ゲンゾー日記
2006年01月31日(火)  水たまり 

さて3日前・・・
確かこの日は雨が降ったのだった。
ここのところずっと雨が降っていなかったので、本当に久しぶり
の雨であった。

雨の日はひなたぼっこができなくてつまらないのであるが、ずっ
と庭の隅や道沿いに残っていた雪がこの雨で全部溶けたので、ボ
クは少し嬉しかったのを覚えている。

この日はボスとアキコがトウキョウに用事があると言ってクルマ
に乗って出かけてしまったので、ボクは雨の中ひとりでオルスバ
ンをしていた。
つまらないので庭にできた水たまりを覗いたりして遊んでいたが、
あの時水たまりの中にてっぺん杉がいて驚いたのだった。

てっぺん杉はあの時、水たまりの中で何をしていたのだろうか。
久しぶりの雨を喜んで水浴びでもしていたのかな。


2006年01月30日(月)  怒濤のような 

アキコの日記さぼり病には困ったものである。
またまた日記をさぼりまくったのである。

アキコは日記をさぼっていたことについて「怒濤のように忙しか
ったんだよ」と言い訳をした。
「怒濤」というのは荒れ狂う波のことだそうである。

そう言えばボクはこの前、生まれて初めて海というところへ行っ
て大きな波の音に驚いたのであった。
ボクが驚いた波はごく普通の波だったらしいので、怒濤というの
はあれよりもすごく大きな波ということになる。
ボクが見た波だってかなりの迫力だったので、あれよりもすごい
波のように忙しかったアキコはどんな状態にあったのか、ボクに
は想像もつかないのである。

アキコが難しいコトバを使ってボクを何となく煙に巻いたので、
ボクは仕方なく4日もさかのぼって日記を書くことになった。

この日は確か、ものすごく暖かい日だった。
気温が18度くらいになって、ボクはポカポカのお昼寝を満喫し
たのだった。
そう言えば、きれいなツバキの花も咲いていた・・・はずである。


2006年01月29日(日)  サルノコシカケ 

雪が溶けた後、ボクは庭にあるアマガキの木の根元に変てこな
ものが生えているのに気がついた。

これはサルノコシカケというキノコの仲間らしい。
血をきれいにして体の毒を洗い流してくれる働きがあるので、
漢方薬としても人気が高いものらしい。
木に生えて、サルが腰掛けられそうな形をしているから、そん
な名前がついているのだそうである。

前に、ボクが散歩道の途中で木の切り株から生えているのを見
つけて日記に書いた時、ボスのオカアサンが「あれはサルノコ
シカケじゃないかしら」と言っていたそうである。

前回はボクの庭ではなかったので採ることはできなかったが、
今度はボクの庭に生えたので、大きく育ててオカアサンにプレ
ゼントしようとボスが言っていた。
大きく育ててオカアサンにあげるので、オカアサン、待ってて
クダサイ。
ボクもおしっこをかけないようにイタシマス。


2006年01月28日(土)  ホームセンター

この日、ボクはホームセンターという所へ行った。
前に一度だけ行ったことがあるが、ホームセンターというところに
は固くて冷たい地面に覆われた広いチュウシャジョウというのがあ
るのである。

チュウシャジョウの向こう側にある建物がホームセンターというも
のらしいが、犬は入ってはいけないらしいので、ボクは入ったこと
がない。

ホームセンターには園芸館というのがあって、そこにいろいろな木
や花が置いてあるというのでボクも行ってみたかったのだが、犬だ
からダメなのだそうである。
犬を差別するとはけしからんホームセンターである。
さらにアキコは「犬を連れていっても良い所でも、ゲンゾーは連れ
ていかないよ」と厳しいことを言った。ボクが興奮して走り回ると
でも思っているのだろうか。
ゲンゾー差別とはけしからんアキコである。

それにしてもボクはホームセンターの中がどうなっているのかが気
になる。
ホームセンターにいる時のボクは後ろ向きの写真しか撮れないので
ある。
ああ、一度でいいからホームセンターの中を走り回ってみたい。


