カゼノトオリミチ
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2008年09月15日(月) かほさん




梨木香歩さんの書く世界がスキです。

図書館で借りてきたので、返却日にせかされ、自分にしては急いで…
(といっても10日ほどで) 2冊のかほさんを読み終わりました。

かほさんを一度読み始めると…
終わってしまうのが惜くなる程、入り込んでしまいます。

作者と同じところに立って、作者の思いを共感したいと思います。


お手軽な文庫本は、ほぼ読み終わり、図書館で単行本を借りました。

今回借りたのは、
「沼地のある森を抜けて」 と 「丹生都比売(におつひめ)」。

いつも思うのですが、一度ページをめくると、並んだ言葉たちが、
読む人を静かに、物語の内側へ、ページの内側へと誘います。


読み進むと…心が穏やかになっています。
なぜでしょうか。

かほさんを読むと、余計な思いが消えてゆきます。

生きるうえで、なにを思っていればいいのか。…が
わかってくるように思います。

なにが大切なのか…。

ぼんやりしていたものが、
自分の気持ちの中で、はっきり掴めるようになってゆく気がします。


ゴツゴツしたたくさんの石ころの中に…
ほんの数個の、丸く滑らかな石があることに、気付かせてくれます。

気持ちの向くべき方向を、示してくれるような…。

こちらだよ、と  風見鶏を優しく撫でる風のような…

かほさんの言葉たち。です。


natu