静かだ気温が上がり植物たちはムクムクとてんでに手をひろげ太陽は惜しみなく照り春がだまってすぎて行く昼下がり ただナノハナの匂いだけ木も花も誰も何もしゃべらない街の空気が膨らんでゆく春は淡々と春のまま春を待とうと春のことなど忘れていようと