2006年01月27日(金)  ヘクソカズラの実 

アキコが日記をまた3日もさぼったのである。
ダメなアキコである。

アキコに「3日さかのぼって日記を書いて」と頼まれたのだが、
ボクは雪が溶けてからポカポカのひなたぼっこばかりして過ご
していたので3日前に何があったのか、よく覚えていないのだ。

そう言えば、散歩の時にサオトメ殿(ヘクソカズラ)に実がな
っているのを見つけた気がする。
サオトメ殿の実は橙色のような茶色のような、暖かい色をして
いたが、だいぶ乾燥してしまっているようだった。
ボクがもっと早く気がついていれば、もっと艶やかなサオトメ
殿の実を見ることができたのに、残念なことをした。

サオトメ殿の本名「ヘクソカズラ」は、その実が屁や糞のよう
に臭いからついた名前だというので、ボクは確かめようと思っ
たのだが、せっかくの良い天気の日に鼻が曲がってしまっては
いけないので、遠慮しておいたのだった。
もしボクがあの時、サオトメ殿の実のニオイを嗅いでいたら、
忘れられない思い出になったかもしれないのに、これまた残念
なことをした。


2006年01月26日(木)  おひさま犬 

ボクの庭の雪はまだ少し残っているが、雪が降ってからずっと
濡れっぱなしだったボクのベッドがようやく乾いた。
ベッドや土が濡れている間、ボクはまともにお昼寝もできなか
ったのだが、今日やっとお昼寝ができるようになった。

今日はアキコがベッドの上に毛布を広げてくれた。
ボクは久しぶりに足を伸ばしてゆっくりお昼寝を楽しんだ。

ずっとズカンソクネツに凝っていたボクであるが、久しぶりの
お昼寝はズネツソクネツでとにかく暖かい昼寝にしてみた。
だが、やはりズカンソクネツも捨てがたいので、足の方をより
暖かくしてみた。
お日さまをいっぱいに浴びながらのお昼寝は本当に気持ちがい
い。

ずっとどろんこのニオイだったボクも、今日はお日さまのニオ
イがするおひさま犬になった。
こんな風にお日さまを浴びてお昼寝ができるのは、本当にあり
がたいことである。
暖かいお日さまの光を浴びてお昼寝を楽しむと一句詠みたくな
る。

ありがたや ボクも毛布も 日の匂い


2006年01月25日(水)  畑の雪 

ボクの庭の雪はだいぶ溶けてきたが、お隣の畑の日が当たらない
ところには、まだまだ雪がたくさん残っている。

写真は菜の花畑の雪である。
菜の花の上にこんもり積もった雪は溶けたのだが、まだ土の上に
は雪がたくさん残っている。

いつもの年ならもう菜の花が咲き始めている頃なのだが、今年は
寒いので、まだまだ小さくてつぼみもできていない。
この菜の花たちは、もう2回も雪をかぶっているのだから、なか
なか花が咲かないのも仕方がない。

たくさん雪をかぶったので、枯れてしまったらどうしようかとち
ょっぴり心配していたのだが、雪が溶けてきて菜の花もだんだん
緑色の元気な葉っぱに戻ってきた。

寒さに負けず、頑張って花を咲かせてほしい。
がんばれ!菜の花!


2006年01月24日(火)  冬の噴水、再び 

昨日の夜はとても寒かったので、今朝ボスの家の水道は凍ってまったく
出なかったらしい。
ボスとアキコは「トイレにも入れない」と困り顔のままお昼頃出かけて
行った。

ボスとアキコが出かけた後の出来事である。
急に小屋の後ろでバリバリという音がして、水道のジャグチからビャー
ビャー音を立てながら水が噴き出してきた。

冬の噴水は今年2回目である。
今回の噴水はジャグチというところの丸い部分が裂けて、そこから水が
噴き出したのである。
水道管というヤツはこの前グルグル巻の太っちょにされていたので裂け
なかったが、今度はジャグチが裂けたのだ。

ジャグチはタオルで巻いてあったが、タオルを通して水がビャービャー
出てくるし、誰も直してくれないしで、ボクはとても困り果てた。
今度はボクがひとりぼっちで庭を右往左往することになった。
前に噴水が起こった時にボスもアキコも困っていたのに喜んだからバチ
が当たったのだろうか。
今回の噴水はボスとアキコが帰って来るまで何時間も続いてからようや
く止まったのだった。


