海へ

互いに背中を向けて
つま先だけを見つめて
尽き果てた季節を探して
ことばだけを選んで


繰り返されるただの営み
味わいつくしたありふれた痛み
ありがとうもさよならも
あぶくのように生まれては消える


願いはたったひとつ
許されるのなら、ただひとつ


果てしないその大きさで
変わらないそのままの姿で
流れ入る川を受け止める海のように
ただ、ただ、そこに


生きていて
2008年05月25日(日)
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