カゼノトオリミチ
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しめった分厚いてのひらの 血管のおくから とおめいな風が ひとすじ ふたすじ 流れはじめて
水面に輝く キラキラの膜の下に 音もなく たゆたうものが 白い肌から染み出して
この夕暮れに秋が生まれる 庭の木陰の奥で あなたのまつ毛の先で ひっそり
ラベンダ色の街をさまよう 犬と私 空は茜 道には 炭色が流れはじめて
帰り道がもう わからなくなりそうで ひと ひとり ひとりが ゆうらり 歩いてゆく ふらふらと
みんな ひとりを生きている そんなふうに あきらめて タメイキ してみる
秋風に たゆとおてみよう 夕暮れに 白い肌が浮かんでいる うす紫を まとっている
natu

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