ウィングのつぶやき
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2005年10月31日(月) シャフト選びの法則

メモライズに換える場合、シャフトフレックスはどれを選べばいいか、という問い合わせをよくいただきますので、ここでお答えしようと思います。

・・・といっても何も難しいことはありません。

いま使っているクラブを秤に乗せてください。それだけでいいのです。
なぜならば、
クラブの重さ(総重量)で使うべきシャフトはほぼ決まるからです。

もし今使っているクラブの総重量が300グラムで、特に振りにくさを感じていないのなら、選ぶべきシャフトは、ノーマルSR(シャフト重量52グラム、総重量約299グラム)です。

300グラムが少しキツいというなら、ノーマルR(シャフト重量49グラム、総重量約296グラム)でもいいでしょう。

310グラム前後ならハードSR(シャフト重量62グラム、総重量約315グラム)ですね。

そして、総重量320グラムを超えるクラブを使っているなら、S(シャフト重量70グラム、総重量約323グラム)もしくは、X(シャフト重量77グラム、総重量約330グラム)ですね。

あまりに単純すぎますか?

でもメモライズは既存のシャフトとはまったくしなり方が違いますから、互換性を論じるのは難しく、実際には重さで選ぶしかないんです。

もし300グラムがあなたにとって気持ちのいい重さなら、300グラムのクラブで作れる最大のエネルギーと最長の飛距離を引き出す、それがVロッドというクラブなんです。

おそらく300グラムで最大飛距離が出せるようになったとき、少し物足りなくなっていることでしょう。そうしたら310グラムのハードSRにスイッチすればいいのです。すると310グラムのクラブで可能な最大飛距離が引き出され、以下同様に、どんどん飛距離は伸びていくのです。

もしもVロッドに換えたのに飛距離が伸びない、という方がいるならば、思い切って振り切ってください。そういうスイングをしても曲がらないのがVロッドの特徴だし、そうしなければ「宝の持ち腐れ」なのです。

劇的な飛距離アップの要因はクラブではなく、ゴルファー自身にあるのです。


2005年10月30日(日) ボール選びの法則

ボールは何を使えばいいか、というご質問がけっこう多いみたいなので、ここでお答えしようと思います。

まず現在のボール事情から、

各メーカーのテクノロジーが詰まったイマドキのボールは3重構造になっておりまして(安物は除く)、表面の第1カバー、その下にある第2カバー、そしてコアという構造です。

プロや上級者向けのスピン系ボールは、第1カバーに柔らかいウレタン素材を使用し、フェースとのくいつきを良くしているわけです。ただ、全体のコンプレッションが軟らかいと、潰れすぎて飛ばないため、硬いコアを使用することで、コンプレッションを100に近づけているわけです。

一方、アベレージ向けのディスタンス系ボールは、第1カバーに硬いアイオノマー素材を使用し、スピン量を減らしています。でもアベレージはプロほどインパクトにパワーがないため、コンプレッションを硬くしてしまうと、ボールが潰れず飛ばなくなってしまいます。そこで、コアを軟らかくして、ヘッドスピードがなくてもボールが潰れ、ある程度の初速が出るようになっているのです。

つまり、
スピン系ボール→外側/軟らかい 内側/硬い ボール全体/硬め
ディスタンス系ボール→外側/硬い 内側/軟らかい ボール全体/軟らかめ
ということですね。

ではなぜ第2カバーが必要かといいますと、これは設計自由度のためで、第2カバーを硬くしたり軟らかくしたりすることで、打感やコンプレッションを調節しているわけです。

最近のボールを分類してみると、

・スピン系 硬め 
X-01H、プロV1x、HXツアー、ブラックマックス、ONEブラック、
・スピン系 ノーマル
X-01、プロV1、Z-UR
・スピン系 軟らかめ
X-01S、Z-URS、ONEエア美弾

・ディスタンス系 硬め
デュアルモードツアーX、クロスエイトD301、デュオレッド、
・ディスタンス系 ノーマル
クロスエイトC301、E・R・C、NXTツアー、スーパーニューイングiv330
・ディスタンス系 軟らかめ
NXT、スーパーニューイング、ゼクシオ

とまあ、こんな感じだと思います。(コンプレッションが公表されていないボールも多いので、想像も入ってます)

