あたま
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2009年08月25日(火) 夏休みの本




前々の日記にも散々でてきているミステリーランド、
3泊で温泉旅行にいく機会があったので
読んだ2冊以外の全作品を持って(いってもら)った。
一応全部(現時点で発行されているもの)を読んだので
少し感想など

全体は2軸に分けられる。
「オチが大人向けか否か」と「本格ミステリか否か」というもの。
オチが大人向けというのは、平気でメインキャラクタが殺害されたり
オチが非社会的だったりメタ的だったりするもの。

本格ミステリというのはキーワードとして
「探偵・密室・洋館・人形・怪盗」などが存在するもの(イメージ)。
個人的にはミステリは好きではないので、
本格ミステリのものはあまり楽しめなかった。
 …だって作者が「密室で殺人が起こった」と書けば密室で殺人が行われたのであって、それ以上ではない。あえてそこに、論理的解釈を求めるのが冗長な気がしてならない。


私のように「オチが大人向け」
「非本格ミステリ(なんか単語あるのかな)好き」な方は
・神様ゲーム
・銃とチョコレート
・透明人間の納屋
・いつかふたりは二匹
・子供の神様
・闇のなかの赤い馬
・怪盗グリフィン、絶体絶命
・探偵伯爵と僕

がまぁまぁ気に入るのではないかと。


でも全体を通して
ぐるぐる猿と歌う鳥 というのが一番良かったです。

なので次は加納 朋子さんの本を全部読んでみることにします。


ちなみに、このミステリーランド
ミステリ界では名物編集者「宇山日出臣」の定年前の最後の仕事だったんだとか。

【宇山日出臣】
戸川安宣と共に「新本格」の仕掛け人。
中井英夫の『虚無への供物』を文庫化するために商社を辞め講談社に入る。
京極夏彦・森博嗣・舞城王太郎・西尾維新ら、新世代の作家を数多く世に送り出した。晩年には児童向けレーベル「ミステリーランド」を創刊。

とのこと。
虚無への供物はあんまり面白さが分からなかった(黒い仏の方が衝撃があった)けど。

なんかやたらすごいシリーズだなと思ってはいたけれど、
背後にこんな物語が隠れていたんだな。

今まで編集者とか意識したことは全くなかったのに
初めて目を向けてみると、謎(どうしてこんなシリーズが存在しているのか)が解けた。
これもまたひと夏のミステリということで。


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予約した本

月曜日の水玉模様
スペース
少年少女飛行倶楽部
レインレイン・ボウ
コッペリア
虹の家のアリス
てるてるあした
ささらさや
ガラスの麒麟
いちばん初めにあった海
モノレールねこ


CQ

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