カゼノトオリミチ
もくじ|過去|未来

梨木香歩さんの書く世界がスキです。
図書館で借りてきたので、返却日にせかされ、自分にしては急いで… (といっても10日ほどで) 2冊のかほさんを読み終わりました。
かほさんを一度読み始めると… 終わってしまうのが惜くなる程、入り込んでしまいます。
作者と同じところに立って、作者の思いを共感したいと思います。
お手軽な文庫本は、ほぼ読み終わり、図書館で単行本を借りました。
今回借りたのは、 「沼地のある森を抜けて」 と 「丹生都比売(におつひめ)」。
いつも思うのですが、一度ページをめくると、並んだ言葉たちが、 読む人を静かに、物語の内側へ、ページの内側へと誘います。
読み進むと…心が穏やかになっています。 なぜでしょうか。
かほさんを読むと、余計な思いが消えてゆきます。
生きるうえで、なにを思っていればいいのか。…が わかってくるように思います。
なにが大切なのか…。
ぼんやりしていたものが、 自分の気持ちの中で、はっきり掴めるようになってゆく気がします。
ゴツゴツしたたくさんの石ころの中に… ほんの数個の、丸く滑らかな石があることに、気付かせてくれます。
気持ちの向くべき方向を、示してくれるような…。
こちらだよ、と 風見鶏を優しく撫でる風のような…
かほさんの言葉たち。です。
natu

|