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スナの自由気ままな画像付き日記
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2007年09月30日(日)_
走行距離0kmだけど


9月は仕事もプライベートも内容の濃い月だった。中頃まで、仕事で毎日0時近い帰宅の日々が続き、休日は予定を詰めていたので、SUNA Lifeを更新するどころではなかった。だから、ようやく仕事が落ち着いた今、過去の分をせっせと更新している。

夏休みの終わり、友人と会ったり、大事な会食があったり、ブライダルフェアに行ったり、三重に行ったり、クライミングをやったり、将来に向けての活動の一環として初めてセミナーに参加してみたり、とても充実していた。

唯一、残念だったのが自転車で走れなかったこと。最終週は晴れれば走ろうと思っていたのだけど、土日共雨だった。まぁ、こういうときもあるさ。マイペースでいこう。



ぼくが神奈川に住んでいる時間は、あと1年しかないかもしれない。だから、神奈川にいる間に会いやすい友人などと一緒に過ごす機会を大切にしたいし、思う存分楽しんでおきたい。

そして、将来に向けて、様々な準備をしていかなくてはならない。ただ好きなことばかりして遊んでばかりいるのでは、前には進まない。自分を成長させるための努力をしていかなければならない。

仕事とプライベートと将来に向けての自己投資、うまくバランスを保ちながら、限られた時間の中で効率的にスケジューリングしていかなくてはならない。人生は一度きり。後悔しないように、精一杯楽しもう。
2007年09月24日(月)_
クライミング初体験


9月で唯一運動らしい運動をしたのが、クライミング。以前から興味があったけど、きっかけがなくて今まで体験したことがなかった。クライミングはとても新鮮で楽しい体験だった。



大学生時代に、南町田のグランベリーモール内にあったREIというアメリカのアウトドアショップの中に、大きな柱のようなクライミング施設があった。自分も体験してみたいなぁと思ったことはあったが、その日はクライミングが休みでやっていなかった。

REIは今ではモンベルショップになっていると思う。南町田はアクセスしにくかったので、それからほとんどいくこともなく、特にクライミングをやるようなきっかけは何年もないままだった。



彼女の昔からの友達W君は学生の頃からクライミングをやっているベテラン。今回W君に色々サポートしてもらいながらクライミングの世界に足を踏み入れることができた。

やってきたのは錦糸町にあるT-WALLというクライミングジム。しっかりとしたビルの中にあるかと想像していたけど、倉庫を改造したような造りだった。クライミングジムはだいたいこんな感じだとか。

フリークライミングの種類は、高さ4mの壁をロープなしで登っていく「ボルダリング」、高さ8〜11mの壁を、上から吊されたロープを装着して地上のビレイヤーに確保されながら登る「トップロープクライミング」がある。

その他にカラビナにロープを通しながら登っていく「リードクライミング」というものもあるけど、初心者には難易度・危険度が高いので今回は対象外。最初は当然ながらボルダリングからチャレンジしてみることにした。



最初は一番角度が緩い80度の壁から始めたいところだけど、そこは講習で使っていてなかなか空かなそうな感じ。ボルダリングの壁を見渡すと、110度くらいの壁が空いている。自分から「いきなりあそこからチャレンジしてみるか」と言って110度の壁の前へ。「最初からこの角度のところをやろうと言う人は初めてだよ」と言われた。

最初に難しいところに慣れてしまえば、後が楽になるかなと思ったので110度の壁の前に立ってみたが、何しろやり方は何もわかっていない初心者なので、最初のホールドを掴んだまま動けない。

80度の壁なら体重を壁側に乗せられるので何とかなるような気もするけど、110度になると自分の方へ壁がせり出しているので、体重移動などが難しい。結局ほとんど上れないうちにギブアップ。



次はトップロープクライミングにチャレンジすることに。最初はかなりびびる。圧倒的な高さ。あんなに高いところまで登れるのかな…と思いつつ、とりあえず上り始めてみる。ホールドは色分けされていて、それぞれの色で難易度が違う。

一番優しいコースを登っていく。途中でふと下を見下ろすとすごい高さにいることに気づく。「恐いと思ったらダメだ」と自分に言い聞かせ、常に地上から2mくらいのところにいると頭の中でイメージして恐怖をごまかした。

