One And Only
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2007年07月20日(金) 思いがけない小旅行


思いがけない小旅行。

約1時間半のドライブ。
高速に乗って、都心を駆け抜けて、ベイブリッジを渡って横浜へ。

行き先は八景島にあるシティホテル。

高層階の部屋の窓からは夜の港が一望できました。


俊さんに逢うのは2週間ぶり。

逢いたくて触れたくて抱かれたくて。
互いに同じ気持ちを抑えることができなかったのでしょう。

カーテンを全開に開けた窓辺に置かれたソファーで、
シャワーを浴びる時間も惜しみ愛し合いました。

眩暈がするような甘美なキスをしながら、
互いの服を一枚一枚脱がしあい、
ソファに足を広げさせるように私を座らせた俊さんは、手と唇と歯で激しく求めてきます。

乳首を噛まれる痛みは、もう悦びになっていて、
鋭い痛覚に反応する私の喘ぎ声は甘く大きく部屋に響き渡ります。

 ―逢いたい思いが募れば募るほど、のぞみを責めたくなるんだ。

俊さんの言葉通り、今までに無いほど噛む力が強い。
両方の乳首を丹念に舐めて、吸って、噛みながら、
片手でクリトリスをきゅうっとつね上げる。

悦びの痛みと、甘い快感と、膣内いっぱいに感じる挿入感。


目を開けると眼下に広がる夜景。

それとともに、一つに重なり合う二人の影が官能的な動きをしていました。


シャワーを浴びて、ワインを飲んで。

窓辺で、ベッドで何度も感じあって高まりあって、
裸のままソファにもたれ夜景を眺めた時、部屋の時計は2:44を表示していました。


眼下に広がるこの地帯、そして泊まっているこのホテル。
10年前の俊さんが手がけたプロジェクトの創造物だったのです。

 『10年前とは変わってしまったな。』

感慨深そうに街を眺める俊さんの横で、

31歳の俊さんは、10年後、こんな形で再び此処に来ると思っていなかっただろうな。

と、思いながら私は窓越しに俊さんのことを見つめていました。


 「10年前の俊さんは、どんな人だったの?」


私の言葉をきっかけに、いろいろな写真を見せてくれました。

10年前は巨漢だった、と今の姿からは信じられないけれど、
ある免許証に貼られている写真はとても恰幅の良い俊さんでした。

それと共に、見つけてしまいました。
定期入れに入っている奥さんと息子さんの写真。
これは古いから、と携帯に保存されている今の家族画像。

新たな俊さんの一面を発見することができました。

 「明日は八景島に行こうね。」

そう約束してベッドに入り、俊さんの寝息を聞くと同時に私も眠りにつきました。


のぞみ

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