白灰色の雲がどこまでも続きしとしとしぐれの雨が降る時が止まり 街は黙り込むキイイキイイ冷えた空気を引き裂くヒヨドリの声に はげまされ歩く瞼の中 白と灰色の世界忘れてきた映像が流れてる幾重にも畳まれた冬の記憶鼻先に 遠い街の クリスマスのニオイこのまま冬が来るよとすれ違った風が 告げてゆく桜の枯れ葉が赤 黄 柿色に ちらちら揺れてスズメたちは 枝先で遊ぶ静かな冬の 始まりの日