2006年01月23日(月)  冬晴れ 

今日はよく晴れて、空がとても青かった。
庭の柿の木を下から見上げると、枝の間から日が射してとても
きれいな空だった。

こんな日を「冬晴れ」と言うのだとボスが言っていた。
ボクの庭や散歩道にはまだまだ雪が残っていて、お日さまの光
が反射してとても明るい。
「冬晴れ」というコトバは今日知ったばかりだが、今日はなか
なか良い「冬晴れ」じゃないかと思う。

ボクの庭の雪はもうガチガチに凍ってしまって、雪と言うより
も氷と言った方が正しいような姿になってしまったが、明るく
光る庭はなかなか気持ちがいい。

これでもう少し暖かくて、毛布を広げてお昼寝できる庭だとい
いのだが、ボクの庭は雪氷があって寒く、毛布を広げられない
くらい氷や冷たい水で埋め尽くされているのである。
男らしいボクは弱音は吐かないが、でもちょっと寒いのである。


2006年01月22日(日)  雪・雪・雪 

昨日の夜降った雪はボクの庭にも散歩道にも、驚くほど積もった。
こんな雪は生まれて初めてのことである。
やっぱりボクがいつもオリコウにしているから雪の神様がご褒美
をくれたのだろう。
雪の神様も大サービスである。

朝の散歩では、誰も足あとをつけていない真っ白な雪の上にボク
の足あとをたくさんつけてきた。
振り返るとボクが歩いて来た通りにボクの足あとが続いていてと
ても面白かった。

散歩から帰った後はアキコと雪合戦をして遊んだ。
アキコが丸めて投げてくる雪玉をボクが上手に避ける遊びである。
アキコばかりが雪玉を投げて、ボクが避けてばかりなのはちょっ
と不公平な遊びのような気もしたが、雪玉を避けて遊ぶのはなか
なか楽しかった。

お日さまが照ってきたが、雪はまだまだ溶けずに残っている。
また明日も雪で遊ぶのが楽しみである。


2006年01月21日(土)  雪だるま 

今日、昼間はみぞれだったが、夕方から雪になった。
今も雪はどんどん降っていて、ボクの庭にも大好きな雪がどんどん
積もってきている。

カモガワの中でも雪が降っているのはボクの住んでいる地区だけら
しい。近くなのにアキコのジッカでは1日中雨のままらしい。
きっと雪が好きなボクのために雪の神様がたくさん雪を降らせてく
れているに違いない。

雪がたくさん積もったので、さっきアキコがボクのために雪だるま
を作ってくれた。
雪を丸めて2つ重ねて小石で目玉をつけただけの簡単なものである
が、ボク専用の雪だるまというのは嬉しいものである。
いつもはボクが届かないぎりぎりのところにいろんなモノを置くア
キコであるが、今日は特別サービスでボクが届くところに雪だるま
を作ってくれた。

写真撮影が終わった後、さっそくボクは雪だるまと闘ってみた。
雪だるまは冷たかったがとても弱いヤツで、ボクの攻撃を受けて
一瞬でただの雪になった。
明日はもっと大きい雪だるまと闘ってみたい。
明日は大きい雪だるまをお願いシマス。


2006年01月20日(金)  ナンテン 

ボクの庭にはナンテンの木がある。
小さくて赤い実がたくさんなる素敵な木である。
いつもナンテンの葉は紅くならないのだが、今年は実と一緒に葉が紅く
なってとてもきれいである。

ナンテンの葉には防腐効果があるらしい。
ナンテンの葉を乗せておくと食べ物が腐らないので、下痢などの予防に
なって「難を転じてくれる」からナンテンという名前がついているらし
い。「難を転じる」というコトバはボクにはちょっと難しい。

ボクや人間は食べないが、小さい鳥がよく庭に来てナンテンの実を食べ
て行く。
ナンテンの実にはちょこっと毒があるそうなのだが、たくさん食べなけ
れば大丈夫なくらいの軽い毒なのだそうである。