実際に手足を放してもロープで吊されるから安全なんだけど、日常生活では体験しない状態なので恐い気持ちが出てくるのは当然だろう。とにかく下は見ずに上を目指していく。

なんとか最後の一つ手前までやってきたが、最後のゴールのホールドまでがとても遠くて、どうしたらいいか散々悩んだあげくに力がなくなってきてギブアップ。降ろしてもらった。



次にその隣のコースを上ってみることにした。今度はもっと角度がきつい。90度の壁で、上に行くと階段状に手前にせり出している。W君は「色にこだわらずに全部ありで登ってみたら?」と言ってくれたが、どうせ登るならと、青のコースで登ることにした。

そしたら意外にも1回目であっさりゴールまでたどり着いてしまった。初めて登りきったことが嬉しかった。たぶん、周りからみたらひどい登り方と動き(Move)だったと思うけど、とにかく登れた!



壁を登る人がクライマーで、地上からロープを操作してクライマーを確保するのがビレイヤーと呼ばれる。初めての人はビレイ操作まで覚えなくてもいいと思われていたようだけど、おれはできるようになりたかったので、お願いして教えてもらった。

クライマーとして登るにしても、ビレイヤーがどんなことをしているのか知っていた方が安心できるし、クライミングの世界をより楽しめると思ったし、W君も登りたいだろうから、おれがビレイもできるようになった方がお互い楽しめると思った。

やり方を教えてもらって、実際に操作してみて、W君にわざと途中で落ちてもらったりして、こういうときどうなるかということも体験して、ビレイ操作もちゃんとできるようになった。



その後、もっと難しいコースにチャレンジしてみた。すると途中で腕に力が入らなくなってきて、ギブアップ。元々筋肉がないひょろっとした細い腕なのに、普段使わない筋肉を使ったものだから、腕が悲鳴をあげてくる。

最後に、トップロープクライミングで一番最初にチャレンジして失敗したコースに再チャレンジ。同じところまでは行けたけど、やはり最後が遠くて立ち往生。

W君のアドバイスと声援を受けて、最後の力と勇気を振り絞ってプルプル震えながらバランスを壁側へ倒しながら立ち上がり、ついにゴールのホールドに手が届いた! できなかったことができるようになった瞬間、大きな喜びが生まれた。



腕がまともに使えなくなって登れなくなったのでクライミングは終了にした。4時間があっという間に過ぎていった。その後飲み屋で語り合った後、解散となった。

クライミングは、とてもエキサイティングで、そして奥の深いスポーツだと感じた。ハードなスポーツだと思っていたけど、老若男女様々な人が楽しんでいたのが印象的だった。

力より、バランスや動き、柔軟性などが重要らしく、小さな子供や女性もスイスイ登っていた。それから、若い人だけじゃなくておじいさん達も元気に登っていた。もちろんおれより筋肉ムキムキなおじいさん達だった(笑)。

自分の中で一番好きなスポーツは自転車だということには変わりないけど、いろんなスポーツを体験してみるのは有意義なことだ。一度きりの人生だから、いろんな楽しみを知っておく方が充実していていいだろう。

いろいろと丁寧に教えてくれたW君、ありがとう! またいつか一緒にクライミングに行きましょう!
2007年09月17日(月)_
イベント多い9月


9月は、仕事が忙しいのに週末の予定もビッシリ詰めていて、週明けは決まって体調不良だった。少し予定を詰めすぎた感じもするけど、充実した休日を過ごすことは、平日に溜まったストレスの解消方法としてなかなかよかった。

以前の自分は、人と会うことをどこかでめんどくさいと思っている感じがあったような気がする。一人で自転車で走って、一人で楽しむことばかりだったのも、そういった理由がある程度あったと思う。

今では、人と会うのが楽しくなってきた。もっといろんな人と会ってみて、それぞれの人から何らかの刺激を受けたり、いいところを吸収したり、悪いところは反面教師にしたり、助け合ったり、人と会ったり話したりする中で自分を成長させたいなと思う。
2007年09月16日(日)_
三重松阪ツアー


