ゼロノオト

2006年11月23日(木) 素敵ブルー

祝日。ちょぴっと寝過ごしたうえに、結局スタートからゴールまで駅伝みちゃったりなんかして、
出遅れたかと思われたけど、これでよかった。
起きると、おもってたよりもカーテンからもれる光があかるくて、音が吸収されたみたいに静かだったことで、まだ雨が降っていないことを知る。なんだ、雨降ってないならもっと早く起きりゃよかった。とも思ったんだけど、これでよかったのだ。導かれた寝坊。

最近出したコタツで存分にだらだらぬくぬくして気が済んでからようやく出かけた。
再び青梅へ。しかもカブで。今週二度目。今日は行くバス来るバス国旗が刺さっていた。

気温は先日とそんなに変わらないか、1、2℃高いくらいのはずなんだけど、
雨が降ってないと、こうも違うのか!
と、少し感動したり、調子に乗ったりしている内に早くも薄暗くなる青梅街道。

青梅に着くころには、夜になる前ぎりぎりを踏ん張るかのような深いブルーの空になっていた。
さすがに日が短くて曇ってると、この時刻がやってくるのが早い。
けれど、このブルー、好きなのだ。

目的の素敵展覧会こと、BLUE BACK BLUE 鷺山啓輔展へ。
言葉を先に目にして浮かぶイメージは、たいがいオリジナルからはズレているものだけど、
これは予想外に予想通り合致していて、そして美しかった。ずるいくらいにきれいなブルーだった。
作品をつくるきっかけとなった夢と、実在する風景とが重なり合ったという。
おそらく感じたであろうデジャヴュのような感覚は、今日の空間を通して見事に見る側にもデジャヴュを与えることとなったというわけだ。予想外に予想通りに繋がり、重なり、喚起されたイメージ。――デジャヴュの連鎖、共有。
鷺山さんとも話せて、あったかいコーヒーまでいただいて(バイカーにはほんとにありがたい)、
分厚いポートフォリオも見させてもらい、かなり刺激的かつ素敵な時間を過ごせた。


青梅荻窪間の帰路で雨が降り出した。やっぱりきたか。
けれどもう慣れっこだ(笑)
雨に滲む青梅街道を、素敵ブルーやテールランプの赤が乱反射するアスファルトを、
ひたすら東へと進んだ。


2006年11月21日(火) 土日祝プログラム雨雲

どうしてこう、土日祝や私の休みの日にばかり雨が降るのだ。
せっかく行きそびれた東青梅の素敵展覧会明日いこうと思ったら土日祝しかやってない。
案の定23日は予報「くもりのち雨」でやんの。
CET06も23日から。
なつかしいなあCET。あれから2年だ。
取手の相澤さんの風船のも気になるのに土日祝しかやってない。
仕事が休みな土日祝は残すところ26日の日曜なのだけど、
この日には柏にてライブペインティングに参加することになっている。
いまんとこ予報「くもり」なんだけど、雨と雨に挟まれたくもりなんて、
どうなるものかわかったものじゃない。なんせ、私が行くのだから。


2006年11月19日(日) 未来 雨街道 過去

昨夜は「東京タワー」を鑑賞。
時間軸の構成が、たぶん映画界では当たり前のテクニックなんだろうけど、上手いっ…!と思った。
時間が過去から未来へと流れてるのは人が決めた時間の概念と小学生の日記なわけで
なにかを語るとき、表現するとき、記憶するとき、時間軸は歪んだりバラバラになったり消失したりいろんなカタチをとるんだろう
し、それが効果的な演出に繋がってくるのだろうと思う。
主人公の子役がsimさんに似ていて、おもわずテレビ画面を写メる。笑
一般市民、平凡な大衆の例に漏れず、嗚咽交じりで号泣。

さて、日曜日。シフトを代わってもらってでも見にいきたかったバスカメラとカフェカブ。
やっぱり雨が降るんです。ほんっとに雨人(amazing!)
(カフェカブ=カフェカブミーティング。ホンダ主催、参加・見学無料のカスタムカブコンテスト)
(バスカメラ=サイトシーイングバスカメラ。写真家佐藤時啓のアートプログラム青梅出展作品)

時間的に両方行くのは厳しかったので、おそらくカフェカブは来年もあるだろうと思い、
まずはバスカメラ見に行って、時間が余ったらカブ見に行こう、などと考えた。
甘かった!

