My life as a cat
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2018年07月27日(金) Eclipse de Lune

ランチタイム、夜に赤い月が見られるとリュカと仕事仲間が話しているのを聞いて、ふと思い出した。ピッツァイオーロ(ピッツァ職人)である従弟が東京のお店で焼いてくれたピッツァ、"La Luna Rossa"。丸いピッツァの端の1/3ほどのところに具を置いて折りたたんでカルツォーネにし、折りたたんだ上にトマト・ソースとトッピングを置いて焼く。彼のはカルツォーネの中にクリーム・ソースとマッシュルーム、外側はマルゲリータだった。彼の焼くピッツァはイタリア本場と比べても劣らない、とわたしは思う。本当に美味しかった。そうだ、今夜は"La Luna Rossa"を食べながら月見をしましょう、と提案するとリュカは大喜びで午後の仕事にでかけていった。

さて、本場イタリアではどんな具を入れているのか、参考に見てみましょう、とネット上を探したが、でてくるのは日本語のサイトばかり。イタリア人はこんなピッツァは作らないのか。外国でテリヤキ・チキンの寿司が大人気みたいなものなんだろうな。適当に冷蔵庫にあるものを乗せた。カルツォーネの中はバターでソテーしたホワイト・マッシュルーム、パセリ、モッツァレラを、その上にオリーブ・オイルを塗って、手で潰したトマト・ピューレ、薄切りのにんにく、レッド・オニオン、オレガノを乗せていわゆるマリナーラ風で。

これを楽しみに仕事から帰ったリュカはとても喜んで、イタリア人の友人に写真を送っていた。

「僕達は一足お先に赤い月を楽しんだよ」

相手はおそらくわたしが鶏のから揚げやとんかつの乗ったラーメンを目にした時と同じような顔をしたに違いないが。

今日8回目の誕生日を迎えたクロエちゃんも夕飯に日本から持ってきた貴重な蒸しカツオを堪能した。

10時半頃外にでてみたが、何も見えなかった。結局わたし達が見たのはあっという間に胃袋の中に消えた赤い月だけだった。


Michelina |MAIL