過去日記倉庫(仮名)
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フリフリおれ的わたし的ベスト2007はこちらより


2005年08月06日(土) 歌姫の音像 / Tell mama,Tell ME mama

ちなみに先日TSUTAYAにてマーズヴォルタと一緒に借りたのは今さらながらモグワイ…Happy Songs For Happy People。暗い。美しい。うーん確かにいろんな所で使われてる感じだなあ。borisのマブタノウラか!と思ったのはショックだったけど、思えばborisはそのアイデアを借りつつもborisらしい汚い音でつきつめられた表現であったと思う。おもしろいな。レディオヘッドを聴いた時もそう思ったけど、オリジネイターの迫力を感じつつ、自分のツボのど真ん中には来ない。

うーん別にborisとかWEGとかorcaの方がぜんぜんいいよな。なんでだろう。素直にすごいーと思うのでひねくれているわけではないのですが、後に残らない。単純にツボの位置がずれてついているのだなと思う。でも1stは聴いてみたいかも。フェチだから(笑)。あとで借りる。マーズヴォルタは10回くらい聴いていると思うのですが、毎回違う音が聴こえる。情報量多すぎ…好きなもの集めまくってるんだな。うらやましい。

前にロックフェスの映画Festival Expressを紹介したのですが、映画完成とともにそこからの音源も出るようです。映画見ててうわージャニスもっと見せてーーと思ったので、Pearlレガシー盤が出てるというのを知って嬉しかった。この夏の思い出として買いますよ。Tryも入ってるー嬉しい。この曲がいちばん好き。

ジャニスってそんなに母性的な、癒される声ではないんだよね。だからむしろ好き。逆にその癒される声というのがちょっと苦手です。特に母性的な、と言われるいい人の声。なんか嘘くさい気がして、案の定この前とても人気のある某弾き語りの方のライブアルバムを借りたんだけど、ほとんど聴くこともなく返してしまった。なんであれが人気あるのかもわからなかった…残念。ボーカルは本当に好みとしか言いようが無いから難しい。批評とかできないです。キャロル・キングとかローラ・ニーロとかカーペンターズとか有名だけどぜんぜん聴かないのでよく知らない…中島みゆきとかパティ・スミスなんかも堅苦しい感じがして好んで聴くことはない。

自分が女なので男性ボーカルの方が好きだというのはありますが、もっと奔放でアクがきいてる感じなのがいいな。子どもっぽい自由な感じがするといいな。ビョークとかね。谷山浩子は聴くよ(笑)。ジャニスはなんか「あんたも私みたいに言いたいこと大声で言ってみれば!」と勇気づけてくれる感じがする。それに楽しそうなんだもん(笑)。Tryって、試しに私とつきあってみようよ楽しいよ!っていう、単に恋に浮かれてるだけ(笑)の歌なんだけど、楽しいじゃないですか。無責任で、人生でいちばんいい時間でしょう。すぐ終わるけど、はかないからこそ大事で。そういうことを伝える曲。ものすごいヴォルテージで(笑)。


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なんか最近インプットが過ぎてアウトがぐだぐだ。文章も自分で読んでてつらいものがあるなあ。てきとうすぎ。見たもの聴いたもの全部書き留める必要は無いんだけどなあ。強迫症状のようになってきてるのがわかる。埋めるように入れてるだけ。健康にはよくない。気をつけなければ…


とはいえ良い作品ばかりに触れて、楽しいのは確かなんですよ。最近ヘヴィな内容の映画も見れるようになって嬉しい。前つくってた雑誌には映画評を書いていたので、その時の感覚を思い出しました。特に女性が主人公の暗い内容のとか、ずっと避けてたので見れるようになってよかった。まあ別に好きずきなので見たくなければ見なくていいんだけど。

これはまんがなんだけど、話題になってずっと後で購入しました。夕凪の街桜の国は広島の被爆の問題がテーマなのですが、そういう問題がありつつも日々は生きていると楽しいこともたくさんあって流れてゆくんだ、ということを伝える作品。原爆投下数年後の広島と、その続編として孫の世代の話の2作品のカップリングになっています。

体験とそれを伝えること、記憶とそれを扱うこと、戦争という個人と国家の関わりの究極の場、というのは幼い頃からごく自然に考えるテーマでした。考えさせられる環境に産まれたということだったのかもしれません。時代的にもちょうどそういうタイミングであるなと思います。沖縄の主要な歴史的事件からちょっと遅れて産まれて、体験はしていないけれどもリアルな残響に耳を傾ける世代、なのかもしれない。

驚異的な体験の記憶にどう関わるのか。そのことを知っている人には黙る意義というのもあるかもしれない。このまんがを読む頃にも、ずっと地元のローカル紙には戦争体験を語る連載記事であるとか、歴史体験の共有に関するシンポジウムなんかが開かれて、その記事が載ったりしてた。私が子どもの頃は、大人がかたりたいことは嘘でも歪んだものでも何でも聞き取りたいと思っていた。でも大人になって、黙っている、言えないことの意味に意識がいくようになった。聞き出すというのはどんな行為なんだろう。語らせるというのは?すべて記録する、それにはどんな意味があるだろうか。