9月も週末のスケジュールはびっしり埋まっていたけど、仕事的にも重要で忙しい時期になってきた。中頃の15〜17日の3連休は、最初の土曜日は出勤となった。

翌日から三重に小旅行に行く予定だったので、遅くまで粘って仕事の引き継ぎ資料を作ったりして、日曜日以降に出勤するチームメンバーへ後を託し、終電で帰宅。



今回の三重松阪小旅行は、6月に予定していたもののキャンセルとなって、9月になった。メモライズ時代からのネット友達であるmiyuさんに地元を案内してもらうということで、団長と2人で遊びに行った。

天気は雨が降ったり止んで晴れたり曇ったりと、安定しなかった。そのため途中で行き先を変えたりといったプラン変更があった。初日はベルファームという植物園で散策&写真撮影を楽しみ、夜は松阪牛に舌鼓を打った。

ベルファームでは通り雨の後に大きな虹が現れた。久しく虹を見ていなかったので、とても感動した。花の撮影では、マクロレンズはもってきていなかったが、F1.4Dのレンズでぼかし味を楽しむ写真がとれた。

夕飯の焼き肉では、様々な肉をおいしく食べながら、大学時代の自転車サークルの思い出など、いろいろと話をした。実際に会うのは初めてだけど、4年前からネット上では知り合いだったので、自然な感じでお話できた。

月曜日はよく晴れて暑かった。二見興玉神社と夫婦岩を散策した後、伊勢神宮(外宮、内宮)へ。連休ともあって内宮はすごい車と人だったけど、おかげ横町の雰囲気などは気に入った。

帰りの電車に合わせて伊勢神宮を後にして、最後はバタバタしながら電車に飛び乗った。平日からずっとまともに寝ていなかったので、帰りの新幹線ではウトウト。



睡眠不足や暑さなどからくる疲れなど、肉体的にハードな部分はあったけど、いろいろなところを楽しみ、おいしいものを食べたり、内容の充実した2日間だった。たくさん写真を撮ったので、少しずつ載せていくつもり。
2007年09月02日(日)_
2007サマーツーリング3日目


2007サマーツーリング3日目は、ついに雨に降られた。それも大雨で、風も強い。予定変更して両津港へまっしぐらコースをとったが、距離は短いものの、風雨で辛いランとなった。



朝目覚めると、ガラスを叩く雨の音が耳に入ってきた。キャンプツーリングをしていてテントに打ち付ける雨の音で目覚めるほど嫌な目覚め方はないが、それに通じるものがあった。

携帯で天気予報をチェックしてみるが、少し待てば止むような生やさしい予報ではなかった。3日のうち2日雨に降られなかったと考えればいい方だが、やはり残念だ。

この日は佐渡の残りの海沿い、北東部を70kmほど走る予定だったが、この大雨と強風の中、無理矢理消化試合的に闇雲に走っても景色を楽しむ余裕もなければ肉体的・精神的にもきつく、何より危険だ。

団長曰く、この区間が一番オススメということだけど、この天候では諦めるのが賢明だろう。決めたことをやり遂げることも大切だけど、状況によって柔軟にプランを変更することも大切だ。

残りの区間は、またいつか来る日までのお楽しみにとっておくとして、今回のツーリングは両津まで最短ルートで走って終了することに決めた。県道45号→R350で佐渡の中央を突っ切るのだ。



レーパン・レージャーにウィンドベスト、レインウェアを羽織り、シューズにはレインシューズカバー。しかし、この雨では脚の隙間から水が流れてきてシューズの中までびしょ濡れになることは予想がつく。しかしつけないよりはだいぶマシだろう。

9時前に宿をチェックアウト。宿の女将さんによると、今日は風がかなり強いらしい。海沿いではさらに強いはずだから、予定通り走っていたらかなり危険だったはずだ。

土砂降りの雨の中、3日目のツーリングをスタート。凹んだって誰かが情けをかけてくれて雨が止むわけではない。ここは開き直って気を張って走り出す。緊張の糸がきれたらおしまいだ。



気温はかなり低く、肌寒い。相川の街を少し走る。すでに道は川のようになっているところもあった。路面が濡れて鏡のようだ。県道31号へ曲がり、中山トンネルへの上りへ。昨日は反対側から上ってきて、大佐渡スカイラインの方へ向かった道だ。

大佐渡スカイラインに比べれば、この程度の坂は楽だ。しかし、雨の中の上りは精神的に辛い。雨で路面に転がっている石が尖っているので、パンクしないように石を避けながら走って行く。雨の中のパンク修理など考えただけでも嫌になる。