でもって、どれを使えばいいということですが、これは

スウィングタイプで決めるのが一番です。

つまり、スピンが入るタイプなのか、入らないタイプなのか、でボール選びは大きく変わってくるのです。

たとえば、ヘッドスピードがなくて、なおかつスピンが入らないスウィングだと、ボールがドロップしてしまって飛びません。
そんな場合はスピンの入るボールで球を上げてやる必要があるのです。だからX-01S、Z-URS、ONEエア美弾というのがグッドチョイスとなります。

逆に、ハードヒッターで吹き上がってしまって飛ばないという場合は、スピンを抑えるボールがいいのです。よって、ディスタンス系・硬めのクロスエイトD301(ミズノ)がオススメです。

ただしこれは「ドライバーショットを飛ばす」というテーマに限った話で、ショートゲームのフィーリングなんかを加味すれば、また変わってきますけどね。

まとめておきましょう。



ハードヒッター→硬めのボール
非力なゴルファー→軟らかめのボール


スピンが入るタイプ(吹き上がる)→ディスタンス系ボール
スピンが入らないタイプ(ドロップする)→スピン系ボール



ということになりますね。

ちなみに私がVロッドでいろいろ打ってみた感想を言いますと、
X-01H 
打感は硬めだけれども、距離はまあまあ出るし、曲がらない。そこそこ止まるし、パッティングのコツンという感じが嫌でなければオススメ。
プロV1x
クセがなくて、すべてが合格レベル。V1よりはやはり打感硬いが、V1が軟らかすぎるので、こっちのほうが好き。スピン性能も高く、これを使っておけば、ボールのせいにはできないという感じ。
HXツアー
飛ぶ。ディンプルが浅いせいなのか、曲がらない。というか、浅いと曲がらない気がするのは私だけだろうか。でももう少しスピン性能が欲しい。
ONEブラック
初速が速い(気がする)し、飛んでいる。全体的にちょっと硬めだけれど、ビックボールで攻めたいゴルファーにはいいのではないかと思う。
ブラックマックス
フィーリングの良いボール。スピンもけっこうかかる。飛ぶというよりは、技が使えるボールという感じか。
Z-URS
潰れすぎて、私のヘッドスピードでは距離をロスしてしまう。おそらく、実測で43〜4m/sのゴルファーに合うのではないだろうか。(ショップの計測器は+2m/sぐらい下駄をはかしているものが多いので注意)
クロスエイトD301
意外といっては失礼だが、なかなかいいボール。まず打感がいいし、距離も出ている。私のようなもともとアイアンの弾道が高く止まる人間には相性がよい。
ゼクシオ
軟らかくて、私には縁がないが、飛びの安定はピカイチ。ディンプルが浅くてボールが大きく見えるのが効いている。曲げたくない40m/sの人にはいいのではないでしょうか。
E・R・C
硬さは私にでも十分。これはどのヘッドスピードでもいけそうなボールだ。特殊なディンプルのせいなのだろうが、直進性能も高く、アベレージには武器になると思う。スピンを気にしなければ、けっこう上手い人でも使えるのでは?

1つの考え方として、参考にしていただければ、と思います。


2005年10月25日(火) 1ヶ月待ち・・・

大変な事態になりました。
な、なんとVロッドドライバーが完全に品切れになってしまったのです。
これはこのクラブの良さを認めていただいたからで、非常に嬉しいのですが、現実的には、お客様にご迷惑をおかけしている状況です。

少量生産のために、こういうことになってしまいました。
お待ちいただいている方、本当に申し訳ありません。

ちなみに、203ウエッジとVロッドアイアンも品切れです・・・。

Vロッドドライバーに関しては、11月の末に入ってくるそうです。

取り急ぎ、みなさんにご報告です。


2005年10月24日(月) 音について その2

前回音について書きましたが、ちょっと補足したいと思います。
Vロッドの打球音を低いと書きましたが、
私のインパクトの音を聞いた人の話によると、
「どっちかというと、高いほうなんじゃないの」ということでした。

自分としては、ボールがフェースによくくいつくので、「低い」と感じていたのですが、どうやらそれは主観的なものだったようです。

というか、はっきり言って、
自分で打つときに「音」の意識がありません。

ただ、芯をはずしたときには音を感じます。
Vロッドの場合、フェースの上にはずした場合に「カン」という高い音がするようですね。また、先に当たったときも同じです。

雄二さんに「音はどうにかならないんですか?」と聞いてみたところ、
ヘッド体積を大きくするため、ボディを薄くしているために、内部に音を消すような装置をつける余剰重量がないとのことです。

ということは、音の改善のためにはヘッドをやや小さくするしかないということでしょうか?