バスカメラ=青梅市
カフェカブ=青山

遠かった!ていうか心のどこかでカフェカブ間に合わない気がしてたんだ。
だから、こうなりゃカブは見るもんじゃねえ、乗るもんだ!っていう
アホな考えがよぎったのを実行しちまったのがそもそもの敗因!
ばかだねえ、、。ばかでしょう、、。

でも行ってよかった。青梅街道を制覇したかいがあった。

光を観るためのバス。バスカメラは移動するカメラそのものです。
走りながら逆さに映る景色を眺めます。未来が前方ではなく、後方からやってきます。
/パンフレットより抜粋

バスは、ムサビ行きのバスみたいな普通のバスで驚いた。驚きのあまり、一時間に一本のバスカメラを目の前で見送ってしまった。(あの状況では仕方なかった。)普通のバスに、窓の部分に目貼りしてあって、窓の外側には原宿のデザインフェスタ的なドローイングがしてある。中に入ると通路部分に長さ8メートル程の巨大スクリーンが吊るされている。車内灯を消すと、ほとんど真っ暗になるが、しばらくたつと目が慣れてきてスクリーンに逆さになった景色が浮かび上がる。天気が悪く、光量が少ないせいで、全体的に薄暗く景色が映し出されているのだけど、晴れていると青空は青く、もっと鮮明に景色が映るらしい。
つい、映像の出所はどこだ!と、きょろきょろしてしまったのだが、プロジェクタなどの機械の類いは見当たらない。佐藤さんの説明によると、バス内は、カメラの内部にいるのと同じらしい。両側の目貼りした窓の一部分がレンズとして約5センチ四方の穴があって、そこから外の景色が逆さになってスクリーンに映し出される。
学校の実験でやるような箱に穴あけて作るカメラの原理は知ってはいたけど、やっぱり不思議でしょうがない。

両側の窓からの景色を重ねて写している。景色は逆さなので、進む方向も逆。自分が乗ってるバスの進行方向が逆に感じられてくる。まさに未来は後ろからやってくる。過去はいつも新しく、未来は常に懐かしい。でした。逆さになった景色はjさんのairシリーズを思い出させたし、重なった景色は自分がいつか撮った夜のバスの窓の映り込みの映像と同じおもしろさがありました。バスが右折や左折をするとき、両サイドの景色の変化する速度の違いが、劇的な映像をつくり出すのです。

なにがすごいって、これを実際のバスを走らせてやってしまうのがすごいわ。このおもしろさ、不思議さは、"映像"にしたんでは伝わらないし、たぶんこんな文章読んでもわかんないと思う。笑 百聞は一見にしかず、というかむしろ体験にしかず。実際にバスに乗って、体験させちゃうっていうのが、ほんとにどれだけ威力があることか…。
バスには子どももちらほら乗ってて、すげー!なんだこりゃー!って素直に驚いていて、作者冥利につきるというか、してやったりだったんじゃないかと思う。「展覧会」とかっていう枠をぶち破った表現方法という観点からいっても、私にとって衝撃的な作品になったことは間違いありません。



いやあしかし雨を、私の雨女っぷりをうらみましたね。
ホッカイロを背と腹と両足ポッケ、計4つ
スパッツ+ズボンはもちろん、
スキージャケット+上下雨具
という重装備で行ったのに、寒い。
グローブっていうか手袋が弱かった、、!
時間を追うごとに手がかじかんで、ウインカー出して戻すのに一苦労。
あったかくて防水なグローブを買おうと誓いました。
冗談で言ってた覆面マスクも、本気で欲しいと思うほどに顔もかじかんだですよ。


なのに。実は近くで別の素敵展覧会をやってたことを帰ってから知りました。
今度は電車で行こうカナ…
東青梅にカブで着いたときに見えた「東京行き」の青梅線のオレンジのまぶしかったこと…
週間予報をみるまでもなく、たぶん私が行こうとすると、また雨でしょうから…