ナンテンの実がおいしくて毒もなければ、鳥がナンテンに居座ってたく
さん実を食べてしまうが、少しだけしか食べられないようにちょこっと
毒にしておけば、少しだけ食べた鳥がよそに行ってナンテンの種が入っ
たウンチをするのだそうだ。
自分の種を遠くまでたくさんばらまくために、ナンテンはちょこっと毒
なのだそうである。
とても賢い木である。

でも、もし食いしん坊なボスやアキコがナンテン好きだったらきっとお
腹いっぱいナンテンを食べて毒にあたってしまうに違いない。
ナンテンは鳥だけが食べる実で良かった。


2006年01月19日(木)  サザンカ 

写真の花はサザンカである。漢字で「山茶花」と書く。
中国語では「山茶花」はツバキのことらしい。
サザンカはツバキの仲間で葉っぱも花もそっくりである。
きっとサザンカとツバキを間違って名前がごちゃごちゃになって
しまったに違いない。

見分ける時は、花がぼたっと丸ごと落ちるのか、花びらが1枚ず
つ落ちるのかで見分けるといいらしい。
花びらが1枚ずつ落ちるのがサザンカである。

このサザンカは日本原産で、なんと英語でも「Sasanqua」という
らしい。すごい。
外国でも同じ名前で通用するとはなかなか国際的な格好いい植物
である。

アキコはサザンカについて調べるまでサザンカと言えば、箪笥を
持ち上げる歌手が歌っていた演歌「さざんかの宿」のことばかり
考えたいたらしいのだが、サザンカはとても興味深い花なのだ。

冬の寒い時期に咲くサザンカの花は日本が誇れる美しい花なのだ。
ボクは日本犬としてサザンカを応援するぞ。


2006年01月18日(水)  ミツマタ 

ボクの散歩道にあるミツマタにつぼみがたくさんついていた。
ミツマタというのは和紙の原料にもなる植物で、枝が3つに
分かれて育つからミツマタというのだそうである。

今はまだつぼみなので、ビロードのように柔らかいつぼみが
下を向いて垂れ下がっている。
つぼみはフワフワした毛に覆われていて、触るととても気持
ちがいい。

暖かくなると、このつぼみの先にたくさんの黄色い花が咲く
のだが、ミツマタの花もつぼみと同じように下向きに咲くの
だそうである。
和紙の原料にもなる植物ということで、控えめで古風な日本
の女性という感じがする。なかなか良い。

ミツマタのつぼみの下で昼寝をしたら、ミツマタのささやき
が聞こえてきそうな気がする。
花が咲いたらぜひミツマタの花の下でお昼寝をしてみたい。



ちなみにつぼみの下で昼寝をすると、シャワーをかけられそ
うなので、昼寝は花が咲いてからにしたい。

2006年01月17日(火)  ナツミカン 

ボクの住んでいるところには、たくさんミカンの木が植えてある。
アキコが近所のおじいちゃんから聞いた話によると、30年前く
らいにミカンの値段が高い時があって、ミカンを植えたら儲かる
というのでみんなが競ってミカンの木を植えたのだそうである。

みんながミカンを栽培したのでミカンが豊作になって値段が下が
り、その後ミカンは全然儲からなくなってしまったらしいが、そ
の頃の名残でこの辺りにはとにかくミカンの木がたくさんあるの
である。

今の時期、この辺りには写真のナツミカンの実がたくさんなって
いる。道にゴロゴロ落ちている実もたくさんある。
みんなミカンへの情熱がなくなってしまったので、夏をすぎても
実がついたままのナツミカンも少なくない。
今年もたくさんのナツミカンが実っているが、ナツミカンの実は
「私たち、もう流行りじゃないのよ」とちょっとすねているよう
にも見える。

ボクは柴犬という仲間の雑種らしいが、ボクもまた流行りではな
いらしい。ナツミカンもボクも流行りじゃないのだ。
でも、今年は犬の年なのでボクはすねない。
ナツミカンの年が来ればナツミカンも元気になるに違いない。
ナツミカン年はいつ来るのか、アキコに聞いてみよう。


