日常的小話〜ヒツキ篇〜
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[ 2007年09月05日(水) ]   >>>生命について考える
 最近、生命について考える機会が多いです。
 今働いている会社の本社で私と同じ齢の人が亡くなったり、近しい人がガンで余命一年の宣告を受けたり、ダンナの同僚が自ら死を選んだり。

 特に最後のについては今日初めてその話を聞いたばかりで、今抱いている感情を忘れたくなかったので久しぶりにペンを取りました。

 自殺って、究極の逃避ですよね。
 よっぽど根性あるか、またはその真逆なのか。

 亡くなった方がどちらだったかは分かりませんが、自死を選んだのには、お天道様の下ではとても言えない後ろ暗い理由があったようです。
 ダンナに「お葬式行った方がいいの?」と聞いたら、「そんな奴の葬式には行かんでいい」と言われました。
 その方に会ったことのない私には何も分かりませんが、多分その言葉にはたくさんの含みがあるのだと思います。
 前日まで一緒に仕事していた人が、急に亡くなるってどんな気持ちなのでしょう。
 今まで平々凡々に生きてきた私には想像もつきませんが、すごいショックだろうな…。
 ダンナは気丈な人なのでそういった部分を私には一切見せませんが、内心結構キツいんじゃないかなとも、思います。
 第三者である私が聞いても結構ショックだったのに、何も感じないはずがないよね。

 でも彼に、私が抱いている感情は同情に過ぎないって言われてちょっと我が身を省みました。
 …確かに、私が泣きそうになるのは、同情心からなんですよね。

 遺された私くらいの齢の奥さんと、まだ生まれて三か月の赤ちゃん。
 何の相談もされず、一人で悩んで死んでいった夫であり父親である人物の存在を、これからどうやって受け入れていくんだろう。

 でも何よりも大きいのは、「私が同じ立場だったら」っていう自分に対する同情なんです。
 被害妄想で自分の姿を奥さんに重ねてみて、辛いな、耐えられないなって勝手に思ってるだけの。

 どんだけ同情したって、死んだ人は戻らないし、遺された人の生活が楽になる訳じゃない。
 昔のドラマじゃないですが、安い同情を受けるくらいなら、そいつらから一円ずつでも貰えた方が嬉しいでしょう。
 子供がいるから、後を追って世を儚むことも出来ない。
 這いつくばってでも生きて行くしかない奥さんの気持ちは、きっと本人にしか分からないんだろうな。

 うちの主人は「いいところ」だけを私に見せることをしない、真正直な人です。
 彼は、私に内緒で悩んで、勝手に死を選ぶような人ではありません。
 私たちは、一生を共に生きる為に、結婚したんですから。
 例え亡くなった方と同じ立場だったとしても、同じ道を選ぶことはなかったと、自信を持って言えます。

 …なんてね。
 でも、言葉には力があるんです。例えまやかしでも、ずっと信じていればそれはいつか信実になるんです。
 世の中は色んな事象に溢れていて、いつか進むべき道を見失うことがあるかも知れない。けど私たちは一人じゃなくて、傍には、いちばん大切な人がいてくれる。
 そのことをずっと憶えていようと思います。
 綺麗に生きていくつもりはないんです。グダグダでもヘロヘロでも、手を繋いで歩いていけるなら、それで十分。
 私って倖せじゃん!?って思えます。単純だから。

 何か今日は、仕事から帰ってきた彼をぎゅっと抱きしめてあげたい気分です。
 お疲れさまと、お帰りと、一緒にいてくれてありがとうと、大好きだよと、これからもよろしくね!という想いをこめて。





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