が来てもあたしを選んでくれなかったらって。
不安に思う私をあなたはきっと怒るかもしれないけれど、本当は不安で仕方ないんです。

明日、話し合いの時、あなたに心配掛けさせないため、少しでも顔色良く見せるために早々にお風呂に入ろうとした時、携帯の着信音。
あなた用の音にびっくりして出るといつものあなたの声が聞こえた。
明日の時間のことかと思い緊張が走り、あくまでも仕事用に会話をしたけど、あなたの様子が少しおかしい。
苦しいの?
あなたの押し殺してる声が聞き取れず、なんども聞きなおした。

たぶん、泣いてる?

堪らなくなって大好きだと、愛してると言ってしまった。
けど、あなたの言葉が聞き取れないよ。

聞き取れない。


...

希望 - 2004年12月27日(月)

駅から会社への道、足取りが重かった。
一緒に歩いた風景のあちこちにあなたの影を探したよ。
いつもおはようメールが来る時間になると”もしかしたら...”と塵にも等しい期待に携帯を手に持っていた。
あと少し、あの角を曲がれば会社が見える。

携帯の振動とあなた用に設定した着信音にびくり体が震えたよ。
だってもう鳴らないと思っていたから。
携帯の向こうから久しぶりのあなたの声。
別れの言葉の後のやさしい口調。
嬉しかったけど、どう話をしたらいいか分からなかったよ。口から出た言葉は”わたしどうしたらいい?”だったね。
色々しなくちゃいけないこと沢山あるだろうし、会社辞めなくちゃいけないとか、何処まで話が進んでいるのか分からなかったから。

近くの店に入って久しぶりのあなたの顔を見た。少しやつれた印象。顔色も悪かった。きっとあなたはあなたで大変なんだろうね。
私は怖くてまともにあなたの顔を見れなかったよ。変に思ったよね。けど、怖かったの。凄く。もう顔を見るのも最後かもしれないと思っていたのに。

話をしていくうちに今も変わらず私だけを愛しているって言ってくれた。
思わず涙が溢れてしまった。
嬉しかった。それだけでもう十分だった。
だけどあなたはそれ以上の希望をくれたんだよね。
すばらくの間頑張ってくれって。いつかきっとまた...って。
待っててもいいって。

その後、見た空の青さは忘れない。
冷たい空気を胸にいっぱい吸い込んで深呼吸した。
会社への足取りも楽になった。長い間苦しいけど、約束があれば頑張れるから。やっぱり気持ちは止められないから。

新しい約束を有難う。


...

あなたへ - 2004年12月26日(日)

24日の朝、あなたからの電話を貰ったけど、上手く話しができませんでした。余りにも唐突に別れとなってしまって、どうしたらいいか全然分からなかった。正直今も分かりません。状況がどうなっているのか分からず私はどうしたらいいのか困惑しています。

24日と25日の二日間、会社を休みました。
身体に力が入らなくて、急に一人きりになった孤独に押し潰されそうで、不安で、助けて欲しいのにやっぱり一人で堪えなくてはならなくて。
どうしよう、どうしようって、ずっと布団に包まってぼんやりと二人で過ごした日々を思い返していました。
不思議と涙が出なかったのは余りにも急すぎたのと大切なものを失った実感がまだ沸かなかったのかも知れません。
何度も出せないメールを打って、スケジュールを追っては小さな思い出を探した。そうしてみるとなんて多くの時間を一緒に過ごしてくれたのかと思いました。
私、大切にされていたんだね。

初めてあなたを追って沼津まで行った。
電車の中で不安で凄く怖かったけど夜のドライブは楽しかった。朝も一緒に会社まで行ったのも覚えてる。
お誕生日の旅行もあんなことは初めてで、海に浮かぶ月夜にレストランの明かりを消してもらうなんて我侭もしたよね。感動でした。今までに無いスペシャルなイベント。
夏休みの後からは急激に一緒の時間が増えて、あなたにどんな心境の変化があったのか分からなかったけど嬉しかった。
それから色んなところ一緒に行ったよね。

好きと言ってくれたこと、愛してるって言ってくれたこと。うそをつかないあなたの言葉だから重くて、大切で、本当に嬉しかった。
私がなかなか愛しているって言えなかったこと、ごめんなさい。
別れの時の自分の逃げ場を作っていました。
そんな時に自分自身に掛ける呪文だったんだ。『別に愛してたわけじゃない。これは愛には至っていなかったんだから』って…。
けど、一緒に過ごすうちに溢れてく気持ち、あなたしか信じられない自分が居たこと。そんなことが愛している気持ちを口に出させてくれました。

外は夕暮れに近づいてきました。
もう休日に職場に来てもあなたの姿を見ることは無いのかな。
物音がする度に振り返り足音を探してしまいます。
ベランダであなたがタバコを吸う時の風景を試して見ました。
やっぱりあの場所は風が強くてあまり好きじゃない。
エレベータに乗るとき、ドアが開いたらあなたがいるんじゃないかとどきどきした。乗って移動するとき、あなたがくれる内緒のキスを思い出して涙ぐんでしまった。

今度、独りで山下公園に出かけようと思います。
始まりの場所で、あなたが愛してると囁いてくれた場所。
今でも好きな気持ちが止まりません。

月曜日は来るのかな。
どんな顔したらいいか分からない。
けど、何かしなくちゃいけないことがあるかも知れないから私も朝は来なくちゃいけないと思う。直行で挨拶周りに逃げようと思ったけど、2日間も休んだしダメだよね。
どこまで話が進んでいるのか分からないからとても怖い。
不安で胸が潰れそうです。
あなたや私、会社を辞めなくちゃならなくなったらどうしよう。
それよりも心配なのは職員の人たちに全て分かって、信用をなくすこと。
とりわけお兄さんにはなんとお詫びしていいかも分からない。
えらそうなこといつも言って仕事させてるくせに、私のしたことは信用以前のことだよね。

でも、私にはあなたが必要だった。後悔はしていないんです。
楽しい思い出、やさしい温もり、傍にいるだけで安心できるいくつもの大切なものをもらえたから。
本当は今でも必要です。けどこれからは独りで耐えなくちゃいけない。
心細いよ。怖いよ。助けてよ。
何日も鳴らない電話を待ち続け、これからはずっと“おはよう”も“おやすみ”も“帰るよ”のメッセージも来ることは無い。
どんな形でもいいから傍にいたい。職場でだけでも顔を見て様子が分かれば安心なんです。それだけで以前のように振舞えるから。それ以上望まないから。

最後にありがとうって言える機会はあるのかな。
幸せでしたって、ありがとうって、今もこれからも愛していることを伝えたい。



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