先日の電話で、
「俺に任せてくれる?」
と彼が言っていた言葉の意味がわかりました。
彼は今はほとんど使っていないというDVDプレーヤーを
デートの時に持って来てくれました。
抱き合った後、大きなシーツ一枚を二人で纏い、
彼に後ろから抱き締められながら映画を観ました。
それはモノローグの多い単調なイギリス映画だったので、
私が前半、彼が後半眠ってしまい、
映画が終わった後に二人でストーリーを繋ぎ合わせました。^^
シャワーを浴びた後、
前から彼が行ってみたいと言っていた
ワインと中国料理のお店へ行きました。
お料理、サービス、雰囲気、どれをとっても素敵なお店で、
オープンしてからちょうど一年ということでした。
私達のお付き合いももうすぐ半年になるということで、
二人でグラスを合わせて乾杯しました。
お店を出ると、春の初めとはいえ夜の空気は冷たく、
私は小さく身震いしました。
彼は着ていたバーバリーのコートを脱いで私に着せました。
「いいの?」
「俺は寒くないから。」
巻いていたマフラーも外して、私の首に巻いてくれました。
お部屋に戻ると、彼はすぐにバスタブにお湯を溜めました。
彼は素早く服を脱いでバスルームへ行くと、
「理沙子、一緒に入ろう?」
と大きな声で私を呼びました。
私がバスルームのドアを開けると、彼は既にバスタブの中。
私の表情を見て恥ずかしがっているのを察知したのでしょう。
それ以上は誘わずに、
「後で入れよ。あったかくて気持ちいいから。^^」
と言いました。
彼の後に私がバスルームを使って出て来ると、
彼はベッドの中でテレビを見ていました。
私がその日のデートで美味しいものを食べ過ぎたことを気にしていたら、
「じゃあ、運動しよう。」
と彼が言いました。
もう一度愛し合った後、
彼の腕枕でいつものようにお喋り。
私の仕事の研修の話をしていたら、私の肩をぎゅっと抱き締めて、
「これも研修みたいなもんだね。」
と彼が言いました。
私が彼と同時にいけるようになるための研修なんだそうです。
それから、優しい声で
と言いました。
恥ずかしいと言葉にするのは許すけれど、
体は抵抗しないでと彼に言われました。
「来週は体調が悪いと思うから会わない方がいいかな?」
と私が言ったら、
「会わなくて理沙子は我慢出来るの?」
と彼がちょっぴり意地悪な口調で言いました。
帰り際、メールが苦手な彼に
「私がメールしたら、時間がある時は電話くれますか?」
と聞いたら、
「いいよ。」
と言ってくれました。そして、
「家に着いたらメールしなさい。」
と言いました。
ロビーへ下りるシースルーエレベーターの中で、
ほんの数分間、彼が私の手をぎゅっと握りました。
幸せな時間を過ごす度に、これ以上欲張りになってはいけないと
自分を諭すもう一人の私がいました。
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