悩みは人生を充実させる/文集「人生の時」

2014年03月21日(金) 3、癒し/悲哀/冬/春の月/浜田省吾に告ぐ

一、癒し

  釈迦の慈悲と、キリストの愛で
  人びとは癒され
  不幸な人びとは祈りを捧げる
  その大きな父性にいだかれて
  人びとは癒され
  不幸な人びとは祈りを捧げる
  なぜ世界は平和でないのか!
  なぜ心は救済されないのか!

二、悲哀

1、かなしさは、ひとりで生きてゆくこと
  友もなく、恋人もなく、家族もなく、
  さびしい白い雲のように
  風のままに、流れてゆくこと

2、あたたかな日当たり、どこにもなく
  冷ややかな日陰は、暗く、深い

3、30年まえの写真を、引き伸ばして、
  忘れていた人を、じっと見つめる
  しかし、サヨーナラの一言もなかった、婚約者に、
  思い出などない
  あるとすれば、自分の悲哀だけだ

三、冬

  長い長い夢のあとの寂しき心情に
  心の帰る所も知らない

  北風に鬼ごっこをして
  小雪はちらちらと地上をさまよいつづけ
  冬木立(ふゆこだち)
  その下で待ちつづけた人生は
  もう冷たさにかじかんでいる
  夕闇に暮れると 物音は消えて
  街灯のあかりに 白一色の街並みは
  沈静するばかり

  長い長い夢のあとの寂しき心情
  心の帰る所も知らない

四、春の月

  楽聖でさえ そのさびしさは生涯
  理解されることはなかった
  まして敗者のそれなど 闇夜の影に等しい
  春の月夜 咲き誇る桜はなまめかしい
  季節は早足で廻る

  花ざかりの山上に 青白い球形の月が
  天空に昇りつめて 青明な光を
  しずかに放っている しずかに

  さびしさは生涯 消え去ることはない

五、浜田省吾に告ぐ

� “爐硫山擇蓮�痛みを覚えます
  <愛と痛みの青春>というキャッチフレーズは、的を射てます
  彼の場合、孤独を愛で埋め合わせようとするところに、
  痛みが生まれます

  現代人は、孤独を克服するものとして、愛を捉えます
  しかし、それは、間違っています 孤独は、恋では癒されず、
  愛で埋め合わせることは、できません

�◆/祐屬遼楴舛蓮�独立性にあり、それを克服する概念は、
  独立自尊の精神でしょう
  独立した人間と人間の絆でしかないのですから、
  孤独を愛で埋め合わせることはできません
  それが真剣であればあるほど、
  孤独の痛みは増幅するだけです
  彼は、より真実の愛を求めて、
  彷徨って(さまよって)いるかのように見えます

�� 彼の曲のなかの、暗さと深いかなしみは、
  そこから生まれるのでしょう

  




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