中山トンネルまでたどり着くと、トンネルを抜けて真野湾側までは下りになる。上った分楽な下りが待っている……と思ったが、現実はそんなに甘くはなかった。

雨で路面が滑りやすくなっていて、ブレーキが全然きかない。常にブレーキをかけていないと、カーブを曲がりきれない。一度スピードが乗ってしまうと、もう止まらなくなってしまう。いつ転倒するかヒヤヒヤしながら、慎重に下って行った。もちろん、下りの爽快感など感じる余裕はゼロだった。



県道45号になり、古い市街地を抜ける道の細い区間では、車が気を遣って大回りして避けてくれた。数日後に開催されるトライアスロン大会に参加するのであろう、自転車をキャリアに積んだ車も何台かすれ違った。

R350に入ると、残りは約10km。晴れている日ならわずかな距離に感じるが、この日はどこまでも続くような長さに感じられた。雨は強さを増し、川と化した道路、ハンドルを持って行かれるような強い横風、過酷なランだった。

強い向かい風や横風で思うようにスピードが出せず、さらに下りはスリップの恐怖でブレーキをかけていないと下りきれない。ブレーキはほとんどきかない。だから、スピードが乗る前にかけなければならない。

トラックが追い抜き際に泥水のシャワーをかけて応援してくれる。もう全身びしょ濡れだ。何度もすっ転びそうになりながら持ちこたえた。とにかく、両津港まで走ることだけを考えた。



ようやく両津港に到着したときは、本当に嬉しかった。相変わらず土砂降りの雨だったけど、とにかく一段落だ。車両向けの外の券売所にずぶ濡れのまま入る。

係の若い男性がとても親切に対応してくれた。本当は外に置いておく自転車も、濡れないように倉庫の中に置かせてくれたり、連絡などの手配をしてくれたり、自転車で走ってきてずぶ濡れになっているおれのことを親身になって気遣ってくれた。佐渡の人の心の暖かさを感じた。

次のフェリーが来るまで、1時間以上あった。濡れたウェアをそのまま着ていては風邪をひいてしまう。普段着に着替えるが、ハーフパンツなのでまだ寒い。レッグウォーマーやアームウォーマーを着けてみたが、まだ寒い。

寒いけど、着るものがない。荷物を削減するために、衣類をほとんどもってきていなかったのが仇となった。寒いものはしょうがないので、我慢。濡れたウェアから乾いた衣類に着替えただけでもかなり違う。



この悪条件の中での自分へのささやかな贅沢として、帰りのフェリーは一等毛布の部屋のチケットを購入した。一等室は広い部屋に3人しかいなくて、落ち着いて休むことができてよかった。

新潟港に着くと晴れていた。この日宿泊する予定のホテル日航新潟の近くで自転車を輪行して、チェックインする際に預けた。部屋でシャワー浴びると、ようやく生き返った。ハイクラスのホテルは、設備も接客も満足いくレベルで、実に快適だ。



今回の夏休みツーリングは、日数や荷物を減らしたので、装備もキャリアやサイドバッグなどがなく、輪行するときに身軽でよかった。(そのために寒い思いもしたけど)

きれいな景色を楽しみ、ヒルクライムで走り応えもあり、気持ちいい道も、雨で辛い思いも、いろいろあったけど、全部含めてよかった。旅にトラブルはつきもの。そのとき嫌な思いをしても、いつかそれもいい思い出となる。

仕事に追われる日々が続いてレポートの着手に時間がかかってしまい、旅の日付からずいぶん間が空いてしまったけど、ちゃんと最後まで更新できてよかった。


走行日:2007/08/31
出発:8:58 帰宅:11:00
走行距離:26.0km
走行時間:1h 22m 16s
平均速度:18.9km/h
最高速度:35.5km/h
上昇距離:140m
温度(最低/平均/最高):20℃/20℃/28℃
積算距離:16981km(ロード)

2007年09月01日(土)_
2007サマーツーリング2日目 -その2-


T字路にぶつかり右折すると、いよいよ大佐渡スカイラインへの上りとなる。雲行きが怪しいのでバッグにレインカバーをつけて、雨装備で上りだした。最初は勾配も緩や。遠くに「道遊の割戸」という大きな岩が割れているのが見える。