2006年01月16日(月)  牛のまなざし 

今日、ボスとアキコは石けんに使う生乳をもらうために牛を
飼っているおじさんのところへ行って来たらしい。
牛の写真を撮らせてもらったらしいアキコは「牛がかわいい、
目がかわいい」としきりに牛を誉めていた。

ボクの散歩コースBにも牛がいたが、牛は驚くほど大きくて
ときどき「ムゥー」と変な声を出す怖ろしい生き物である。
あんな大きい牛がかわいいとはアキコの趣味も変わっている。

アキコが無理矢理ボクに牛の写真を見せようとしたので、お
断りしようと思っていたのだが、アキコが「牛の目を見てみ
ろ」とうるさいので、ちょっと見せてもらった。

牛の目は、大きくてまつげがふさふさ生えていて、外の景色
がそっくり映っていた。
悔しいが、確かにきれいな目をしているようである。
しかも、悔しいことにちょっと伏し目がちなところが謙虚で
何やら素敵である。

アキコの話によると2年後には牛の年が来るらしい。
アキコが牛を飼いたいと言い出したらどうしよう。


2006年01月15日(日)  漢方犬 

今日、ボスとアキコはオオタキというところにあるヤクソウエンと
いうところへ行って来たらしい。
ヤクソウエンというのは薬草園で、薬になる植物がたくさん栽培・
展示されているところらしい。
ボスもアキコも植物や薬草に興味があるので、二人とも張り切って
出かけて行った。

帰ってきたアキコはすぐに「ゲンゾーはすごいね」と言った。
何でも、ボクが夏の間見つけては喜んで食べていたセミの抜け殻に
は解熱や消炎作用があるということをヤクソウエンで学んで来たら
しいのである。

シリョウシツというところには蝉の抜け殻をたくさん詰めた瓶が置
いてあって、漢方薬としての効能がいろいろ書いてあったらしい。
アキコが撮ってきた蝉の抜け殻の瓶詰め写真をボクも見せてもらっ
たが、瓶のラベルには「蝉退(せんたい)」という文字があった。

ボクはパリパリしておいしいから食べていただけなのであるが、ボ
クの大好きな蝉の抜け殻が薬になるものだったとは素晴らしい。
しかも解熱作用があるので、暑い夏に食べると体温が下がって涼し
くなるのだ。

ボクは知らない間に漢方薬のことも理解していたらしいのである。
漢方犬としても知らないうちにレベルアップしていたらしいので、
これからもガンバって健康な犬になろうと思う。



瓶の中の蝉の抜け殻はおいしそうである。1つ食べたい。

2006年01月14日(土)  ライオンくん無し 

今日は春のように暖かいが、大雨が降ってカミナリも鳴り響き、風
も強くて大荒れの天気だった。
湿気があって絡みつくような空気の中、ボクは1日小屋の中で退屈
な時間を過ごした。

実は昨日の夜、小雨が降っていたのにボクが闘ったまま外に出しっ
ぱなしにしておいたのでライオンくんが濡れてしまったのだ。
ライオンくんは雨に濡れてどろどろになったところをアキコに発見
されて軒下にだらりとつり下げられてしまった。
今日ボクはライオンくん無しの退屈な1日を過ごすことになってし
まった。

最近ライオンくんを枕にして寝る癖がついていたのでライオンくん
がいないと頭が小屋からはみ出してしまってどうも寝心地が悪い。
昼寝から覚めると頭の上の方にだらりと重そうなライオンくんが干
されているのが見えた。

ライオンくんを噛んだり振り回したりするのはとても楽しかった。
こんな雨の日にこそ、ライオンくんと遊んでジメジメした空気を吹
き飛ばしたいのに、ライオンくんは上の方でだらりとしているばか
りである。
ライオンくんがいないとこんなにつまらないとは思ってもみなかっ
た。
ボクはライオンくん無しではもう生きていけなくなってしまったの
だろうか。


