今日のブルー
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2007年04月23日(月) ブンブカブンブン


ロッキーのファイナル観てきました。
The mind doesn't grow old!
アレはもう条件反射だね!



階段を駆け上がり、生卵をぐびぐびと飲み干し
(まずいぞこれ、やった(バカ)
肉パンチして、両手を高く空に突き上げさせる音楽。
パブロフの犬状態でやってしまうからもう映画の内容は
直球でなんのひねりもなく1のまんまで
なんの問題もないのである!

年老いて現役から降りて尚、その胸には決して消えない焔が燃え続ける。
人は皆ロッキーなのだ。
アメリカの素晴らしい夢、イタリア移民ですら栄光を手に入れる自由があった...
フリーダム!
賞賛と誇りと富と生き甲斐、これらがすべて手に入る事は
最高のラッキーだろう。だから皆ロッキーを見に行くのだな。
5がスットコドッコイでスタローンにすら
「アレ、なかったコトにしてください」と言われても
ファイナルは正しくロッキーで終わった。

Gonna Fly Now !

1をまんまやり、エイドリアンはもう死んじゃってて(確か女優がもう死んでたような?)
過去の栄光に虚しく日々を過ごす元挑戦者はその胸の火を
もう一度証明しようと立ち上がる。
それでいーのだ。そしてさあ、聴かせてくれ!てなとこであのファンファーレ!
しかもラストのエンドロールは一般観客があの階段を駆け上がり
両手を空に突き上げまくる。
皆ロッキーになれる、そう信じていられる国の人々
私は彼等が好きだ。友達はイラクへ軍で行った。そしてずっと苦しんでいる。
その部分をたまらなく好きだと思う。
憎むべきは人々ではない。
(アメリカ人でない人間は外国人として
今のアメリカを批判しなきゃならない。例え好きな人間や
友人がいてもそれとこれは別の次元。
反対の言い方すれば、ここら混同して◯◯人はと
個人に向けるのは許されることじゃないってことです。
このへん外交カードでよく利用されてしたたかだけど醜い。
個人間でコレやるのも人種差別だと思ってます)


ロッキーは正しい駆け上がり方でアメリカンドリームを見せた。
自分の限界に挑んで勝つのだ。うだうだ泣き言や言い訳を言うには
頭が悪すぎ(私はこっちの方がいい)おめえ何十年もアメリカに住んで
ジャマイカがどこかも知らんのかっつーくらいバカ(笑)
しかしそれ故、余計な事に惑わされずまっすぐ走って行ける。
泣き言はたくさんだ。
繰り言も聞きたくない。
不満は自分をもっともっとみじめにする以外のなんでもない。
他人が私を苦しめるのだ、他人が手伝ってくれないから私は不幸だ
他人がいなければ私はもっとうまくいく
そう思う自分に気付いたら私は
ロッキー1から観る必要があるだろう。


本当の幸運ってのはうまく行ったラッキーな結果ではない。
誰の胸にもある(年、民族、あらゆるハンデ、事情があってもだ)火を燃え上がらせる
又はその焔を自他共に証明して見せられる機会をゲットした事こそが幸運なのだ。
だからあいつは運がいい、とか言う人は間違ってる。
機会を掴むのも諦めて下を向いてたら気付けない。
みじめだと下を向く。
機会を掴んでも乗る前にコケる(これ運動不足の奴がプールの準備運動で
ひっくりコケるのに似てるよ)

みじめだと思ったらロッキー。
観る暇なかったらあの音楽を聴くといい。
ストレートでベタベタな王道なもんは誰にもわかりやすいから
芸術なんてわしにはわからん、ってな事も関係無し。
娯楽の一番素晴らしいとこだと思う。
薄浅い言葉が踊った娯楽とは直球のズンドコドッコイ度がはるかに違うのだ。
優しい親切な言葉なんか言うだけなら鼻くそほじってても電話口で言える。
耳くそほじりながらキーを打てば書ける。
ちょいと小芝居と一緒に悩める人に語れば商売になる。



自分のハードルを作るのも越えるのも自分だけだ。
敗北は多数が生きていれば優越が決められ価値付けられる。
しかし『ラッキー』というのはそゆもんじゃないのだ。
そのハードルを蹴倒して30メートルぐらいどんがらがっしゃあと
頭からコケて笑いを取った(取るな)としてもそれは勝利。
何もせず、しないできない理由をぶちぶち言うだけで下を向いている事が
どんなにみじめで人間にとって辛く悲しい事か。(私はそうです)
そこから抜けてみようと上を向いて空に片手だけでも突き上げる瞬間が
訪れた自分のその瞬間こそが幸運なのだろう。
ディテール、結果はそのオマケである。
失敗してもそれをやった瞬間が確実にあればあなたはロッキーになれる。
そこに私が、あなたがは関係ない。見てた奴もやった奴も飛び上がって
歓喜を味わえる事が一番の平和で幸福なんだと思う。
そしてその機会は誰にでもちょいちょい巡って来てる。
ロッキーは特別な人じゃない。