そしてそれを公開するというのはどんなしくみで力関係があって、その人自身を、また周りを傷つけるということについては?それよりもまず、語られない層の厚さについて気づき始めたことだ。つらい話ばかりだけど、語れることが語られただけであるんじゃないか、それ以上に語ることができないことがたくさんここでは起こり過ぎたのではないのか、そういうことを自分たちは受け止めることができるのか、と思うようになった。

夕凪の街で、薔薇の左腕を持つ主人公は、生き残ってしまったという罪悪感とともに原爆という驚異的な存在に向かって語りかける。自分たちはそういう巨大な殺意が向けられる存在らしい。しかけた者は満足だろうか?私は死ぬ。それを願っているあなたは満足ですか?原子爆弾の破壊力、放射能の後遺症によって失われたものは大きい。それを埋めて傷付いた所を治すこと。その後の桜の国では、孫の世代になっても後遺症の問題がついてまわることと、子どもの世代(登場人物の親だけど)の体験の受け止め方とそれとのつき合い方というのが描かれている。そのお父さんが会って話をしていたおじいさんは夕凪の街のお姉さんにプロポーズしてたお兄さんだといいのにと思った。死に別れた後でもたぶん幸せに暮らしていて、きれいな思い出をそれだけをお父さんに伝えてくれるのだろうと思うから。

原爆は人間の顔をしていなかったのがただひとつの救いかもしれない。人間の顔を持つ殺意、血を分けた加害者が生まれる歴史もある。新聞で読んで忘れられない話があったけどやっぱりここにはどうしても書くことができない。傷が癒えることでさらに追いつめられ続けることがあって、生き残ることで問われ続けることがあって。だからあえて忘れることの方が多いのかもしれない。自分はそれについて知れば知るほど、考えるだけで明快な態度をとることができない。…


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それに関連するようでしないようで、女性作家の映画を2本見た。シルヴィア・プラスのは前に紹介しましたが、ついでに見そびれていたヴァージニア・ウルフのめぐり合う時間たちも見れた。ずっとこんな辛気くさいの見たくない(失礼)と思ってスルーしてたんだけど、見るとおもしろかったですね。別に共感するとかは無いんだけど、ニコール・キッドマンはやっぱりうまい。書くことが好きな女の人を自然にやっていた。小花模様のワンピースなのにバンドマンみたいに無造作にポケットに手をつっこんでるのがよかった(笑)。パティ・スミスってあんな雰囲気かも?と思ったり。病気持ちでとっつきにくいんだけど妙にかわいいんですよね。

監督・脚本ともに男性なんだけど、解説の語りからしてゲイかもしれないな…というのもあって、フェミニズム的に気配りのある所があっておもしろかったです。安易に仲良しシスターフッドという展開を避けたり、食事の場面が寒々としてるのもわざとみたいだし。アメリカン・ビューティのオマージュという食卓の場面もよかったですね。誕生日のケーキのクリームが真っ青なんだよ…3つの時代が多層的に描かれる作品で、現代の話ではメリル・ストリープが女性パートナーと一緒に住んでるという設定なのですが、やはりここはクレイマークレイマーにひっかけてのキャスティングなのでしょうか?その辺にもほとんど悪意に思えるほどのクールネスを感じました。

3つの物語は以下のような感じ→ダロウェイ夫人の作者であるヴァージニア・ウルフ(ニコール・キッドマン)がそれを執筆する-50年代のLAでダロウェイ夫人が特に好きな主婦(ジュリアン・ムーア)が本を読むために(!!)家族を捨てる-90年代NYでその息子である詩人と昔恋人で、今はエイズで闘病中の彼のサポートをしている編集者(メリル・ストリープ)が詩人が賞を取ったのでお祝いのパーティを準備してるんだけど、当の詩人は妙にテンパっている-という層を行き来してフィードバックが起こっているかのように絡み合って行く。

最近本を読むこともあまり無かったので、読書することとか、物語を組み立てて記していくことについて久しぶりに考えさせられました。もともと小説が苦手でああいうふうに体をはって読み込んで/書き込んでいくこともないのでただすごいな〜と感心するばかりなのですが、ジュリアン・ムーアが怪物と呼ばれていたのがおもしろかった。確かに最も衝撃的な存在だと思う。ひとりで本を読むために家出するんだよ!で図書館に職を見つけて、後悔はしてない、って言ってたもんね。そういうフェミニズム的な、教義的なものを突き抜けた意志というか欲望にひかれるものがあった。これについてもちょっと考えて書けるかも。あ、メモになってしまったすみません。


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