2006年01月13日(金)  オオイヌノフグリ 

今日、ボクは庭で今年初のオオイヌノフグリの花を見つけた。
この花もスミレと同じで、寒い時にいち早く咲く花である。

犬年の今年、イヌという言葉が名前についているこの花はいつもよ
りも嬉しそうに見える。
ボクが張り切っているのと同じように、オオイヌノフグリも今年は
自分の年だと聞いて張り切っているに違いない。

春になると花畑になるほどたくさん咲く花であるが、まだまだ寒い
ので2つしか咲いていなかったが、これからどんどん増えて犬年を
華やかにしてくれるに違いない。

前にも書いたことがあるが、この花の名前もまたかわいそうな名前
である。
オオイヌノフグリというのは「大きな犬の金玉」という意味なのだ
そうである。
実がそれに似ているからそんな名前がついているらしいのだが、ち
っとも似ていないのだ。
でも、イヌの名を持つよしみでこの花とは仲良くしていきたい。
変な名前に負けるな、がんばれオオイヌノフグリ。


2006年01月12日(木)  まなざし 

昨日見たタンキリマメの目はなかなか迫力があった。
目に力があるというのは格好いい。
ボクも遠くを見つめて格好良くなってみたいと思ったので、
今日は遠くを見つめるボクを写真に撮ってもらった。

しかし、遠くを見つめているところを写真に撮ってもらう
のはとても難しい。
なぜなら、顔のすぐそばにあるカメラのレンズがひどく気
になるからである。
ある意味、昨日のタンキリマメの目よりも大きなカメラの
レンズの方がずっと迫力があるとも言える。

普通の犬なら絶対カメラの方を見てしまうのだが、ボクは
強い精神力でカメラを気にせず遠くを見つめてみた。
下の写真が遠くを見つめるボクの目だが、どうだろうか。
迫力があるだろうか。
アキコは「ちょっぴりカメラが気になっている目だね」と
言っていた。
ボクもまだまだ修行が必要かもしれない。


2006年01月11日(水)  タンキリマメ 

今日、ボクは散歩中に変テコな顔を見つけた。
ボクがヤブのガサガサに顔を突っ込んだ時であった。
赤い顔にクリクリした黒い目玉が2つ、何やら真剣な眼差しで
遠くを見つめているようだった。

これは「タンキリマメ」という豆らしい。
ノドがエヘンエヘンとなった時に、この草のサヤや葉っぱを煎
じて飲むとエヘンが治るらしい、とアキコが言っていた。
「煎じて」というのはよくわからないが、エヘンエヘンを治す
とはなかなか優秀なタンキリマメである。

ノドがイガイガした時もそうだが、大いばりで得意になった時
もエヘンエヘンとなることがある。
タンキリマメは得意になって鼻高々になった時にも「偉そうに
するな!」と鉄槌を加えてエヘンを治してくれるのだろうか。

ボクは去年野良犬を追い払った時に、かなりエヘンになった。
エヘンになりすぎて、後から少々反省したくらいである。
今度何かを成し遂げてエヘンと鼻高々になりそうになったら、
ボクはこのタンキリマメの顔を思い出して、エヘンになりすぎ
ないようにしよう。


2006年01月10日(火)  スミレ 

毎日寒くて春はまだまだ遠いと思っていたのであるが、今日
散歩の時にボクは小さな春を見つけた。
崖の枯れ葉の間から、小さなスミレが顔を出して可憐な花を
咲かせていたのである。

昨日、モグラがたくさん顔を出したのは、きっとこのスミレ
の花のニオイを嗅ぎたかったからに違いない。
ボクがスミレの香りを嗅いでいると、それを見つけたアキコ
が非常に喜んだ。