↑ 前方には道遊の割戸が見える


少し走ると、有名な観光スポット、佐渡金山にやってきた。寄ってみてもよかったのだけど、今回はヒルクライムで相当時間がかかることが予想され、残りの距離、今の服装、気分などからパスすることにした。


↑ 有名な観光スポット佐渡金山


佐渡金山を過ぎたあたりから勾配がやばくなりだした。奥の駐車場の辺りですでに15%くらいの坂になり、道幅の広さでごまかされているが、これは相当きつい。いきなりこれだから先が思いやられる。

駐車場を過ぎて観光スポットの雰囲気がすっかりなくなって林道のような道になると、いよいよ大佐渡スカイラインの本性が現れてきた。思わず笑ってしまうほどの激坂がどこまでも続く。


↑ やばい急勾配が続く


とくかくきつすぎて写真を撮る余裕は全然なかった。かろうじて大きく回るカーブのことろで数枚撮ったけど、本当にきついところでは止まれないので撮れない。(止まると再発進できない)


↑ 途中で何度もくじけそうになる


しばらくがんばって上り続けては、少し勾配が緩くなったところで立ち止まって小休憩…というのを繰り返しながら上っていった。途中で何度もくじけそうになるが、そこを何とか踏ん張って、とにかく上りきることを目標にがんばって上り続けた。

ある程度の飲み物は携帯しているつもりだったが、予想以上に汗で水分が流れていき、ドリンクの消費が激しい。途中で飲み物が尽きるのも時間の問題だった。

仲間と励まし合いながら上るグループランとは違い、ソロのヒルクライムはひたすら自分との戦いだ。諦めて楽をしたい自分とがんばって前へ進みたい自分との壮絶なバトルが、頭の中で繰り広げられている……のかもしれない。

かなりがんばって走ってきているはずだが、なかなか距離が延びない。地図上ではあまり進んでいないのだ。S720iの標高表示はとても励みになるが、最高地点の約950mにほど遠いことがわかる。

かなりの時間をかけてヘロヘロになりながら上っていると、ようやく景色が開けているところにやってきた。それまでは木々に囲まれていて展望ゼロの道が続いていた。


↑ 気がついたらいつの間にかこんなところまで


そこで、スタート地点では遠く、それも高いところに見えた道遊の割戸がはるか下に小さく見えているのに気がついた。いつの間にか、もうこんなに上ってきたのか。そう思うと嬉しくなってきた。


↑ 急勾配はどこまでも続く


中盤になっても相変わらず急勾配が続くが、序盤のあり得ないような激坂に比べると、だいぶ勾配が緩い区間が多くなってきている。思うに、自転車乗りにとっては、佐渡金山から最初の5kmくらいが一つの関門なのではないか。


↑ 景色が開けた


しばらく進むと道が九十九折りになり、景色がより開けてきた。あいにく天気は曇りで遠くまで見渡せなかったが、雨が降っていないだけましだろう。途中でも少しぱらついたくらいで、本格的にはまだ降られていない。


↑ TZ3の望遠で撮影…下界は雨かな


さらに上っていくと、佐渡の両方の湾を一望できるカーブにやってきた。こうしてみると、佐渡はずいぶん小さいなぁと思う。(翌日、この区間(真野湾〜両津港)が非常に長く感じるのだが…)


↑ 左は両津湾、右は真野湾


さらに標高を稼いでいくと、だいぶ気温が低くなってきて、辺りには霧が立ち籠めてきた。そして、展望台に到着した。天気がよければ本州の新潟の山々まで見えるそうだが、あいにくの霧で視界ゼロ。

去年のしらびそ峠も霧で視界ゼロだったし、晴れれば最高の景色というところで霧に覆われる機会が多いなぁ。まぁ天気のことはどうこう言ってもしょうがないのだけど。


↑ 晴れていれば眺めが最高らしいが…


展望台からはいったん少し下ってからまた上りになり、ここらで飲み物が完全に切れた。しばらく上っていくと、大佐渡スカイラインの最高地点にやってきた。


↑ 大佐渡スカイライン最高点到着!