でも雄二さんのことですから、きっと画期的なアイデアでいつか音の問題もクリアしてくれると信じています。




2005年10月17日(月) 音について

この前の土曜日は品川プリンスのステラボールに柳ジョージさんのライブを見てきました。友人が柳さん関係の仕事をしており、半分お付き合いでしたが、これがなかなか良く、思わずCDを買って帰りました。

しばらくカラオケで唄う歌は「柳ジョージ」になりそうな気配です。

やっぱり声がいいし、ギターの音色がまた鳴かせます。
力がほどよく抜けていて、それでも最後まで飽きさせずに聞かせてしまうところに、「プロ」を感じましたね。

最近大ヒットがあるわけでもないのに、お客さんが集まる。これは凄いことだと思います。

さて、クラブの話ですが、
Vロッドを買ってくださった方からよく「打球音が悪い」というご指摘を受けます。
「すごく飛ぶし曲がらないんだけど、音がねえ…」ということです。

これは改良のための課題であることは確かですが、
実はウィングは音が悪いと思ったことはないんです。Vロッドの打球音は低めで、金属がこすれたような音がしますが、それが逆にフェースに食いついている感じがして、安心感を覚えます。

巷では「キーン」という高めの音に人気があるようですが、それだと「軽い」というか、飛んでいないように感じるのです。

もしかすると標準的なヘッドスピードだとよい音にならないのでは? と思うときがあります。なにしろ開発者はみなハードヒッターですから、ガツンと叩いたときの打球音を聞きなれていて、40m/s前後で打ったときの打球音には馴染みがない、のかもしれません。

それとも好みの違いですかね。

まあいずれにせよ課題があるというのはいいことで、今後どういう改良がされていくか楽しみなところです。

高ヘッドスピードでは現状の音、低ヘッドスピードでは澄んだ高音、そんなことが可能なら凄いんですけどね。


2005年10月11日(火) 飛ばしの秘密

昨日の休日は縁あって、高山広という役者の一人芝居を見に行ってきました。
ねずみとごきぶりの戦いを描いたシュールな作品でタイトルは「ねずぶり」。
ストーリーにはやや青臭いところもありましたが、「一人で演じる」という表現方法の面白さを堪能してきました。音楽はライブ演奏でしたが、こちらのレベルも高く、なかなか楽しめました。
ただ、無理やり連れていった小学校3年生の娘にはやっぱりウケなかったようで、
「早く帰ろうよ〜」を連発してましたね。

さて、前回の日記で紹介した吉田一誉プロにVロッドを渡す約束になってるわけですが、ドラコン用にどんなクラブを使っているのか聞いたところ、
「ロフトは6度で、ヘッドの重量が190グラム弱、シャフトも65グラムぐらいですよ」とのこと。
どうやらかっ飛ばすときは、総重量にして300グラムぐらいの軽いクラブを使うみたいです。

そしてボールを右足に寄せ、右足体重でかちあげるように打つのだそうです。

吉田プロはふだん、お手本通りのオンプレーンスイング(井上透コーチのレッスン本でモデルをしたぐらいですから)なので、飛ばしにかかったときに、どのような変化が起こるのか、近々見届けてきたいと思います。




ウィングプロフィール
基本的にツアープロへのレッスン取材はしない。理論が後付けだから、というこだわり&わがままなスタンスを貫くゴルフライター。「ゴルフ未来研究所」(GOLF TODAY)「術のゴルフ」(ゴルフレッスンコミック)「ゴルフの毒」(ゴーゴル)の連載など、マニアックな仕事を中心に活動中。



2005年10月08日(土) 「飛ばし屋」からの電話

今年の2月にグアムで吉田一誉プロと回った際、かなりオーバードライブされて落ち込んでいたウィングですが、

この間、その吉田プロから電話があり、
「ドラコン世界選手権の日本予選に出たんですけど、3位で世界選手権の出場権を逃しました」と報告がありました。

「残念だったね。で、何ヤードだったの?」と聞くと、
「決勝ラウンドの予選は381.3Yで2位通過で、決勝ラウンドは376.1Yで優勝に4Y及ばずの3位でした」とのこと。

