こぞのさくら...

 

 

ありがとう - 2005年11月29日(火)

「セックスしたいな」と平日の昼間に突然送りつけたメールに、「いいよ」とシンプルに3文字の返信。

やっぱり彼に連絡して良かったと思う。

「何かあった?」とか「急にどうしたの?」とか、そんな返信をくれるようなシンセツナオトモダチは今の私にはいらない。

仕事帰り、人ごみを抜けて待ち合わせの場所に急ぐと、先に着いていた彼が、変わらない屈託のない笑顔で迎えてくれる。

「ひさしぶり。」
「ひさしぶり。」
「少し痩せた?」
「かな。」

肩を並べて歩き始める。方角は決まってる。

部屋の9割を中央に配置されたベッドが占める。
することはひとつ、みたいな部屋。
マフラーを外し、コートを脱ごうとする私の体は背後から強く抱きしめられる。顎の角度を少し上げると、そのまま体をねじり唇を重ねる。
一枚一枚服が丁寧に脱がされていく。
ブラジャーの肩ひもが落ちると、まだ柔らかいままの乳首がふるんと顔を覗かせる。彼の舌が乳輪をくるりとなぞると、みるみるうちに隆起は高くなり、ピンクベージュの色みが一段と深くなる。
両手の指先で両方の乳首を摘みながら、「こないだ左の方が感じてたよね」と左の突起に彼の唇が近づく。
舌を絡ませながら強めに吸引されるのと、ひざの力が急に抜けるのとはほぼ同時で、彼はそれが前もってわかっていたかのように、流れるような動きでその膝の裏に腕を差し込む。
ふわり。空中に浮かぶ私の体。
えんじ色の幾何学模様のベッドカバーの上に、ゆっくりと彼の体重を受けて沈みながら、今日の流れは彼にすべて委ねようと思う。

そう思っていたのに…
気づいたら、私は彼の上に跨がり、激しく腰を振っていた。
体を前に折り唇を貪り、体を後ろに反らし彼の膝頭を愛撫し、角度によって感じる場所が違うことをちゃんと認識しながら、下から突かれる度にそれを支柱に上半身はまっすぐに伸び、それに合わせて声も高まる。普段よりずっと大きな声。
突かれて感じて声をあげるごとに、カラダの、ココロの澱が浄化されていく気がして、もっと突いてもらおうと、髪を振り乱しながら、自ら乳房を揉みしだき、嗄れるほど声をあげる。

逝く…逝くよ…でも…やめないで



ふたりの体液で湿って冷たくなったベッドカバーが、火照った体に心地良い。
彼の腕枕、半ば放心した状態で天井をぼんやり眺めていると、肩をきゅっと掴まれる。
「何かあった?」ここで初めて問われる彼の声が、胸板を通して共鳴して聞こえる。
「たいしたことじゃないの」と頬を寄せ、軽くくちづけすると、本当にたいしたことじゃない気がしてきて、彼に対して、というより、この状況すべてに対して「ありがとう」という言葉が自然に口をついてでてくる。


うん、きっと、私、大丈夫。








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