獅々丸の雑記帳
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先週のことだ。 夜中、珍しくトイレに起きた。 2時40分頃かな。
用を足して部屋に戻ろうとすると、階下で鈴の音がした。
『チリン、チリン』
猫がリビングを小走りしてる音だ。
我が家の猫は寝る時にはそれぞれの陣地の部屋に入って寝る。 丹虎、猛虎、美流來(にこ、もこ、みるく)は俺の部屋。 虎流來、月子、笑美(こるく、つくし、わらび)はお袋の部屋。
たまに月子丸が帰るのを拒んで、部屋の戸を閉められてしまうことがある。 どういう訳か、この月子。 俺が送れば大人しく部屋へ帰っていくので、連れ戻しに1階へと向かった。
『月子?月子か?』
暗がりでジーっと目を凝らす。 こういう時、俺は灯りを点けない。暗がりに目が慣れれば飼い猫の所在ぐらい 分かるし、なんとなく無粋な気もするからだ。
しかし。
探しても月子はもちろん、その他の仔も1階にはいなかった。
聞き間違いではない。 外からの音ではないし、第一飼い猫の鈴の音を聞き間違えるか。 あれは、間違いなく我が家の猫の鈴だ。
おかしいな……と思いながら階段を上がる途中で足を止めた。
背中に視線を感じたから。
『ああ、コゲかぁ。』
俺は声に出してそう言った。 焦虎丸(こげとらまる)が既にこの世を去って数年。 しかしこの仔だけは数年に一度くらいの間隔で気まぐれに遊びに来る。
その存在を感じると心がほんわかとするのですぐに分かる。 (そっか、久しぶりだな…コゲ。) しかし、姿を見せないということは、まだ姿を見せるつもりじゃないってこと。 俺は振り返ることはしないで、そのまま階段を上がると部屋へ戻り床へ入った。
今までの再会は夢うつつでコゲの存在を感じることが多かった。 今回のように俺がハッキリと目を覚ました状態で近付いたのは初めてのことだ。
この調子でいくと。 目の前に姿を現してくれるのももう遠くないのかも知れないな。(笑)
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