獅々丸の雑記帳
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2010年02月23日(火) 小太郎が死ぬと思った日

それは先週の土曜。
小太郎の世話をしに飼育室に入った時。
小太郎はいつものようにこちらの呼びかけに鳴き声を返さなかった。
止まり木にいるものの、瞳に冴えはなく、時折力なく閉じてしまう。
餌や水の取替えに出し入れする俺の手にも全く興味を向けない。
しばらくすると止まり木に腹をつけ、そこで体重を支えるような姿勢に。
前日の餌は……減っているようには見えなかった。

オグロインコ、オーストラリア産のインコということ以外あまり分からない。
マイナーな種類だけど、鳥飼育は二の足を踏む俺がどうしても欲しくて買った
小太郎。
数年後、卵を産んでメスだと分かる。(汗)
売っている時からすでに成鳥であり、あれから10年以上が過ぎている。

飼育室内の他の世話をしている時に背中で『バサバサッ』と音がした。
小太郎がバランスを崩して止まり木から落ちそうになり、立て直そうと嘴と肢
でぶら下がっている状態。
普段ならばここから嘴を上手く使って『ェィッ、ヤァ!』と戻ってくるんだけ
ど、もうその力はないようで、しばらくもがいた後、小太郎はケージの床に落
ちた。
すぐに天地は直すものの、止まり木に上がろうとする動作はなく。
口笛を吹くと少しだけくぐもった声を返す。
聴覚が働いていることは間違いない。
俺はゆっくり時間をかけてビートルズのグッド・ナイトを唄ってやった。
小太郎はたまに瞼を閉じそうになりながら、俺の声に耳を傾けていた。


先週の日曜日。
覚悟して小太郎の様子を見に行く。
小太郎はやはりケージの床にいたが、なんとなく昨日よりも調子が良さそうな
感じ。
ケージに掛けてある餌の容器を外して床に置いてみると、なんとまぁ餌を啄ば
むじゃないか。
これは良い、と嘴に水も垂らしてみる。
が、これは失敗。怒らせてしまった。
しかし、この怒りのせいか、小太郎はガシガシとケージを嘴と肢を使ってよじ
登り、止まり木に鎮座した。
腹も止まり木からちゃんと離れている。
そういうことならと、餌の容器を止まり木の高さに戻し、床には違う容器でも
う1セット餌を用意した。
スポットライトの位置を調節し、エアコンの温度を1度上げて飼育室を出る。


そして月曜日。
なぜか死んだ気はしなくて、悪くても瀕死だろうと小太郎のもとへ。
小太郎は止まり木にいた。
調子は昨日よりも明らかによい。
小太郎と呼びかけると『Cu!TA.ruu』と応えた。
少しだけホッとした。


こうやって少しずつ死んでいくんだな。

小太郎は死んでも火葬にせず、庭に埋めることに決めた。


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