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2011年12月27日(火)
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国芳展を聞きに行った
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『国芳展を見に行ったんだ』と自分でいいつつ、いやいや、 『国芳展を聞きに行った』の方が正しいと自分突っ込みを入れる。目的の第一は山本さんの音声ガイドですから。
耳元で声がー。両耳イヤホンで聞きたかった(危ないって) 江戸っ子口調での解説が妙におっとりしたべらんめぇで微笑ましい。 ああもう!これCDにして売ってくれ!
行ったのは平日の夕方〜夜。そんなに混んでいなかった。 碌に休みも取れないのにうんざりして、ぷちきれて"早退です!"と言い放ち、脱出して六本木ヒルズに駆け付けてしまったのだ。
浮世絵の素養はほぼなし。 展示を見に行ったのも1回か2回。 わずかな知識は高橋克彦と杉浦日向子のエッセイから得たものだけ。 国芳は代表的なのをおそらく、彼らの本の中で見たことがあるくらい。
でも、とっても楽しかった。 何と言っても絵がスタイリッシュで湿気がなく、浮世絵のねっとり感が苦手な人でも大丈夫。 日本酒を思い出したのだが、濃く甘みも強い日本酒ではなく、切れのあるフランスのワインリストにものるシャープな飲み口の日本酒な感じ。(日本酒を好きな人は物足りないっていうのよね)
人の顔は浮世絵定番なんだけど、妖怪はそのまま『陰陽師』とか『ワン・ゼロ』の背景にコピーしても通る。 滝の絵なんて、そのままマンガで見たような描線だし、浮世絵には影がないというのに、描いてる!(のもある)
背景を夕暮れに変えた絵の幻想的な夕暮れなんて、呉服屋のポスターみたいだ(褒めてる)
表が影絵で、裏がアクロバティックな猫の団扇絵。欲しい。絶対欲しい。当時見たら即買ってる! これそのままグッズにするわけにはいかなかったのか。そう言うのは無理なのかなぁ。
辛気臭い芸術家というより、切れ切れのイラストレーターって言う感じ。 一門みんなでお祭りに繰り出す絵も気持ちがほのぼのとしてしまった。 自分を描く時に顔を描かないっていうのも洒落てる。そのくせ衣装はど派手!かっこいいぜ。 タコの着物を着こなすおあにいさんを弟子にひきつれてるってとこもいい。
お土産には和三盆を買う。 が、人へのお使い品に使ってしまい、食べるのは後期展示までお預けです。
地下鉄のポスターには、表参道・丸の内仲通り・六本木ケヤキ並木通りが東京の3大イルミネーションスポットと書いてあった。 毎年、表参道と丸の内は、何だかんだの通り道で見るが、六本木のは見たことが無い。 帰りにはクリスマスマーケットでホットドッグとホットワインを買って、ケヤキ並木通りのイルミネーションを見る。
寒い。 イルミネーションが白なので余計。
3つの中で一番好きなのはシャンパンゴールドの丸の内・仲通です。
さんスマの衝撃で時の彼方に飛ばされた身が、やうやう地上につま先を付けつつある本日。 とは言え、今のところ、朝見て気持ちをアゲ、夜見て癒しに浸る日々。
alain
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