小さな春は地面の近くをじっくり観察しないとわからないも
のである。
ボクが見つけなかったら、まだまだアキコはスミレに気がつ
かずにいたに違いない。

明日からまたボクは小さな春を見つけてアキコに教えてやろ
うと思う。


2006年01月09日(月)  モグラの穴 

今日ボクが散歩に出かけたら、あちこちに土の盛り上がった
ところがあった。

これはボクが大好きなモグラの穴である。
ボクはまだ捕まえたことはないが、この土のかたまりを掘っ
ていくと、小さいモグラというヤツがいるらしいのだ。

寒くなってからこのモグラの穴は全然なかったのだが、今日
はあちこちにたくさんあった。
何やらこの辺一体のモグラが活発に動き出したようである。

モグラたちはきっと春が来たかどうかを確かめるために地上
に顔を出したに違いない。
土の中は冬でも暖かいと聞いたことがあるが、土の中にはも
う春が来たのだろうか。

モグラにそれを聞くためにも、ボクは土を掘ってモグラを捕
まえなければなるまい。


2006年01月08日(日)  海 

今日、ボクは生まれて初めて海へ行った。
ボスとアキコがボクを海へ連れていってくれたのである。
ボクの庭から海まではクルマというのに乗って25分であった。

「海に着いたよ」とクルマから下ろされたが、ボクは海という
のがどれのことかさっぱりわからなかった。
湿った砂が続く広い場所で、向こうに大きな水がゴウゴウと音
を立てているばかりであった。
格好良く写真を撮ってもらおうとオスワリをしてみたが、後ろ
から大きな音が聞こえるのでボクはどうにも居心地が悪かった。

ボスとアキコはボクを海に連れていったら喜ぶか怖がるかを楽
しみにしていたらしいが、ボスとアキコはボクを見て「怖がる」
と結論したようである。

男らしいボクは決して怖がった訳ではないのだ。
ただ、とても居心地が悪くて早く庭に帰りたくなっただけなの
である。
カモガワの海はとてもきれいだと聞いていたので、海が似合う
男ゲンゾーになってみようと思っていたのだが、ボクはもう海
に行きたいとは思わない。
ボクは山の男ゲンゾーとして生きることに決めたのである。


2006年01月07日(土)  雪の散歩 

今朝の散歩は最高に楽しい散歩だった。
昨日の夜降った雪がうっすら積もって、一面真っ白だったし、
ボスもアキコもボクの散歩に同行してくれたからである。

今年の冬は寒かったので、早く雪が積もらないかと楽しみにし
ていたボクなので、こうして雪の散歩ができてとても嬉しい。
いつもの散歩コースがまるで違う世界のようだった。

ボクはいつも川の横でウンチをすることにしているのだが、今
日ウンチをしようと川を覗いたら、川が凍っていて驚いた。
何もかも白くて何もかも凍っているようだった。
枯れ草もみんなまるで雪の毛布をかぶっているように見えた。

今日は良いお天気だったので、お昼にはみんな溶けていつもの
風景になってしまったが、朝早く散歩に行ったおかげで楽しい
ものをたくさん見ることができた。
足はとても冷たくなってしまったが、雪が積もった日の散歩は
本当に楽しい。
ズカンソクネツ昼寝で足を温めたので、またいつ雪が積もって
もボクは準備万端整っている。
次はいつ雪が積もるのかな。


2006年01月06日(金)  雪 

今日、ボスとアキコは遅くまでアキコのジッカに行っていたらしく、
暗くなってから帰ってきた。
二人が帰って来るまで小屋の中で眠っていたボクであるが、二人を
出迎えるために小屋の外に出て驚いた。
ボクの庭に雪が降ってうっすら積もっていたのである。

帰ってきたアキコは「ここだけ雪が積もってる!」と言って喜んだ。
カモガワの他のところはまだそんなに雪が降っていないのに、ボク
の庭にはたくさん雪が積もっているらしい。

日本のアチコチで雪が降りすぎて困っているところがたくさんある
らしいが、ボクの庭に雪が積もることは滅多にない。
ボクは雪が積もるのが大好きなので、この雪はとても嬉しい。

明日の朝はボスとアキコと一緒に雪の中を散歩に行けるだろうか。
明日の朝がとても楽しみである。



夜の雪はとてもきれいであった。

2006年01月05日(木)  たくましさ失敗 

今日、ボスとアキコはボスのオカアサンとカヨチャンに会いに
行って来たらしい。
少し前のボクなら「ボクも連れていってくれ」と言うところで
あるが、ボスのオカアサンの家にはあの怖いセンパイ犬がいる
らしいので、ボクはおとなしくオルスバンをすることにした。

