心臓静脈動脈


2007年08月20日(月) 星の夜と物語

赤毛の少女は片手に風船。


切りすぎた前髪と下手なメイクが可愛らしい。
風船に描かれているのは涙の絵。ぼやけた輪郭がいかにも、だ。
形を持たない涙、それ自身の悲しみは誰にも分からない。



強い風が吹いた。風船は飛んで行ってしまった。
それから少女は泣き続けた。何日も。何日も。





泣き止んで気が付くと、少女の手はまた風船を掴んでいた。
目の前に立っている少年が持ってきてくれたらしい。



新しい風船に描かれているのは晴れた空。







『お気に召しましたか?』

『‥‥私には、少し眩し過ぎるわ。』






少女の名前はエルザ。
少年の名前はジュビリー。









続きは君次第。
好きなように考えてみておくれ。





おやすみ。


綺桜シンヤ |MAIL