2006年11月17日(金) 個メ

数年前に気づいた、8月は一年の半分、折り返し地点ではない!
という当たり前の事実と、それが足の人差し指を触ると中指のような気がする現象に似ていることをふと思い出すくらいに、気がつけばもう、11月も半ばを過ぎました。早い。あと6週間ほどで今年が終わるらしい。そろそろ思考しなくては。書くことは思考と結びついている。いや、思考はしていたのだけど、それを垂れ流しにしていた。だらっと。そろそろ書き留めないと。

ふと、自分はなににもならなくていいんじゃないかと、思った。
ほんとに、ふと、思った。
基本的に、なにかひとつのことに集中してもくもくとやるタイプではない。
どちらかといえば、いろんなことに手をだして、わりと器用にこなしてみたり、わりと中途半端に器用貧乏だったりするタイプだ。器用貧乏になるか、マルチなアーティストになるかは、これからの努力とタイミングにかかっているだろうとは思うけど、それは結果論であって、好きか嫌いかで言ったら、いろんなことに手を出すのが好きなのだ。だって、どう転んでも何かの世界一には、あんまりなれそうもないもの。笑 それなら、そこそこにいろんなことをやってみたいと思うタイプなのだ。例えば水泳で世界一にはなれないけど、クラストップとか、学年で3番以内なら狙えそうじゃん笑 で、そこでまぁ、これくらいできればいいか、って満足しちゃう
のは、よくない癖だろうか。見事に熱湯と水風呂に分離した浴槽の中でバタ足した。

選択とは決定であって、選択をしない、あるいは先延ばしにしたって、それはそれでそういう決定だ。

けれど、結局継続届けを先月だしてしまった。
決して満足ではない環境だけど、決定を先延ばしするための環境があと一年あるという点が決定打だった。

いやだー
まだ決めたくないー
わー
わー

ということを決めたのだ。
決めないことに決めた!

(だんだん決めるの決の字が「こんな字あったっけ」現象になってきた。)

こないだゲイサイに来てたH堂のひとが、
「やりたいことが2つあったら両方やるぐらいじゃないと」
みたいなことをインタビューでこたえてた。
これは・・・
やりたいことが10個あったら、全部やらなきゃならんのですか!
うわあ、おきついことを・・
でも、たぶん、楽しい。
全部やれたら、人生楽しいと思う。
で、10個やりとげる頃には、既に新しいやりたいことリストができていて、
いろんなことに追われながら奔走する・・・
そんな人生、いいじゃない。

ラブ、同時進行。臨機応変。リバーシブル。


題名の個メとは、水泳の種目である個人メドレーを略したもの。
ちなみに、田辺さんはバタフライができない。けど
習ってないからしょうがない!と開き直っている。


2006年11月03日(金) 空中散歩未定都市

数日前、六本木ヒルズの森美術館に行ってきた。というか登ってきた。
景色が良すぎて、正直ビルヴィオラのビデオアートが霞んじゃってた。w
1分の映像を超スローモーションにして81分に引き延ばした人物の表情が変化していく作品は、
刻一刻と移り行く夕闇と夜のあいだの景色には負けてたもの。




実家がマンションの12階なんだけど、桁が違う。
リアルグーグルアース。
東京タワーの奥にディズニーランドの観覧車が見えたり、
フジテレビの球が乗ったビルやお台場の観覧車、羽田空港の滑走路までもがはっきりと。
青山墓地や新宿御苑が目下にあって、
普段真上から見ている地図を、横から眺めるみたいに、非日常の視点を味う。
東京タワーを真向かいに眺める体験は、テレビ以外にはここでしかできないんじゃないかと思う。

そのあとは天ぷらを食いに外苑西通りを北上。
外苑西通りといえば。
昔から、環八とか環七はよく聞くのに、あとのはどこにあるんだろう、って思ってたんです。
最近「山手通り」が「環6通り」と並記されているのをみて、もしやと思って調べてみると、
明治通りが環状5号線に相当することがわかり、やはり皇居んとこが1号線。
結局都市計画は宙ぶらりんになってしまったりしてちゃんと環状になってなかったり、
一部の道しかなかったりするのが顕著なのが環4、環3あたりで、さきほどの外苑西通りは環4の一部らしい。
詳しくはこちらを見ていただくとして、
http://www.miwachiri.com/tokyo/0306_kan3.html
こういう未確定なままの世界にちゃんと生きてるんだなあと考えると、おもしろいと思うのです。思ったのです。

空中散歩未定都市




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