白雲台からは下りになるが、下る前に息を整えて小休憩。工事をしていて、トラックなどの工事車両が頻繁に往復していたのが気になった。


↑ 白雲台からは下りになる


相川側とはうって変わって、両津港の辺りはきれいな青空が広がっていた。この晴れ間も、そのうち相川側へ流れていくとすると、坂を下って再度相川の辺りを走る頃には天気がいいかもしれない。


↑ 両津港の辺りは晴れている


そしてR350側へ下り始めた。マップルには「細かい溝のあるコンクリート路面が続く」という記載があったが、さほど気にしていなかった。走れないことはないだろう……と。


↑ ここから地獄の下りが始まった


しかし、実際の路面は想像を遙かに超える悪条件だった。大きな凹凸のある路面が途切れなく続き、しかもこちらもあり得ないほどの急勾配。下ると凄まじい振動が絶え間なく続く。

激しい振動により、ハンドルやブレーキを握る手が痲痺してきて、まともにブレーキがかけられない。しかしブレーキをかけないとカーブを曲がりきれず、トラックに突っ込むことになりかねない。

ロードやパーツの振動耐久試験をしているのかと思うほどの凄まじい振動が続き、神経も使うし体も休まらないしスピードも出せない。せっかく海から1000m近く激坂を上ってきたというのに、下りを楽しめず、むしろ下りの方が辛いという状況だ。


↑ この路面と急勾配はありえない


この路面の事を知っていたら、間違いなくこちら側へ下ろうとは思わなかっただろう。間違ってこちら側から上ろうとしていたら、途中で挫折して引き返していたと思う。

死ぬ思いをしながらなんとか坂を下りきると、R350に出た。ここを南下して、真野湾を目指す。佐渡の中心を通るこのR350は、市街地が続く主要道路だ。真野湾が近くなってきた辺りにあるセーブオンにて休憩。


↑ コンビニはオアシス


真野湾に出ると、昼に走った道を再び走る。もうだいぶ日が傾いている。雨雲は遠くにいってしまい、穏やかな空が広がっていた。今日は海沿いをもう一走りする。


↑ 今日2回目の真野湾沿い


県道45号を進み、相川へのショートカットの道ではなく、今度は七浦海岸を目指す。大佐渡スカイラインで使い果たした疲労しきった脚でヘロヘロだったが、ヘロヘロなりに力を出して走って行った。


↑ 日本海に沈む夕日は美しい


七浦海岸にやってくると、日本海に沈む夕日がいい感じ。辺りは穏やかな夕日の光に包まれ、穏やかな時間が流れていた。心地よい風を感じながら、光の芸術を横目に走り続けた。


↑ 夫婦岩と日本海に沈む夕日


この日本海に沈む夕日の景色がとても素晴らしく、そしてその景色と共に流れる時間や風が気持ちよく、この時間がこの旅で一番有意義な時間だった。大佐渡スカイラインで死ぬほどきつかったけど、この素晴らしい時間を過ごせたことで、気持ちよく一日を締めることができた。


↑ 辺りは静かな時間が流れていた


もう18時を回っていたが、辺りはまだライトを付けなくても走っていけるほど明るかった。まだ夏は終わっていないなと思った。相川の町に入ると少し市街地になった。


↑ 日が沈んだ後のきれいな空


この日泊まる予定の旅館の前で、日が沈んだ後の美しい空を見上げた。家でゴロゴロしていたら、この景色も見ることができなかった。旅に出てよかったと思った。

この日泊まった「ホテルみやこ」は前日に続いてずいぶんと古そうな旅館だったけど、サバサバして感じのいい女将さんの対応がよく、夕食も予想に反して豪華で、料金も安く、いい意味で裏切られた。宿によって、ほんといろいろありますな。

この日は大佐渡スカイラインを上って100km走ったので(しかも荷物のリュックを背負ったまま)、かなり疲れた。でもいい経験ときれいな景色が見れてよかった。翌日は相変わらず雨の予報だったけど、外れて晴れることを祈りつつ、就寝した。

走行日:2007/08/30
出発:8:32 帰宅:18:40
走行距離:103.4km
走行時間:6h 33m 39s
平均速度:15.9km/h
最高速度:50.6km/h
上昇距離:1545m
温度(最低/平均/最高):20℃/25℃/33℃
積算距離:16955km(ロード)

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