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2003年05月31日(土) now and then

今、武蔵美の授業中です。

小林のりお先生の、デジタル写真基礎という授業です。

6月14日は、評論家の大嶋浩さんをお迎えして、
小林先生との対談が催されます。
オープンキャンパスなので、来たい人は来てみるといいかも。
写真を持っていけば講評も受け付けてくれます。

デジタル写真を始めて一年が経ちました。

まだ一年です。銀塩は16からだから、かれこれ七年になります。
そう考えると、デジタルのデの字もまだ知らないのかもしれません。

デジカメを触ると、高校時代のビッグミニと同じ感覚が蘇ります。
小林先生いわく、「撮る」というより「撮れる」ということ。

それこそが、デジタルの醍醐味かなと思います。



先週から、課題の関係でうちの暗室が一年ぶりに再開されました。

酢酸のにおいは興奮させてくれます。
DarkRoomの空気はわりと好きです。
けれども、それは飽くまで課題制作でしかなく、

心はデジタルに浸透しています。

なので課題は面白くありません。

教授に認められたものしか評価されないという点も、
モノクロ銀塩への心離れを助長させました。

モノクロが悪いわけでも、銀塩が悪いわけでもありません。

ただ、デジタルの速さが、今は性に合ってるのです。



でも、デジタル故のイメージ操作には興味がありません。
それを言えば、モノクロもイメージ操作だらけです。
誰がどう見ても、新宿は森山大道の写真のようには見えないはずです。

僕がデジタルに惹かれるのは、速さと簡便なところです。それだけです。
それ以上のものがこれから発見されていくのかもしれませんが、
今は今の気分で、今の世界を撮りたい。

デの字くらいは知れるかもしれません。




椎名林檎のライヴDVDを買った。

小林賢太郎がいい味出してて、買って良かった。


工デの小松誠教授とお話する機会があった。

本物の作家だと思った。総じて、今日はいい日でした。


あ、30日の話ね。31日もいい日になりそう。


2003年05月30日(金) メモ

今、夜更かしして攻殻機動隊を見てるんだけど、
やっぱ面白いです。都市を描ききってる。

アニメーションという虚構を、いかにリアルなものへと
昇華するかは、都市・環境を描ききるというところに
かかってるんじゃないか?と思いました。

そこが嘘を嘘と思わせない最低限のプロットだと。

AKIRAもしかり。ナウシカ(アニメ、マンガとも)しかり。

虚構の都市を描き、その中で生活する登場人物たち。
それにこそ、リアリティを感じます。
キャラクターの魅力以上に。

「耳をすませば」も、そういうリアルを狙って現代の、
しかも実在する街を描いたらしいけど、僕はSFの街の方が
ぞくぞくするようなリアル感を覚えます。なぜだろう。

それには、都市とは何で構成されているかを考える必要があります。

思うに、都市というのはコンクリートで出来ている。
で、アニメの中のコンクリートというのは、見ていると
往々にして湿気にまみれているということに気付きます。

雨に濡れていたり、蒸気を浴びていたり。

この湿気が、コンクリの年月や質感を(セル画にも関わらず)伝えて
くれるんじゃないでしょうかね。それがそのまま都市の量感になる。

都市の存在感です。

さらに蒸気のうごめきは奥行きと動きの演出を高めてくれます。
攻殻機動隊はそれら蒸気や湿り気の演出力を教えてくれます。

そういえば、森山大道・畠山直哉の撮る都市風景も濡れている。


話は変わりますが、
AKIRAの舞台はネオ東京ということらしいけど、
僕は攻殻の方が東京らしいんじゃないかと思えます。

「無国籍な都市を描こうとしたら東京に近付いてしまった」という
話を聞いたことがあります。そんでもって、逆にAKIRAの舞台は、
東京というよりはむしろアメリカに近いんじゃないかなぁ。

なぜかはわからないけど。

あなたは
「AKIRAの画は乾いているからアメリカの乾燥地帯ぽいんじゃないか」
と言っていましたが、それもあるでしょう。

加えて、あの衣装。まるでマイケル・ジャクソンです。
80年代的空気が、アメリカ的空気と言ってもいいのかもね。
AKIRAはちっとも未来じゃないよな。それで構わないのだが。

未来都市というものに、僕は
下水のじっとりとした湿り気を感じずにはいられません。
常套手段かもしれませんが、いわゆるツボなんです、きっと。


2003年05月29日(木) 倦怠

今日は朝からだるい。

肝臓のせいなのかは分からない。

Linkin Parkを聴いている。

まだ朝なので日記に書くことが無いことに気付く。



昨日は国立近代美術館に行ってきた。

牛腸茂雄展。

好きな写真家の一人。

で、展示はまずまず。しかし写真集の方がよく、

いまひとつだったかもしれない。

本をめくるという動作が果たす力を思った。



ぼちぼち家を出なければ。

ドトールでミラノサンドAを食べて、

学校に行こう。

進級展の構想をまとめなくてはならない。

考えることは楽しいが、金がかかりそうだ。


2003年05月28日(水) webという海の中で

まだまだ未熟です。

分からないことと知らないことが混在しています。

分からないことを明らかにするために、日記を書くことにしました。

Die Another Dayとは、「別の日に死ぬ」

つまり、「今日はまだ死んでない」という意味らしい。

まだ生きている間の日記。

生きている間のことを、書こうと思う。




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