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週末はエズ(Èze)でのんびり過ごす。昼過ぎまでビーチで泳いで、食べて、読書して、と繰り返す。この辺りのビーチは足元が石で水に透明感があるのはいいが、波打ち際を散歩したりすることはできない。たまにパースのコテスローやスカボローの夕暮れ時のロング・ウォークを恋しく想う。
午後、ニーチェの道(Chemin de Nietzsche)を登る。リュカは初体験。なかなかの急斜面だし、足元がごつごつ、しかもかなり暑い。気を抜かず、ゆっくりゆっくり登る。途中何度も足を休めて水分補給し、呼吸を整えて進む。1時間で登れるというが真夏は1時間半くらいかけてゆっくりしないと危険な感じがする。
エズ村へ辿り着いて一休みしてお土産屋さんや村をひとまわり。オフィス・デ・ツーリズムで他に下る道はないのかと聞くも、大分遠回りになるというので来た道をまた戻る。下りもまた危険。足を捻らないようにそろりそろりと行く。それでも予測どおり45分で駅(Gare de Eze Sur Mer)まで着いた。
たくさん泳いでたくさん歩いて足がぐったり。すごく疲れているけど心地良い疲れ。毎日こんな疲れ方をしてベッドに入りたい。
誕生日に何が食べたいかとリュカが聞いてくれたので、
「あなたの手料理が食べたい」
と答えた。料理はへただし、とまごつきながらもYoutubeを見て作ってくれた。海老の殻をたっぷりのオリーブオイルで炒めたら水を入れて出汁をとる。フライパンにピーマン、たまねぎ、トマト、にんにくを炒めて、白ワイン、米、と投入したらスープを入れて煮込む。パエリヤのようにボトムを焦がすものではないのでシーフード・リゾットといったところか。この機会にとクロエちゃんにもたっぷり海老をあげる。フランスに来てはじめて海老にありついたせいか鼻を鳴らしてかぶりついていた。食後にチーズとデザート。ほのかなチーズ味のプディングのようなケーキ。ちょっとわたしには甘過ぎたが素朴で悪くない。リュカは自分で創作したのが嬉しかったのか、家族に写真を見せたりして、料理の腕を磨くと宣言した。見知った人の手料理はそれだけでポイントが高い。うまいかへたかなんて本当はそんなに関係ない。リュカの淹れてくれたコーヒーを飲みながら心身共に満ち足りているのを感じた。