☆空想代理日記☆
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昨日は1日通して薄暗かった。天候に左右されてか、とても陰鬱な気分になった。
イヤな気持ちをフルスイングで吹き飛ばそうと不逞者は考えた。そしてフルスイングとはまったく関係のない古本屋へ行った。
膨大な量の資料を抱えて歩くOLのように、たくさんの本を購入した。
レジを叩いている店員さんは、ちょっと迷惑そうな顔をしていた。どんな表情だったかといえば、7人のコビト選抜大会で決勝まで残ったような表情だった。
そうして帰宅後、積みあげた小説の塔を眼の前にして不逞者はがっかりした。がっかりしすぎて地面にめり込みそうだった。
小説を置いておく場所がないため、塔の頂点に積みあげなければならないからだった。
ゆらゆらする小説山脈をのぼっていったが、途中で酸素が薄くなったように感じられた。
足取りの重さとともに、小学生の時にバケツを持って廊下に立たされたことや学校が終わるまで正座させられた記憶がよみがえってきた。
それでも不逞者は必死にのぼった。 頂上に到着した。 頂上と同じ目線の高さには、白い冠をかぶった富士山が視えた。
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