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母とLINEで他愛ない会話をしながらつくづく思う。子供を産んでよかった。子供を産んではじめて母について理解したり発見したことは本当に多い。
子供の頃、母がきれい好きだとは思ったことがなかった。ティーネイジャーになってからは家が散らかっていることに苛立ったこともあった。それが高校卒業したらすぐに実家を出ると決めた理由のひとつでもあった。進学先はかなりお金のかかる学校だったけど、その学費と教材費、実家から通えるのに勝手に借りたアパートのお金も何も言わず払ってくれた。
子供の玩具があちこちに散らかってて、そこについた埃を払い、汚れを拭き取り、棚に戻す。やってもやってもすぐに散らかって汚れる家。そしてまた母のことを思う。本当は母はきれい好きだったのだ。だけどこうやって一向にきれいにならなかったに違いない。昨年両親だけになった実家に帰ったら本当にきれいになってた。洗濯ものもハンガーにぱりっと形を整えられてかけられて、ブティックのようにきれいにたたまれてしまわれてた。母は本のひとつも読まない人だと思ってたのに、メガネをかけて新聞を読んでいた。本当は母はずっとこうしてたかったんだ。でも子育てと仕事に追われてて、出来なかったのだろう。わたしも家も育児も理想はあっても半分くらいしかやれてない。でもだからそうしてやっと母のことが理解できたのだ。
近くにいた時はこんな頻繁に思い出さなかったけど、今フランスで自分が母という役割をたどることになり、毎日母のことを思い出してる。