歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2007年06月23日(土) パパはママのことが好きなんでしょ?

幼少の頃、僕はお袋の両親と一緒に住んでいたのですが、お袋の両親、すなわち祖父と祖母の寝室で寝ていたことがありました。今から思えば、弟が誕生し、お袋が弟の世話にかかりっきりになっていた時、寂しさを感じていた僕はお袋ではなく、一緒に住んでいた祖母、祖父に安らぎを求めていたのかもしれません。
そんな僕を見ていた祖母は、寝る前に僕にあることをしてくれたのです。それは、足や手の指を回してくれること。祖母は、一日にあったことを話したり、昔話を語ったりしながら僕の手足の指を回してくれていたのです。たかが指回しですが、効果は絶大で、いつの間にか僕は寝息を立てて、夢の世界へ旅立っていたものです。どんなに興奮していた時でも祖母が指を回してくれると、興奮が収まり、気持ち良い心地がすると同時に意識が無くなる。幼少の頃の僕はそんな夜を過ごしていたように思います。

今、僕は祖母にしてもらった指回しをチンチンボーイズたちにしてやっています。基本的にチンチンボーイズを寝かせるのは嫁さんなのですが、どうしても眠れない時には僕が交代します。そして、彼らの指を回してやったり摩ってやったりするのです。最初のうちは

「何だかくすぐったいよ〜」
と言っていたチンチンボーイズも知らない間に体が温かくなり、寝息を立ててしまいます。そんな様子を見ていると、僕は祖母が毎晩僕をこのように見ていたのかなあと想像してしまいます。

この指回し、注意しないと指を回している方も眠たくなってきます。チンチンボーイズの指を回しているうちに僕自身も眠たくなり、いつの間にかチンチンボーイズだけでなく、僕自身も寝てしまっているのです。特に、最近は疲れているせいか、自分まで寝てしまっているようなことが多いと感じる今日この頃。

最近は、指回しの効果を肌でわかったせいか、チンチンボーイズは眠れない時、僕に指を回すよう言い寄ってきます。昨夜も下のチビの指を回しながら寝かしつけていたのですが、下のチビはふと下のようなことを言ったのです。

「パパはママのことが好きなんでしょ?」

どうしていきなりこのようなことを言ったのかどうかわかりませんでしたが、下のチビはニコニコしながら言っておりました。

「そうだね、パパはママのことが好きなんだねえ。」
「やっぱり、ハハハハハ・・・・。」
と笑いながら下のチビは寝息を立てました。

“これはやられたな”と思いながらも、寝息を立てた下のチビに布団をかけてやった歯医者そうさんでした。



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