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My life as a cat DiaryINDEX|past|will
夕飯を食べていたら電話が鳴った。マーティンが出るとどこかの団体からで目が見えない人達の為にドネーションをして欲しいという内容のようだ。その代わりにティータオルを送ると言う。彼はあっさりOKと言ってクレジットカード番号と住所をその電話の相手に教えている。わたしは驚いた。いきなり電話をかけられてどこの馬の骨ともわからない団体にクレジットカードの番号を教えていいものだろうか。電話を切った彼に詰め寄るとここではそれは普通だと言う。今までだってそうやってきたけれど一度も詐欺のような被害にあったことはないと言う。でもねっ、と反論しかけて急に虚しさがこみ上げてきた。日本人のわたしはそんな電話を信じることは出来ない。日本では「オレオレ詐欺」のような事件が頻発しているから。今の日本は隣人と塩を貸し借りしたり、訪ねてきた知人が誰もいなかったからと家に上がりこんで一杯やっているなどという風景は考えられないくらい殺伐としてしまった。情深い性質の日本人が軽率に人の善意を裏切れるようになってしまったのは悲しい。そして疑い深くなってしまう自分も、そうならざるをえない社会も。
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