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送る気持ちと納める気持ち - 2005年10月29日(土) 今日の仕事場から、大ロングに彼の仕事場のビルが見える。 雨上がりの帰り道、運河にかかる人気(ひとけ)のない橋の上で立ち止まる。 両手の人差指と親指を使ってカメラマンのように4本の指先で四角い枠を作り、その中に水面の先のビルを収めてみる。 薄靄の中、ちらちらと白く光る何百もの窓ガラスのひとつの中にいるであろう彼に、「がんばって」と指で区切った枠の中にささやくように声をかける。 なんで景色区切りたくなったのかな。 茫洋と広がる夜景に向かって大きな声で叫ぶより、括弧で仕切られた小さな世界に声をかける方が、今の私の気分に、今の私たちの関係にマッチするからなんだろうな。 そう思ったら、急にせつない気持ちになってきて、私はあわてて合わせた両手をはずして、上着のポケットにつっこんで、水面に映る光の洪水を背中にしょって足早に駅へ向かった。
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