気がつきゃライブの時間だぜ
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2006年07月09日(日)   ◎セックスマシーン@神戸スタークラブ

 
 開演間際に入ったんですが、
 お客さんは ざっと10人。

 なんだ、こりゃ?

 そのうち 入るのかな。

 と、思ったのですが、
 バンドが ひとつ、ふたつと出てきても
 いっこうに人は 増えません。

 こんなん、初めてや。

 文化祭でも もうちょっと人おるやろ。


 で、トリから二番目の THE WELL WELLS の時は
 すこ〜し 人が増えましたが
 それでも 20人くらいです。

 ボーカルの人は

 「この空間をどう生かすかが 腕のみせどころです。」

 みたいなことを言ってました。


 えと、この WELL WELLS なんですけど
 昨日のMOJOで 初めて聴いて
 わたしは かなり 気にいりました。

 英語で歌うんですが、
 なんやろ、
 センスがよくって ノリがよくって
 メロディそのものが POPで
 ボーカルの人が いい人っぽくて
 リードギターが いい音だしてるんです。

 それで このリードの人、
 昨日はダンボ、今日はドナルドダックのかぶりものをしてて
 結構 いちびりみたい。

 わたしたちは 昨日のダンボに激しく反応してたので
 今日のライブが終わったあとに聞いたら
 ドンキホーテで 購入したかぶりものなんだそうです。

 あと、
 スティッチと トイストーリーのとが あるそうです。

 全部 見たいなあ!


 ちなみに わたし、
 ライブ終了後、CDとタオル 買っちゃいました。

 タオルのラインナップが また 増えました。





 それで トリが セックスマシーンでした。

 ま、一応 神戸のバンドだし、
 なんとかかんとか 30人くらいは 集まって来ました。

 それで 前の方も 埋まりました。

 でも、出演者の人たち入れて
 ようやく ハコの半分くらいだったですかね。


 それでも こんな人数でも集まってる人は
 かなりの濃い人たちでしょうから
 BON JOVIが流れると
 この前のジェット機の時よりも
 ずっと 盛り上がって 手拍子いっぱいでした。


 わたしの興味は 
 この人数を もーりーは どうするんだろう、というところにも
 注がれておりました。


 もちろん 最初のC&Rは 

 「あ―! だめだ―!!」

 ですよね。


 「今日のこの雰囲気で 最後のセックスマシーンも

  (かわいく立って 軽く横ノリしながら)

  『ふ〜ん、セックスマシーンって こんなんなんだ。』
  って 聴いて帰れると 思っただろう!

  後ろの壁かなんかに もたれて 

  (柱に半分身を隠し 顔だけ突き出す仕草)

  こんな感じで・・・・。」


 そしたら このとき なぜか ギターアンプから
 ラジオの音が流れてきました。


 「ラジオの音、流れてる・・・?」


 森田くんも お客さんも ???? です。

 村山くんも 「?」 になりながら
 アンプをさわって 音は消えたんですが、
 会場は 今までのMCを忘れて ほけ〜・・・な雰囲気。


 「ラジオの音って なんか 素に返るな。」

 と いう森田くんのことばが 非常に的を得てました。



 それから なんだったかな、
 
 「ライブでおまえたちが 変なテンションになったら
  おれの勝ち。」

 みたいなこと 言ってました。


 

 で、この頃はまだ お客さんは
 スペースに余裕を持って 立ってたんですが、
 森田くんは とにかく 

 「前、来い! 前、来い!」 の絶叫。


 「今日は 指定席制だ。

  その髪の長い女の子、知ってるぞ。
  おまえの指定席は ここだ!

  (前から3番目くらいの空いてるところを指定する)

  早く 来い!
  ・・・そうだ、そこだ。

  胸を張れ、 そこは おまえの指定席だからな!」


 「NEIRO (対バン) のドラム! (注・この人はかっこよかった!)
  おまえは その女の子と女の子のあいだだ。

  そうそう。
  ・・・・おまえ、顔が赤いぞ。」


 とまあ、こんな具合に どんどん 指定席を決めて
 スタークラブに集まった人たちは
 げらげら 大笑いのうちに
 30人が 前3分の1くらいのスペースに
 ぎゅうぎゅうずめに 立つことになりました。



 ちょっと わたしは 感動しました。
 

 うまいですね。

 こうやって この少ない人数を掴んでしまう。


 この場の把握の仕方は
 お見事です。

 人の入りが悪いと テンションが下がって
 なかなか 力を発揮できないバンドだって
 メジャーにも いっぱいいるだろうに (身近にもひとつ 知ってる・・・)

 ほんとにすごいです。


 これは もちろん 彼の技術もあるでしょうけど
 わたしは 心のやさしさだと思いました。


 主催した人や対バンや
 そして きっと なによりわたしたちにですよね。

 だって わたし、
 この時点で 今日 来てよかった、って思いましたもん。
 
 
 
 
 で、指定席が決まったところで

 「どうやって 一曲目に入ったらいいか わからない。
  ・・・なにしに 来たんだっけ?」


 あ、あの、 感動してたんですけど、わたし・・・。
 
 

 「しゃべりすぎてしまったボーカルは 
  こういうことが よくある。
  NEIROやWELLのボーカルなら わかるだろう。

  どうする?
  一曲目、聴きたい?
  一曲目やめて、2曲目からやる?」


 いやや〜、聴きたい〜!

 「おれ おまえ すき―!」 したい――!!



 というわたしの願いは 通じまして
 1曲目が 始まりました。


 おれ― おまえ― すき―!!



