今日 季節はひらり ひるがえった庭の隅から生まれる 夕暮れたちもあわい紫から 墨色へ 衣装を変え湿り気を含んだ空気の粒は 重たくふと ひとりでいればざわわ 今夜の風の便り西の国の 枯れ草の波を揺らしてきたのかひんやり なんだか背筋まで ぞくぞくする虫も鳴かないこの 秋になった 夜に