その言葉を聞いた瞬間、(なんだよ〜落ち込むことなかったじゃん)と思ったわけです。だって30ヤード置いてかれても350ヤードですもんね。(50ヤードぐらい置いていかれることもありましたけど)

吉田プロは大阪で「CDO値」を上げることをテーマに飛距離アップのスクールを開催しているので、興味のある方はホームページを覗いて見てください。

ウィングもそのうち、飛距離をアップしに大阪に出かけようと思ってます。


ところで昨日、千葉の工房でヘッドスピードをはかりました。
現在では一番信頼のおける測定器だそうです。

いつもコースで打ってるように打つと46m/sぐらいでした。

ムキになって振ると50m/s出るんですけど(最大51.8でした)、コースでこれは無理、という感じの相当のムチャ振りです。

でもちょっとコースでは抑えすぎてるかな〜、と思って、今度から48m/sぐらいで振ろうと思います。


それにしてもヘッドスピード測るのって面白いですね。
でもやりすぎると、確実にスイングを壊すので注意が必要です。


ウィングプロフィール
基本的にツアープロへのレッスン取材はしない。理論が後付けだから、というこだわり&わがままなスタンスを貫くゴルフライター。「ゴルフ未来研究所」(GOLF TODAY)「術のゴルフ」(ゴルフレッスンコミック)「ゴルフの毒」(ゴーゴル)の連載など、マニアックな仕事を中心に活動中。


2005年10月04日(火) 坂田プロからの電話

一昨日の日曜日、秋葉原を歩いていると、坂田信弘プロから電話が入りました。
「お〜コバか。坂田だ」
いつもの第一声です。
ときどきかかってくるのですが、大抵の場合、特に用事があるというわけでもなく、ある意味定期連絡ですね。
ひとしきりしゃべった後、決まって最後に
「他になんかないか?」って聞いてくるんですけど、
その台詞を聞くといつも、奥さんへの電話みたいだな〜と思って
なんだか可笑しくなります。

坂田プロに関してはみなさんいろんな感想をお持ちでしょうが、
けっこう近くで見ているウィングとしては、「情に厚い人」という印象が強いですね。そして記憶力がいいことにも驚かされます。

自分も含めて、関係者の電話番号ぜんぶ覚えてるんですもん。まさに「人間電話帳」です。携帯電話を持たないがゆえに芽生えた特殊技能だとは思いますが、なぜ携帯を持たないかは・・・・やめときましょう(笑)。

苦労人なので、周りに気を使うし、とても義理堅いし、尊敬できる人だと思います。

理論に関しても、初めてクラブを握るジュニアをある一定のレベルまで育て上げてしまうのですから、認めざるをえないと考えます。

だって0から1にするって難しいですもん。
1から2にするよりずっと大変ですよ。プロコーチは5を6にするような仕事だと思いますけど、どっちが難しいといったら、自分は0から1だと思いますね。

たとえば、初心者を教えてみるとよくわかるのですが、腕を正しく使わせるのは大変なんですよ。「軟らかく」というとヒジが折れてぐにゃぐにゃしてしまうし、「硬く」というとロボットみたいになってしまうのです。

「硬さ」「軟らかさ」どちらもないとダメなんですけど、ウィングとしては、「硬い」から入って「柔らかさ」教えたほうがベターだと思うのです。

そういうときに「ショートスイング」は役に立つメソッドなんですね。特に体をしならせることができるジュニアを教える上では有効なのではないでしょうか。

ただ、体がしならない人にとってはキツイ部分もあるわけで、それがゴルフ理論の難しさです。

要するに、万人に通用する正解というものはないわけで、あくまで「いろいろな考え方がある」ということなんです。

それをみなさんに理解してもらうための判断材料を提供するのが、ゴルフライターという仕事なのだと思っています。

ちなみになぜ秋葉原にいたかというと、巷で話題の「メイドカフェ」なるものを見学しようと出かけたのですが、混んでて入れませんでした・・・。

とりあえず入り口のドアから中を覘いてみたのですが、そこには別世界、というか学園祭の模擬店にしか見えないチープな空間がありました。

というわけで、「お帰りなさいご主人様」と迎えてくれるのかどうかは不明です。また、再び訪れるかどうかも未定です。













ゴルフライター小林一人

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