びわの木

おかえりを言わなくなって
どれくらいたつだろう


小さな庭を眺めながら
ワインを飲んだ午後
種から育った若い木を
うれしそうに見ていた


君のために絵を描いた人は
どこへ行ったんだろう


受け皿ばかりが大きすぎて
満たされる前に乾いてゆく


薄っぺらな今日が重なっている
無駄にたまってく領収書みたいに






2007年05月29日(火)
↑ Top