 このあと 珍しくMCなく とんとんと曲が続きました。


 「報われないぜ」
 「ネクラ」
  
  

 それで 「Jフォン」 前には

 「サッカーがきらいだ―!!
  あの娘を 思い出すんだ―!」 

 って 叫んで
 間奏のところでは

 「悲しくない! 悲しくない!!」

 って 叫んでました。


 なんか この歌のアウトロ、
 すごく 悲しそうな表情しますよね。

 いつも ほんまに泣いてるのかと思います。




 この歌のあと、結構 長いMCがありました。

 「1秒も無駄に出来ない。」

 と言いながら めっちゃ 無駄にしてました。



 会場を見回す長い沈黙なんかもあって


 「こういう時 うつむいたり、赤面したりするが
  おれは こういう時間を作り出せることが うれしい。

  こうやって みんなの笑顔を見ていると・・・

  流れてくる、流れてくる・・・ 愛が・・・。」


 ちょっと待った。

 ちょっと待った。

 それ、やばいです、個人的に。


 「おれたちのこと 嫌いだって思ってる人も
  それはそれで おれは すきだ。
  おもしろいと思ってくれた人も すきだ。
  おれは みんな すきだ。」


 「ネガティブな歌を聴いて あはは、って笑える人は
  今は しあわせな人だし、
  あ―、わかる、って人は 共感ができる。
  シンパシィ・・・。」


 「今日で WELL WELLSとは しばらくお別れだが
  彼らが 神戸を発つまでのあいだ、
  一緒にいて 大騒ぎして エロい話でもしよう〜!」


 わたしの斜め前にいた WELL WELLSのボーカルの人が
 めっちゃウケて すごく うれしそうに大笑いしてました。

 仲 いいんやなあ。



 それから

 「こんな長いMCでも 平気でいられるのは 
  ライブハウス慣れしてるんだなあ。
  おれだったら 嫌いになって ドアから出て行ってる。
  でも、あの目のギラギラした人が
  気 悪くするだろうし・・、とか 思ってるんだよな。」

 みたいなこと言ってました。

 文字にすると どうってことない言葉かもしれないけど
 その言葉の中には
 「ありがとう」 みたいな思いが感じられて

 なんていうか、
 その、
 ちょっと悲しいくらい せつないような気持ちになりました。




 そのあと、ライブ告知と物販の話があったんですが
 なんか よくわからないけど 突然、


 「壷がある。 
  しあわせの壷だから 50万円で売ってもいい。
  ほしい人は そっと 『壷 ください』 って 耳打ちしてくれたら
  50万円で売る。」

 「17日のライブは 今日で SOLD OUT になる。
  だから これもこっそり 耳打ちしてくれたらいい。」


 とか言ってたけど
 壷とライブは どうつながるんや?

 もしかして ライブの記念品って 壷? 




 それから 「安全地帯」 の前には


 「忙しさに したいことを忙殺されてはいけない。
  世の中には 敵は3つある。
  忙しい、めんどくさい、あきる。」


 なるほど・・・。

 でも それって、
 世の中の敵っていうより B型の敵かも。


 「あと他にも 宇宙人とか 地底人とか 怪獣とか 敵はあるが、
  それの倒し方は おれが知ってるから。」


 ほっ、ほんまかいっ!!

 とことん B型やなっ!



 「伝えたいことは 全部 歌に入れてある。
  そんな時のための歌だ。」


 と言って 歌に入りました。

 そっか、
 この歌は ただの失恋の歌じゃなくて
 人生を どう生きていくか、
 観念ではなく、
 具体方法を示した 
 とてつもなく 大きなテーマの歌やったんか。

 勉強になるなあ。


 そして 新しく今日知ったこととしては
 おふとんに入ってたんじゃ
 宇宙人は 倒せないらしい、ということや。


 今度は その宇宙人地底人対策の歌も 作ってほしいなあ。




 そして 最後の歌 「女心と秋の空」 の前に
 わたしの斜め前の WELL WELLS VO.さんに向かって

 「みんなには 関係のないことかもしれないが
  おまえに言っておく!

  男は 強がれ――!!!」

 と 絶叫しました。



 なんやなんやなんや、
 なにがあったっちゅうんや?

 もしかしたら この二人は 似た者同士なんか?


 大笑いしながら 
 それでも確実に流れてる このせつない系の感情は
 いったい なんなんだろう。

 なんか ほんまに ようわかれへんねんけど
 バンドマン同士の心の結びつきなんやろか。

 実際 わたしらには なんの関係もないのに
 それにもかかわらず
 こんな気持ちになってしまうのは
 ほんまに なんなんやろ?


 わかれへん。

 わからんバンドや。



 そして、

 「ってか―! いやだ―! いやだ―! い、や、だ―!!」

 のところで このVO.さんは
 歌に合わせて 手を思いっきり 上げてました。

 それが また なんか悲しげに感じてしまうのでした。





 今日、スタクラに行って ほんとによかったです。

 きっと 今年行ってよかったライブランキングの
 上位にはいるだろうと思います。


 この少ない人数だからこそ 込めることの出来た思いが
 森田くんにあったように思います。





 帰り、

 「来週 仕事で東京行くので 新宿行きますね。」 と たっちに言うと
 「お! 来た!」 と 笑ってくれました。


 それから 

 「チケット 予約した?
  もうほんまに SOLD OUTやからね。
  ほんで 花団と僕ら ちょっと長いことやるから。」

 って 言ってくれました。  
 

 よかった、 ガキTのこと 気 悪くしてなかったんや。


  


  


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