雑念だらけ
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2006年08月17日(木) 公園のベンチにて

次の日の朝も彼の熱は下がらなかった。

近所に内科があるからそこに行くように言った、
するとなぜか行くのを渋った。
よく話を聞いてみると
「中の様子を説明しろ・・・」
玄関がどこで受付がどっち側で待合から診察室までどう行って注射があるならどうしたらいいか診察が終わったら何分ぐらいで支払いに名前を呼んでくれるかを全部教えろと言う。
(私は何度かそこに受診していたので)
分からなきゃ聞けばいい、と言ったら
「俺に恥をかかせる気か・・・」
と。

ひとしきり説明して仕事に行く用意をした。
彼は相変わらず「お前のせいだ」を繰り返していた。



出勤して、今日はお昼で帰らせてください、と頼んだ。
すぐにOKが出た。

「どしたの?医者でも行くの?」
OKを出した後で理由を聞いてくるというちょっと変わった社長さんだった。
「医者」と社長さんが言ったのは、以前一度だけ検診で休んだのを覚えていたからだと思う。
ちょっと自宅の換気扇が壊れたので修理に立会いが必要なので、とウソの理由を言った。

彼はあの様子なら、医者以外は出掛けないだろう、さすがに。
前みたいに、ここ(会社)近辺にこっそりやって来て この寒空の下、見張るような体力はない。
彼は会社自体に電話をかけたりは絶対しない。
私が居るかどうかの確認はしない。
用事があるなら私の携帯にしか連絡しない。


早退させてもらった私は会社からも部屋からも離れた公園に行った。
図書館が側にある小さな公園。
ベンチがたくさんあるのを前に見たことがあった。

友人に午後1時に電話する約束をしていた。
久しぶりに彼女の声を聞くことになる。

彼に《休憩です》のウソメールをして体調を確認した。
午前中に近所の内科に行って薬が効いて眠くなったけど熱が下がらない、と返事がきた。
何度かメールをして、《仕事始まります》と、ウソの休憩終わりを伝えた。
返事が来たのを確認して時間を見た、もうすぐ1時。


今の彼と私の状況を話して、友人の意見を聞きたかった。
あまりにも彼と2人だけの会話しかない生活だったので、もしかしたら本当に私の常識がおかしいのかもしれない、と疑問に思うことが多く、自分の考えに自信が無かったのだ。
このままではいけないという危機感があった、彼から離れたほうがいいのだが方法が浮かばなかった。
(今では信じられないことだけど)

とにかく、話がしたかった。

携帯のアドレス帳を開いた。

その時私は 私がどう言ったらどう動いたら彼が私の話をきちんと聞いてくれて理解してくれて酷いことを言わなくなるのか、また、別れ話をきちんとするにはどうしたらいいか彼女に教えたもらいたい・・・ などと まだ思ったりしていた、本当に。
この場に及んで。

そのくらい世界が限定されていた、環境が彼中心でその中で生きていたのだ。

1時過ぎた、
ベンチに腰掛けて友人の自宅に電話、すぐに彼女は受話器を取った。

この電話が、その後私の予想以上に物事が展開していくきっかけになった。








メールは受け取っておりません。すみません。

[LINK] 「モラル・ハラスメント被害者同盟」
モラハラで苦しむ方々へのメッセージや皆さんの体験談があり
私の心の支えとなりました。

ヨウ