☆空想代理日記☆
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昨日は、なぜそうなったのかはわからないのであるが、デパートへ行った。
人間をどんどん吸い込んでいく巨大な建物のなかは、明るく煌びやかな雰囲気だった。が、不逞者以外の人たちの眼は、あきらかに洗脳されているように光を失っていた。
流れる階段にのって上階へ行くと、原色だらけの遊戯コーナーがあった。
そこには攻撃的な女性がたくさん座っていた。ユニクロのスウェットを着た集団だった。
子供を抱きながら周囲を威嚇していた。おそらくポケットのなかには、人々を痛めつける凶器が仕込んであるに違いない。
不逞者はその集団とは眼をあわせないように爪先を視ながらとぼとぼ歩いていた。だが頭のなかではヤンママ集団に『子と武器』というグループ名を与えた。
『子と武器』のメンバーは大きな声で騒いでいた。
健全な大人代表の不逞者はその集団にむかって「パルプンテ」を唱えた。だが、何もおこらなかった。
「なになにぃ? ウザいんですけどー!」
みたいなことを言われた。下唇を強く噛みながら巨大な建物をあとにしたのだった。無念という文字が脳内をぐるぐる回っていた。
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