My life as a cat
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2016年10月15日(土) 伝統芸能の裏側

クロエちゃんがおなかをくだした。本当にタブーなもの以外は欲しがればなんでもひとくちあげていたがこんなことは初めてだ。一緒に暮らして5年ほど、毎日元気、毎日食欲旺盛、毎日良い便をしていたのだから突然の不調に狼狽えた。原因を探るが特に変わったことはしていない。友人の助言にしたがってひとまず24時間断食させてみることにした。おなかをくだしてるといえども本人は元気で遊びまわっていて、食欲もあるから食べ物をねだりにくる。心を鬼にして言い聞かせる。怒っているのか水さえボイコットして全くトイレに行かない。それどころか、急に野生の本能をむき出しにして、虫を捕まえてきて食べてしまったりする。24時間後、徐々にいつも通りの食事に戻していった。そして3日後、固形の便をトイレに見つけ、胸を撫でおろした。

これを機にあらためて食事について考えた。少し食べさせ過ぎているかもしれない。ねだられるままにあげるのはやめよう。今は若くてタフでも体の機能は加齢とともに低下してくるのだから。


恒例のパーティーに参加した。プロの三味線奏者の方が来て演奏をしてくれた。三味線は初登場で特に外国人にうけて非常に盛り上がった。今時フェイクで代用されていると思い込んでほんの冗談で聞いたのだったが、その三味線は本当に猫の革でできていた。

「あまり言いたくないのだけどね」

とバツが悪そうに教えてくれた。中国から輸入されるのだと。練習用には犬革のもの、本番には猫革を使う。更に三味線には象牙も使用されている。

パーティーはとても楽しかったが、心に三味線のことがつかえて、気持ちが曇った。芸術のためなら動物の犠牲も厭わないという姿勢は嫌いだ。動物に血を流させて�猗�しい�爐覆鵑篤�牛を称える芸術家みたいに。そんなことを言ったらスペイン人の友人が同意してくれたことが心の救いだった。

かねてから一度歌舞伎を生で観てみたいと思っていたが、そんな気持ちは消えてなくなった。テレビで観た歌舞伎は愉快で会場はどっと笑いの渦に巻かれていた。わたしもテレビの前で楽しく観ていた。その舞台裏で動物たちが苦痛に悲鳴をあげているなんて、考えたくもない。

せめて三味線になった犬や猫の魂がどこかで安らかに横たわっていて欲しいと願う。


Michelina |MAIL