獅々丸の雑記帳
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2008年03月06日(木) さよなら大銀杏

通勤路の……いや、中坊の頃通学路でもあった道の馴染みの大銀杏が切られた。


小さな踏切の脇にひっそりとある祠(ほこら)、祠ってのは神様を祀った小さ
な社(やしろ)のこと。
その祠の脇にここらでは珍しい程の大銀杏が1本立っていた。
紅葉の時期になると、少し小さい紅葉樹を従えて、仰ぎ見るほどの煌きを放ち、
落葉すればそこに黄金の絨毯を作り出していた大銀杏。


今朝通りかかった時、初めにクレーン車と重機を積んだ積載車が目に入った。
作業時間までの待機中ってな風情。
脇に小さな川があるので一瞬『川の整備でもするのかな?』と思ったんだ。
でも、次に目に入ったものは、クレーン車の陰にある打ち落とされた枝の残骸。

そこで初めて景色がいつもと違うことに気付いた。
俺が大銀杏だと勘違いした樹は、脇付きの紅葉樹で、大銀杏は根元から2m位
で切られた幹だけの姿になっていた。
恐らく昨日の作業で枝打ちと幹の切断、今日は重機とクレーンで根の除去をす
るつもりなのだろう。
今日残ってる地面の枝は昨日積みきれなかった物だな。

2m程の幹だけとなった巨木は、それでも威風堂々と『まだまだ生きてる』と
でも言いたげにそこにあった。

『神様にはお断りを申して切ったんだよな?』
俺はそんなことが凄く気になって堪らなかった。

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   帰り道。今さっきのことだ。
   幹の様子を確認しようとして果たせなかった。
   そこには伐採された枝の山があった。小山ほどの量。
   あろうことか、脇付きの紅葉樹まで切ってしまったらしい。
   一体、何があったんだ……?

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他人の土地のことだから、俺がどうこう言える立場じゃないが…。
ここは、どれも小規模なものだが、畑があって、道を挟んだ対面の家には塀の
向こうに桜が咲き、その少し後方には竹薮があり、蜜柑の木があり、そしてあ
の大銀杏があった。
四季を『目』で楽しめる数少ない小道だったんだ。

そうだったですよね?祠の神。


せめて……切られるとこくらい見ていたかったなぁ。


俺の棲むマッドシティは、今日、またひとつ面白くない街になった。


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