プライドってのはその為の準備運動なのかもしれない。
幸運は少し走らなきゃならないから(階段のアレね)
そんな事を思いながら観た。年老いたっつうのは自分も40でグサグサくる。
お肌もガサガサすぐくたびれるし、腰もギックリがまだ治らない。
悪ガキにゃオバハン呼ばれ、白髪にハゲも出来た。目も口元も年で下がって来た!!
ああ、しかし成長したリトル・マリーは言った。

「心は年を取らない」

トレント・レズナーですか(笑)



彼もファーストアルバムに確実に戻って来た。
そんでめいっぱい音に危険さと不穏さを突っ込んで
ROCKっつうおもちゃをこう笑している。
スットコドッコンテッテケテン、つう妙ちくりんなリズムの元ネタの一部わかった!
ありゃアルジェントとかのホラー映画だ!ゾンビじゃい。
おかしいんだけどゾワゾワゾゾゾとやってくる嫌な恐怖。
新作と同時展開でアート・イズ・レジスタンスっつうのやっておられますが
そういう不穏なやばさと毒気突っ込んで5月には日本にもやって来る。
悪魔大王、神なんざわしだってなれるわ、と共和党にケンカ売ってる42歳。
キリスト教の悪い部分が思いっきり出まくってる連中に
そのアンチで神に近付く、と不穏な表情を音楽に叩き込んで来た。
ロックなんてさ、本来憎まれ口叩く反抗的な精神の産物だった。
パンクだってそうだ。
いつからか気持ちのいい麻痺させるただのダメなドラッグになってるけど。
(多くのミュージシャンが死んだりアル中になる理由はこれかもね)


不穏でヤバい音のくせに妙なからっとしたあっけらかんさがあるのは
根底に人間がしっかり根付いているからなんだろう。
悪と善二つ持ったただの人間が神に挑んでいる。
神なんか誰だって自分の中に持ってんだよ、ふざけんな共和党!ファーック!!
私はそう叫ぶ筋肉親父の声が聞こえる....しかしすげえ腕と首(^^;
愛だけじゃ駄目なのだ。
銃より筋肉..じゃない(すんましぇん(^^;アートで抵抗。
だからアートは危険で不穏でなければ機能しない。
権力者が嫌がるものほど銃に匹敵する意図と力を持つのだ。
アメリカの銃は本来、権力にノー!と戦える権利として保証された。
今じゃ銃なんて戦車やミサイルで粉々、っつう時代のズレが生まれ歪んでる。
簡単にスーパーで銃は買え、ぱんぱんあちこちで人が撃たれる。
日本だって銃撃事件が目立ち始めた。

基本的にお前が私の邪魔だ、って意識から始まってんじゃねえか?とこわいです。
自殺も自分に向けた殺人。
ミスター・セルフデストラクトはアメリカの基本スピリットをまだ持ってる。
本当の開拓は先住民を虐殺し、追い払いよそを搾取することじゃない。
殺すのは自分自身の枠であり、それに銃はいらない。
ただ必要なものは自分のプライド絶対感だけ。
サルでも争いはやるから人間から攻撃本能は消える事はないけれど
そいつを自分へ向け、もっと上へ駆け上がる焔のガソリンに代えられるのは
人類だけである。


ちなみに私、中学生の頃ロッキーをプレイしました。
トランペット吹いてたんだけど、あのファンファーレに憧れて楽譜を見て泣いた。
セカンドじゃねーかあ!!
ファースト、セカンド、サードとパートが分けられ私はかんじんのファンファーレで
ブンブクブンブンブンブクブン....ブガブガブンブンスットコトン......
あれほど悔しかった事はない。更に宇宙戦艦ヤマトもやってトランペットの
あのパアン!!という張った高音が出せてない、とか先生が言うて何トチ狂ったか
シンセサイザー導入しやがったのだ。
当時シンセは高価でアナログな単音ものだけしかなかった。
デカいそいつは私の悔し涙をよそにパッパカパンパンパカパンパンと歌った。
その恨みでシンセサイザ−使いこなしちゃると今でもRemixはブラス系音に
怨念を込めて作ってたりする。
今何も楽器ないけどブラスの音はすんげえ好きです。多分もうトランペットの音は
プスウウウウとしか出せないだろう。シンセサイザーで怨念込めて
ぱんぱかぱんぱんぱかぱんぱん!とやるのだ。
だんだんああいう盛り上がって音階が皆で上がってく構成はゾクゾクする。
この曲はスターウォーズのアレと同じ作曲家じゃなかったっけ?
もうアレが流れただけでもう満足なのである。


ぶんぶんぶかぶかぶんぶくぶん、とんとんとことんすっとことん
ぶいぶいどっこんすってけてん....





                                   


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