ページをめくる指

 

 

- 2013年05月07日(火)

北野武作品を今まで面白いと思えなかったのは、自分の人生経験が足りなかったからかも知れない。中年になってからはじめて『ソナチネ』を観て震えが止まらないくらいでいる。時間を持て余したヤクザが沖縄の砂浜で子供のように遊ぶのがこんなに美しいとは。芸術の『わかる』『わからない』なんてのは知性でも感性でもなく、結局は観る側の『コンディション』なんだなと思う。あーやられた。

逆に『ヘルタスケルター』はあまり面白くなかった。高校生の頃は岡崎京子を好きだったのだが。人の親になってしまうと『誰からも愛されない化け物になることで自由になる』ってテーマ(逆山月記?)はつまらん。欲望から逃れられぬ化け物に作家性は感じなかった。


-




My追加

 

 

 

 

目次
 


twitter