ないなら、ないなりにやっていくんだろうな、と、思う。
たとえば、お金のことだけじゃなく。 なんていうんだろう、ココロの灯りみたいな、そんなもの。
ほんのりと温もる、そういうナニカは、 たくさんあるにこしたことないけど。 なくっても、生きていけなくは、なく。
それで可哀相とも思われたくないし、 誰かから奪ってまで、手に入れようとも思わないから、 ないなら、ないなりにやっていくしかないじゃんか。
お金と違って、貯めておけるようなものでもないみたいだし。 強いて言えば、灯しておくための燃料みたいなものはあるのかもしれないけど。 それが、なんなのかはよくわからないしね。
かじかんだ手を、はぁーってして温めて、 こすり合わせて、ポケットに入れて。 ちょっと足踏みなんかもしてみるけれど。
湯気の立っているコーヒーだとか、 具だくさんのミネストローネとか、 じんじんとくる熱いお風呂だとか、 ねえ、 ちょっと想像してみながら、恋しがりながらさ。
ああ、でもそうだな、 このまま木枯らしの公園にいてもさ、 そのうちきっと桜が咲くだろうしね。
それくらいの灯りでも、いいかもしれない。 それくらい気の長い話でも、いいかもしれない。
ないなら、ないなりで、いまは構わないから。
|