帰ってきたアキコはカヨチャンとでっかいホームセンターに行
って楽しかったことや、オカアサンにものすごくおいしいもの
を食べさせてもらったことを嬉しそうに話していた。
何のことかはわからないが「クロゲワギュウの写真を撮ってお
けばよかった」としきりに悔やんでいた。

アキコはとても楽しかったらしい。
たくましさがテーマなボクもセンパイ犬を怖れずに一緒に行け
ば良かった。
たくましくなろうとしているのに、いきなり失敗した1日であ
った。



クロゲワギュウとやらの写真を撮り損ねたアキコは仕方なく
道中の田んぼの写真をくっつけた。ボクもクロゲワギュウと
いうやつの写真を見たかったのにな。

2006年01月04日(水)  たくましさ 

今年の冬はとても寒い。
今朝もボクの庭は霜でいっぱいである。

でも、霜が降りると小さな植物のたくましさを知ることができる。
芽を出したばかりのこんなに小さな植物も早朝は霜でいっぱいな
のに、昼間は平気な顔をして元気に葉を広げるのである。

今年のボクのテーマは「たくましさ」にしようかと思っている。
男らしさを磨きたいボクにはぴったりのテーマである。
今年は犬の年でもあることだし、ボクは「たくましさ」をテーマ
に、男らしく格好いい犬になってみようと思う。
霜をかぶったこの小さな葉っぱのように、今年はたくましく生き
てみたい。

ちなみにまた日記を3日さぼってしまったので、今年のアキコの
テーマは「日記をさぼらずに書く」というのが良いと思う。


2006年01月03日(火)  あられ 

今日、空の色が変だと思っていたら、急にカミナリがなって
大きな雪の粒が落ちてきた。
雪の粒はとっても大きくて、ボクの顔や体についてもなかな
か溶けなかった。

ちょうどアキコが「変なお天気だね」と言って庭に出てきた
ところだったので、ボクはアキコがボクにイタズラしたのだ
と思ったくらいである。

これは「雪あられ」というものらしい。
アキコは「あられだ、あられだ」と言って喜んだ。
ボクもなんだか嬉しくなって、あられを体にいっぱいつけて
庭を駆け回った。

ボスは「ハコネエキデン」というものに夢中になっていて、
アキコが呼んでも出てこなかった。
こんなに楽しい雪あられを楽しまないなんて、もったいない
ことである。
ボクとアキコは雪あられが止むまで、庭で白い粒をいっぱい
体につけて雪あられを楽しんだ。


2006年01月02日(月)  百十一の王 

昨日の夜、アキコが小屋の中で寝ているボクの頭の下にフワフワの
ものを入れていった。
「犬年のプレゼントだよ」と言っていたが、何を入れたのかはわか
らなかった。

そして昨日の夜、ボクは夢を見た。
「百十の王」と言われるライオンというヤツをボクがやっつける夢
である。
ライオンというヤツは怖ろしいヤツだと聞いていたのだが、夢に出
てきたライオンはとてもフワフワしていて弱いヤツだったので、ボ
クはあっさり勝って、ヤツをボクの足の下に組み敷いてやった。

目が覚めたら、夢に見た通りボクはフワフワのライオンというヤツ
を下に敷いて寝ていた。
アキコがくれたプレゼントはフワフワのライオン枕だったのである。

お正月からライオンに勝つ夢を見るとはなかなか好調である。
ライオンは「百十の王」と呼ばれているらしいので、これでボクは
「百十一の王」になったのである。
今年のボクは無敵である。
ますます元気が出てきて、やる気満々である。




補足:ライオンは百獣の王です。by アキコ

2006年01月01日(日)  ボクの年 

いよいよ犬の年になったのである。
ボクの年が来たのである。

ボクの庭の鶏たちの時代はもう終わった。
これからはボクの時代なのである。
1月1日になっただけで気分が入れ替わってやる気が出るという
システムは素晴らしい。

今年は犬の年なので、みんな幸せになるに決まっている。
今年はみんな揃って小さな幸せ、大きな幸せをかみしめよう。
特に小さな幸せはよくかみしめよう。
かめばかむほど味が出る。

今年もどうぞヨロシクお願いイタシマス。


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