やきもち

別の仕事をする程に
暇になったあたしとは逆に
バタバタと忙しそうな川島くん。

たまたま聞かなきゃいけないことがあって
電話をする。

「川島さん、このデータないんですけど確認してもらえますか?」
『本当ですか??ちょっと待ってくださいね。』



沈黙なのもなんなので
いつも聞いてくることを、逆に聞いてみる。
「最近、どうですか?」







『あんさんの事は気にしてたんですけど、いろいろ教えなきゃなんなくて、ついつい何も連絡できなかったんで。ごめんなさい』

「あっ、いえいえ。私は川島さんが忙しくてもわかんなかったら聞いちゃいますから。ごめんなさい」










基本的に、人を褒めるタイプの彼。
この間来ていた、チャラい川島くんの同僚に対しては
『イケメンなので、あんさん気に入るかもしれないですよ』
と言い
怖いと言われている社員さんに対しても
『とっても優しくていい人です』
と言ってしまう位


「川島さん、まさか、担当が新人さんに代わるって事はないですよね?」

『アハハ、まさかー。ないですよ。これからも僕ですよ』

「よかったー。川島さんじゃなきゃ嫌だったんで、どうしようかと思いましたよ。」

『えっ??』


隣の席の同僚がハッとした顔をする。
筆談メモで
“仕事中、電話で告白してんの?やるねぇ”



新人さんが男の人か女の人かわからないけど
やたら気になる。。










面白いって。。
雨に濡れた子犬みたいって。。
気に入ったって。。

内心複雑。



電話を切ってから
隣の同僚がニヤニヤしながら聞いてくる。

「何の話してんの?川島さんじゃなきゃ嫌なんでーって、ハタからきいたら告ってんのか?と思ってしまうよ」

「やきもち。男だか女だかわかんない新人さんを褒めるから、やきもちやいちゃった。私には面白いとか子犬だとかしか言わないのに」

「逆じゃん。からかってるだけで、姉さんのこと、かなりお気に入りなんじゃない?わかれよ。全く。」



子供じみてる自分をどうにかしたい。。
2007年04月22日(日)

恋愛記録 / あん

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