7畳半

2008年02月04日(月) 私のことを嫌いにならないで、その後

私のことを嫌いにならないで


最後に過ごした夜、確かにそういった。

けど、3年の絆も、ちょっとしたきっかけで脆く崩れるもので。


ありがとう。


最後に、静かに泣いた後の笑顔で、そういわれた。









きっかけ?
3年ぶりくらいに本気で切れた。
ほんと、理屈なしに、理性で抑えるほんの少しの猶予もなく、
ぷつん
って。
「ふざけんな!お前いい加減にしろよ!!今のは謝れ!謝れよ!!」
携帯を下に投げつけて、近くにあった服を床にたたきつけた。
ほんの数秒の出来事。
彼女は何も喋らず、帰る準備を続けた。

駅まで歩いたところで、二人の3年が終わった。
二日前の話。


今までも、何度か別れて戻ったから、今度も、もしかしたら戻れるかもしれない。
二日たっても、やっぱ彼女はほかの誰よりもよい人であったと思う。
自分が、それに見合うようなよい人であったかはわからんが。
けど、一瞬、然るべき時に「いいひと」でいられなかったために、終わったのだから、普段やさしくても、それは表面的なものに過ぎない。
結局は、子供だったのだ。
まぁそれ程怒ったのだから、こちらだって許せないところがないわけではない。
けど、客観的にみればそれは大したことのないもので。
深く、反省してる。

その後、ちゃんと謝りたくて電話したらいつものように話せた。
別に、お互い嫌いになったわけじゃないしな。
けど、あまり話しすぎたらまた戻りそうだったから。
戻っても、いつかまたお互いつらい思いをするだけだし。
彼女のせっかくの決意を、自分の甘えでうやむやにしたくない。
こっちも、どれだけ彼女に依存していたか、
あるいはどれだけ依存せずに生きていけるか見てみたいし。
とにかく、今はそういう時ではない。


大人になるってのは、我慢することなんだと思う。
自分の主張や、欲しいものや、
小さいころの夢や、そういったものを。

今の彼女だって。


あれだけ無邪気さを残したまま、包容力も並外れている人間は、いないよ。
実際たまには「あんたとはやってられません」ってとこもあったけどな。
それがあるから、まだ諦めやすい。

恋愛がすべてじゃないけど、交尾して繁殖する生き物である以上、避けて通りがたい課題。
これからは、彼女と違う方向性でいい人を探していこう。
そしたら、新しい世界が見えてくるかもしれないし。
まぁ、仲良くなれるかは別として。

これを機にダメ男卒業するかな。
あれから毎日掃除してる。
少し不安定だけど、時間と気分に余裕の持てる生き方ができてる。
彼女が、言いはしなかったけど体現してくれたことだから。

男を、というか人柄を磨こう。
もう、暴力的に怒ったりしない。
人の話をちゃんと聞いて、できる限り落ち着いていよう。
それはとてつもなく自分にとっては難しいことだけど、それが大人になるってこと。
もう、21なんだから。


もっといっぱい人とかかわろう。
もっとたくさん話そう。
なにか、変えなくちゃ。
ふられたままの自分なんて好きになってもらえないよ。

しばらくは、恋愛から離れて。
まぁ、新たな恋愛もあるかもしれんし、ないかもしれん。
今は反省と自己鍛錬で精一杯。
長い時間の後、やっぱり、彼女が好きだったら、
新しくなった自分を見せにいこう。
めぐり合わせがよければ、お互いフリーだったりするかもだし。
ほかにいい人がいたら、それでもいいやん。



なぜか、泣きはしなかった。
泣きそうにはなったけど、弱い自分を自分自身にすら見せたくなかった。

いい男になってやる。


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万田 倫 [MAIL]

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