どうしようもなく情けない夜


たとえば


痺れるほどの情熱
めまうほどの恍惚
数え切れない選択と
たとえようもなく甘い憂鬱


大切なものはみんな
12月の夜に水浸しになった
眠らない君は
デスクの下で夢をむさぼる


更新されない日記
更新し続けるマイナスの記録
二年と3ヶ月がただ
猫のあくびみたいに通り過ぎる


君らしくないと言うほど
君を知らない
「大丈夫。」を繰り返すほど
残酷でもない


君は君の着ぐるみをかぶって
しぶしぶ明日を生き
わたしは誰かを騙して
ひそかに思い出に住まう


手書きのメロディ
ハミング、ハミング、ハミング


あの人が好きだったワンピースは
ベッドの上で
今後の方針を待ち続けている


2007年12月02日(日)
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